
弟が兄のなじみの遊女を知っているわけだね。それで、兄のなじみの遊女の家に行って、「兄さんは死んでしまった。」と言ってね、この弟は葬式の御馳走を食べる考えでなんだね。そうして、遊女にもう葬式のしたくをさせてね、自分もいっしょに行って、町方にはあちこちさがせば近ごろなくなった人の新墓がたくさんあるそうだよ、そこに遊女を連れていって、兄の葬式をさせて、その御馳走を食べているわけ。そして、この弟は、この葬式のおみやげたった少しを家にみやげとして持って行ってね、少しは兄にも食べさせ、兄はどういうことか分らないわけだね。兄がただ食べていると、「食べたらもう恩があるんだよ。」と言ったってよ。そうして、その後またこの兄がね、遊女の家に行ったようだよ。そうするとほら兄の葬式まですませているのだから、遊女はね、もう大変に驚いて、「あの世に行ってこの世と別れてからはもうこの世をふり返ったりせずにそこに引っ込んでいて下さい。」とすぐ、塩水をかけてよ、生きている人に。それでももう生きている人間だから、この兄は消えないさあね。それで兄が家の中に入って行って、「どういうつもりなんだ。」と聞くと、遊女は、「あなたが死んだといわれて、あなたの弟といっしょに、私は葬式もすませたのですよ。」と言ったので、この兄は、「こいつめ。弟に私はしてやられたんだな。」と言ってよ。こんなに首里の人はいろんないたずらをするそうだよ。
| レコード番号 | 47O375096 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C204 |
| 決定題名 | 生き返った兄(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 生き返った兄 |
| 話者名 | 宜志富紹長 |
| 話者名かな | ぎしとみしょうちょう |
| 生年月日 | 18961208 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村安富祖 |
| 記録日 | 19760226 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T03B17 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 主にお年寄りや父から聞いた。 |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話 昔話編』P252 |
| キーワード | 弟,兄のなじみの遊女,葬式の御馳走を食べる,兄の葬式 |
| 梗概(こうがい) | 弟が兄のなじみの遊女を知っているわけだね。それで、兄のなじみの遊女の家に行って、「兄さんは死んでしまった。」と言ってね、この弟は葬式の御馳走を食べる考えでなんだね。そうして、遊女にもう葬式のしたくをさせてね、自分もいっしょに行って、町方にはあちこちさがせば近ごろなくなった人の新墓がたくさんあるそうだよ、そこに遊女を連れていって、兄の葬式をさせて、その御馳走を食べているわけ。そして、この弟は、この葬式のおみやげたった少しを家にみやげとして持って行ってね、少しは兄にも食べさせ、兄はどういうことか分らないわけだね。兄がただ食べていると、「食べたらもう恩があるんだよ。」と言ったってよ。そうして、その後またこの兄がね、遊女の家に行ったようだよ。そうするとほら兄の葬式まですませているのだから、遊女はね、もう大変に驚いて、「あの世に行ってこの世と別れてからはもうこの世をふり返ったりせずにそこに引っ込んでいて下さい。」とすぐ、塩水をかけてよ、生きている人に。それでももう生きている人間だから、この兄は消えないさあね。それで兄が家の中に入って行って、「どういうつもりなんだ。」と聞くと、遊女は、「あなたが死んだといわれて、あなたの弟といっしょに、私は葬式もすませたのですよ。」と言ったので、この兄は、「こいつめ。弟に私はしてやられたんだな。」と言ってよ。こんなに首里の人はいろんないたずらをするそうだよ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:37 |
| 物語の時間数 | 2:37 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |