
兄さんはまあ鬼のような人で、山籠りしていて、通る人皆な引っぱって行って、殺してあれしていたわけだね。食べていたわけでしょうね。そこで、この妹は「これは世間にすまない。」と言ってね懲らしめようと考えた。大変な餅上戸だったそうだ、その兄さんは。それで、妹はすぐに餅をとても大きく作って、自分の分も作ってね、そして兄に、「兄さん、私の言うことを聞くか、餅をくれるが。」と言うと、「いいだろう、餅をくれるなら何でも聞くよ。」ということになったわけだ。このように兄が、「何でも聞くよ。」と言ったので、妹は「さあそれなら、私が餅を二つ作って来るからね、私も餅を食べ、兄さんも食べ、兄さんが食べきれないときは私の言うことを聞くか。」と言うと、兄は、「聞く。」と答えた。「それなら、その餅を食べきれないなら崖から落とすがそれでもいいか。」「うん、いい。」「また私が食べきれないときは、私をその崖から押し倒して殺しなさい。」と妹は兄に言ったそうだ。そして二人は、もう高い崖に行き、餅を持って行って、妹は餅の包みを開けて「さあ、兄さん」と言って餅をあげ、自分も開けて食べ、崖にこうして立ったまま食べ、妹は全部食べたわけだ、妹は。「ほら、兄さんは食べきれないでしょう。」と、色は見えないでしょう、もう開けて食べているのだから、包んである餅を開けて。そこで妹が、「兄さんは食べきれないから私の言うことを聞け。」と言うと、兄はもう恐くて後ずさりしているが妹は聞かないでしょうもう、兄は賭に負けたわけだから。二人賭をしたわけだねもう、「賭けよう」と言って、兄は負けているわけだから妹に崖から落とされたそうだ。それで鬼餅といっているわけ。
| レコード番号 | 47O370082 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C003 |
| 決定題名 | 鬼餅由来(方言) |
| 話者がつけた題名 | 鬼餅由来 |
| 話者名 | 翁長ウト |
| 話者名かな | おながうと |
| 生年月日 | 19100219 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 本部町渡久地 |
| 記録日 | 19761017 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第六班 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T05A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 12,80 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 舅 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P18 |
| キーワード | 鬼,力餅,崖 |
| 梗概(こうがい) | 兄さんはまあ鬼のような人で、山籠りしていて、通る人皆な引っぱって行って、殺してあれしていたわけだね。食べていたわけでしょうね。そこで、この妹は「これは世間にすまない。」と言ってね懲らしめようと考えた。大変な餅上戸だったそうだ、その兄さんは。それで、妹はすぐに餅をとても大きく作って、自分の分も作ってね、そして兄に、「兄さん、私の言うことを聞くか、餅をくれるが。」と言うと、「いいだろう、餅をくれるなら何でも聞くよ。」ということになったわけだ。このように兄が、「何でも聞くよ。」と言ったので、妹は「さあそれなら、私が餅を二つ作って来るからね、私も餅を食べ、兄さんも食べ、兄さんが食べきれないときは私の言うことを聞くか。」と言うと、兄は、「聞く。」と答えた。「それなら、その餅を食べきれないなら崖から落とすがそれでもいいか。」「うん、いい。」「また私が食べきれないときは、私をその崖から押し倒して殺しなさい。」と妹は兄に言ったそうだ。そして二人は、もう高い崖に行き、餅を持って行って、妹は餅の包みを開けて「さあ、兄さん」と言って餅をあげ、自分も開けて食べ、崖にこうして立ったまま食べ、妹は全部食べたわけだ、妹は。「ほら、兄さんは食べきれないでしょう。」と、色は見えないでしょう、もう開けて食べているのだから、包んである餅を開けて。そこで妹が、「兄さんは食べきれないから私の言うことを聞け。」と言うと、兄はもう恐くて後ずさりしているが妹は聞かないでしょうもう、兄は賭に負けたわけだから。二人賭をしたわけだねもう、「賭けよう」と言って、兄は負けているわけだから妹に崖から落とされたそうだ。それで鬼餅といっているわけ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:09 |
| 物語の時間数 | 2:09 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |