
若者たちは仕事に行っていて、主人は家にいらっしゃるそうなんだ。盗人が入ったことに気がついているんだ。それでその盗人は床下の中に入っていたらしいんだ。それで若者たちが帰って来たので、「この家は村で何番位の金持ちか知っているか。」と聞いたそうだ。「はあ一、二番でございますか。」と答えたので、「これはね、よく聞けよ。この父が働いたり、盗人をしたりして金持ちになったんだぞ。」と言ったそうだ。するとみんなびっくりしてしまったそうだ。「いやいや、これにはわけがある。驚くことはないぞ、これにはやり方があるんだ。」と言った。「どういうやり方なのか。」と聞くので、「裸になって搗き臼に着物を着せて、帯をしめてそれから盗めば何の罪とがもない、これは昔からの伝えがあるから、父はそんなにして金持ちになったんだ。」と言ったそうだ。「はあ、そうですか。」と若者が言ったそうだ。盗人はこれを床下で聞いていたそうだ。それで半信半疑だがその子どもたちまで「そうですか。」と言ったので信じてしまった。「よし話はこれだけだ、お前たちはもう寝ろ。」と言ったんだ。盗人はいいころだと思って、その家の主人が言ったとうりに着物をぬいで搗き臼に着せてから、今度はゆっくりゆっくり忍び足でいって戸棚を開けようとすると、主人が、「わあ、盗人だあ。」とさけんだ。盗人は裸になっているのですぐ捕まったらしい、これはこの家の主人が知恵があって、その知恵で泥棒を捕まえたということなんだね。
1982・昭和57年3月31日恩納村教育委員会発刊『恩納村の民話・昔話編』掲載話 照屋寛信翻字
| レコード番号 | 47O375359 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C216 |
| 決定題名 | 臼で泥棒を捕える(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 臼で泥棒を捕えた話 |
| 話者名 | 仲田豊三 |
| 話者名かな | なかたほうぞう |
| 生年月日 | 19040528 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村名嘉真 |
| 記録日 | 19760222 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T12A19 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話 昔話編』P238 |
| キーワード | 盗人,床下,裸になって搗き臼に着物と帯,金持ち |
| 梗概(こうがい) | 若者たちは仕事に行っていて、主人は家にいらっしゃるそうなんだ。盗人が入ったことに気がついているんだ。それでその盗人は床下の中に入っていたらしいんだ。それで若者たちが帰って来たので、「この家は村で何番位の金持ちか知っているか。」と聞いたそうだ。「はあ一、二番でございますか。」と答えたので、「これはね、よく聞けよ。この父が働いたり、盗人をしたりして金持ちになったんだぞ。」と言ったそうだ。するとみんなびっくりしてしまったそうだ。「いやいや、これにはわけがある。驚くことはないぞ、これにはやり方があるんだ。」と言った。「どういうやり方なのか。」と聞くので、「裸になって搗き臼に着物を着せて、帯をしめてそれから盗めば何の罪とがもない、これは昔からの伝えがあるから、父はそんなにして金持ちになったんだ。」と言ったそうだ。「はあ、そうですか。」と若者が言ったそうだ。盗人はこれを床下で聞いていたそうだ。それで半信半疑だがその子どもたちまで「そうですか。」と言ったので信じてしまった。「よし話はこれだけだ、お前たちはもう寝ろ。」と言ったんだ。盗人はいいころだと思って、その家の主人が言ったとうりに着物をぬいで搗き臼に着せてから、今度はゆっくりゆっくり忍び足でいって戸棚を開けようとすると、主人が、「わあ、盗人だあ。」とさけんだ。盗人は裸になっているのですぐ捕まったらしい、これはこの家の主人が知恵があって、その知恵で泥棒を捕まえたということなんだね。 1982・昭和57年3月31日恩納村教育委員会発刊『恩納村の民話・昔話編』掲載話 照屋寛信翻字 |
| 全体の記録時間数 | 2:06 |
| 物語の時間数 | 2:06 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |