
城間仲の話を私は聞いたことがあるが、「潮はひいても、城間仲の財産は減らないでよ。」という伝え話があるが、これは何から出たかというと、城間仲は昔から金持ちだった。それで下男も大勢いたが正月が来、これまでのようには分け前を下さらなかったようである。下男たちが「今年は、肉も米も少くて、もう火正月だね。」と、この下男達は話をしていたようだ。「これではいけない。火正月ができるものか、どうにかして盗って帰るのだ。」と悪い考えを起こしたようだ。それで、大晦日の晩に城間仲の天井に上っていって、「ここの家族が眠ってしまってから、米や肉を盗んでいこう。」とある下男は考え、昼間のうちに天井に隠れていたようだ。今度は、そこの家族が年越しをすませたかと思うと、「もう年越しはすんだから、天井にいる者も降りておいで。」とそこの主人に言われた。「ああ、分っているんだな。」と思ったが、「これは大変なことになった。」と思った。しばらくして、下男達は天井か降りて来て、主人に「本当に悪いことをして申し訳ありません。」と詫びた。無礼な行動をお詫び申し上げると、主人は「どうして君は、そこに上ったのか。」と問われ、「実は、こうこうで、貴方が今年は沢山分けて下さらなかったので、これだけでは火正月しかできないと心配して、貴方の家族がお休みになっている間に、肉や米を盗んで正月をしようと思いつき、天井に隠れていました。」と答えた。「ああそうか、少ないなら持って行きなさい。」と主人が言った。かついでいかされたので、「家を出る時、殺されるものと心配していたのに、命びろいしましたので、どうか潮はひいても、城間仲の財産減らないように。」と下男が手を合わせて祈ったそうだ。それ以来、城間仲は栄えたという話である。
| レコード番号 | 47O370298 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C013 |
| 決定題名 | 城間仲(方言) |
| 話者がつけた題名 | 城間仲 |
| 話者名 | 長浜真忠 |
| 話者名かな | ながはましんちゅう |
| 生年月日 | 19040211 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村長浜 |
| 記録日 | 19761031 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第6班 |
| 元テープ番号 | 読谷村長浜T05A06 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 隣の話好きなお爺さん |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集3長浜の民話 P91 |
| キーワード | 城間仲,金持ち,下男,火正月,大晦日,天井,米や肉を盗む |
| 梗概(こうがい) | 城間仲の話を私は聞いたことがあるが、「潮はひいても、城間仲の財産は減らないでよ。」という伝え話があるが、これは何から出たかというと、城間仲は昔から金持ちだった。それで下男も大勢いたが正月が来、これまでのようには分け前を下さらなかったようである。下男たちが「今年は、肉も米も少くて、もう火正月だね。」と、この下男達は話をしていたようだ。「これではいけない。火正月ができるものか、どうにかして盗って帰るのだ。」と悪い考えを起こしたようだ。それで、大晦日の晩に城間仲の天井に上っていって、「ここの家族が眠ってしまってから、米や肉を盗んでいこう。」とある下男は考え、昼間のうちに天井に隠れていたようだ。今度は、そこの家族が年越しをすませたかと思うと、「もう年越しはすんだから、天井にいる者も降りておいで。」とそこの主人に言われた。「ああ、分っているんだな。」と思ったが、「これは大変なことになった。」と思った。しばらくして、下男達は天井か降りて来て、主人に「本当に悪いことをして申し訳ありません。」と詫びた。無礼な行動をお詫び申し上げると、主人は「どうして君は、そこに上ったのか。」と問われ、「実は、こうこうで、貴方が今年は沢山分けて下さらなかったので、これだけでは火正月しかできないと心配して、貴方の家族がお休みになっている間に、肉や米を盗んで正月をしようと思いつき、天井に隠れていました。」と答えた。「ああそうか、少ないなら持って行きなさい。」と主人が言った。かついでいかされたので、「家を出る時、殺されるものと心配していたのに、命びろいしましたので、どうか潮はひいても、城間仲の財産減らないように。」と下男が手を合わせて祈ったそうだ。それ以来、城間仲は栄えたという話である。 |
| 全体の記録時間数 | 2:20 |
| 物語の時間数 | 2:20 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |