
ある人が大晦日の夜に金持ちの家に、「泊めてくれ。」と来ると、「あなたはきたない不潔な者だから
泊めることは出来ない。別で泊まれ。」と言って断わられた。「そうですか。」と言って、また歩いて行って、百間ばかり歩くと、またそこに、茅葺の大変貧しい生活をしている人の所へ、「泊めてくれ。」と行くと、「いやもう、このような家ですが筵もないくらいですがお泊まりになりますか。」と言われたので、「筵はなくてもいいから夜が明けるまで泊めてくれ。」とある人は貧乏人に頼んだ。そこで貧乏人は、「さあ、それならもう、あなたがよろしいのでしたら、お入り下さい。」と言って、カマスを敷いてその人をお寝かせした。かまスというのも、その一枚しかなかったそうだ。そして、また、その夜、起きていての話だそうだ。「このように、あなた達はこんなに貧しい立場で、私はもう大変助かったから。」と言って、その人は箱を置いて、「この箱は今日は開けるなよ、私が行ってから開けなさいよ、ここにしまってあるから。」と言って、裏座のどこにとか、その人が入れられた。それで、「開けるなと言われたから。」と、「私が行ってから開けなさい。」と言われてから、その人はお帰りになられた。どこに行かれたかわからない。どこにともおっしゃらずに行かれた。そこで、その人が行かれた後で、その箱を開けてみると宝物が一杯入っていた。それで、そのおじいさんとおばあさんは「誠にしていれば宝も下さるんだね。神であられたんだね。」と言って感謝した。そして、その正直で貧乏者の夫婦は、とてもいいおばあさん、いいおじいさんになってね、大変偉い方になって、この人たちも沙汰を残したというお話です。
| レコード番号 | 47O370089 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C004 |
| 決定題名 | 大年の宝(方言) |
| 話者がつけた題名 | 大年の火 |
| 話者名 | 吉田ツル |
| 話者名かな | よしだつる |
| 生年月日 | 19140310 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村喜名 |
| 記録日 | 19761017 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第六班 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T05A10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P91 |
| キーワード | 年の夜,金持人,貧しい,宝物,神 |
| 梗概(こうがい) | ある人が大晦日の夜に金持ちの家に、「泊めてくれ。」と来ると、「あなたはきたない不潔な者だから 泊めることは出来ない。別で泊まれ。」と言って断わられた。「そうですか。」と言って、また歩いて行って、百間ばかり歩くと、またそこに、茅葺の大変貧しい生活をしている人の所へ、「泊めてくれ。」と行くと、「いやもう、このような家ですが筵もないくらいですがお泊まりになりますか。」と言われたので、「筵はなくてもいいから夜が明けるまで泊めてくれ。」とある人は貧乏人に頼んだ。そこで貧乏人は、「さあ、それならもう、あなたがよろしいのでしたら、お入り下さい。」と言って、カマスを敷いてその人をお寝かせした。かまスというのも、その一枚しかなかったそうだ。そして、また、その夜、起きていての話だそうだ。「このように、あなた達はこんなに貧しい立場で、私はもう大変助かったから。」と言って、その人は箱を置いて、「この箱は今日は開けるなよ、私が行ってから開けなさいよ、ここにしまってあるから。」と言って、裏座のどこにとか、その人が入れられた。それで、「開けるなと言われたから。」と、「私が行ってから開けなさい。」と言われてから、その人はお帰りになられた。どこに行かれたかわからない。どこにともおっしゃらずに行かれた。そこで、その人が行かれた後で、その箱を開けてみると宝物が一杯入っていた。それで、そのおじいさんとおばあさんは「誠にしていれば宝も下さるんだね。神であられたんだね。」と言って感謝した。そして、その正直で貧乏者の夫婦は、とてもいいおばあさん、いいおじいさんになってね、大変偉い方になって、この人たちも沙汰を残したというお話です。 |
| 全体の記録時間数 | 2:06 |
| 物語の時間数 | 2:06 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |