死んだ娘(方言)

概要

「私の髪をひっぱっているのは、誰、誰だ。」と、言葉はもう、疲れていたので、妙な言い方をした。「私は南風原按司のウミトゥだが、あの後生に来ているわけだが、『お前の按司加那志は誠をつくしてきた。今までは幽界の人ではないので、元の世界に帰って行きなさい。」と言うことで、このように生きかえって来ているわけですが、どうか私の命を助けて下さい。」と言った。「ああそうか。」そうならば私が助けてやるから、髪をひっぱるのをやめてくれ。」と言った。そして、その石の錠を壊して、ぶち壊してひっぱり出したので、すぐ気を失ってしまった。二十四時間あまりもそのままにされていたので、やせ細っていた。そういうことで、「お前は、水を欲しがってはいけないよ、酒もほしがってはいけないよ。」と言って、墓の内に入って行ったら、そこには、水のはいったカンがあって、その水で命をとりとめた。また、按司の娘を背おって、按司加那志の前につれて行った。そして、それから生きかえるかも知れないと、このキーチリキンや水や酒をちょっとづつ、後生に行くとき持たすようになった。ところで按司の娘を最初から望んでいる男がいた。「そうだ、南風原按司の娘は、後生から生きかえって来ているという。私が忍んで行って妻にしよう。」と思っていた。しかし、按司の娘は「その男の妻にはならない。私は、約束をしている人がいるので、その人と夫婦になるんだ。」と言った。そう、命を助けてもらい、また結婚の約束をして背おわれて帰ってきたわけだから。その男は某家のカマーといってね。そして、二人の結婚式のときに、その按司の娘を最初から望んでいた男が、結婚式の途中でフェーラリしよう、その結婚を妨害しようとした。結婚式の時、新婦は籠に乗って夫方に行くのだが。途中で止められ、妨害されそうになったが、縁故の人達がその男を退治した。「もうこれからは、結婚式の時、人の通る道から歩くのはよくない。」と言われた。

再生時間:2:49

民話詳細DATA

レコード番号 47O370222
CD番号 47O37C010
決定題名 死んだ娘(方言)
話者がつけた題名 後生から生き返った話
話者名 金城太郎
話者名かな きんじょうたろう
生年月日 18860920
性別
出身地 沖縄県読谷村長浜
記録日 19750521
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村長浜T01B09
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集3長浜の民話 P53
キーワード 南風原按司のウミトゥ,後生,按司加那志,幽界,生きかえる,髪をひっぱる,石の錠,キーチリキン,墓の内,カマー,結婚式,フェーラリ
梗概(こうがい) 「私の髪をひっぱっているのは、誰、誰だ。」と、言葉はもう、疲れていたので、妙な言い方をした。「私は南風原按司のウミトゥだが、あの後生に来ているわけだが、『お前の按司加那志は誠をつくしてきた。今までは幽界の人ではないので、元の世界に帰って行きなさい。」と言うことで、このように生きかえって来ているわけですが、どうか私の命を助けて下さい。」と言った。「ああそうか。」そうならば私が助けてやるから、髪をひっぱるのをやめてくれ。」と言った。そして、その石の錠を壊して、ぶち壊してひっぱり出したので、すぐ気を失ってしまった。二十四時間あまりもそのままにされていたので、やせ細っていた。そういうことで、「お前は、水を欲しがってはいけないよ、酒もほしがってはいけないよ。」と言って、墓の内に入って行ったら、そこには、水のはいったカンがあって、その水で命をとりとめた。また、按司の娘を背おって、按司加那志の前につれて行った。そして、それから生きかえるかも知れないと、このキーチリキンや水や酒をちょっとづつ、後生に行くとき持たすようになった。ところで按司の娘を最初から望んでいる男がいた。「そうだ、南風原按司の娘は、後生から生きかえって来ているという。私が忍んで行って妻にしよう。」と思っていた。しかし、按司の娘は「その男の妻にはならない。私は、約束をしている人がいるので、その人と夫婦になるんだ。」と言った。そう、命を助けてもらい、また結婚の約束をして背おわれて帰ってきたわけだから。その男は某家のカマーといってね。そして、二人の結婚式のときに、その按司の娘を最初から望んでいた男が、結婚式の途中でフェーラリしよう、その結婚を妨害しようとした。結婚式の時、新婦は籠に乗って夫方に行くのだが。途中で止められ、妨害されそうになったが、縁故の人達がその男を退治した。「もうこれからは、結婚式の時、人の通る道から歩くのはよくない。」と言われた。
全体の記録時間数 2:49
物語の時間数 2:49
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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