名護親方 息子は神(シマグチ)

概要

名護親方が勤めから帰る頃までにはな、子どもが床(とこ)にさげてあった掛軸の字を直してあったそうだよ。書き方が悪かったのか、間違いだったのか、直してあったそうだ。「不思議なことだ。私の書いた字というものを直す人が居るとは。」と言って親方は後には忍んで、隠れて見ているとその子どもがもうそこに踏み台をな、何か箱のようなものを持ってきて、直していたって。そして、その子は三歳のときに亡くなったんだ、その子は。それで母親にしてみれば一人っ子を死なせてしまったので非常に悲しんで、毎日泣き悲しんでいたらしい。すると「おいこら、あれは私達の子ではないぞ。」と言っても、妻は納得しなかったんだな。それで、名護親方が「よおー、それならお前は墓へ行って墓を開けて見てこい。」と言ったので、妻が墓を開けてみると、りっぱに葬式をあげた子だというが、死体は全然なかったって。だから、この子は、人間ではなかったようだ。名護親方にはそれがわかっていたんだ。人間ではない、私の子ではないってことを。妻は、大事な一人っ子を死なせてしまったとばかり思っているから、非常に悲しんだんだな。そうではあったが、名護親方が「この子は私達の子ではないぞ。」とおっしゃったそうだ。それで後は墓を開けてみると、墓には何もなかったらしい。

再生時間:1:33

民話詳細DATA

レコード番号 47O375073
CD番号 47O37C203
決定題名 名護親方 息子は神(シマグチ)
話者がつけた題名 名護親方
話者名 宜志富紹長
話者名かな ぎしとみしょうちょう
生年月日 18961208
性別
出身地 沖縄県恩納村安富祖
記録日 19760226
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T03A20
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情 主にお年寄りや父から聞いた。
文字化資料 『恩納村の民話 伝説編』P133
キーワード 名護親方,掛軸の字,三歳で亡くなった,墓,葬式をあげた子,死体は全然なかった
梗概(こうがい) 名護親方が勤めから帰る頃までにはな、子どもが床(とこ)にさげてあった掛軸の字を直してあったそうだよ。書き方が悪かったのか、間違いだったのか、直してあったそうだ。「不思議なことだ。私の書いた字というものを直す人が居るとは。」と言って親方は後には忍んで、隠れて見ているとその子どもがもうそこに踏み台をな、何か箱のようなものを持ってきて、直していたって。そして、その子は三歳のときに亡くなったんだ、その子は。それで母親にしてみれば一人っ子を死なせてしまったので非常に悲しんで、毎日泣き悲しんでいたらしい。すると「おいこら、あれは私達の子ではないぞ。」と言っても、妻は納得しなかったんだな。それで、名護親方が「よおー、それならお前は墓へ行って墓を開けて見てこい。」と言ったので、妻が墓を開けてみると、りっぱに葬式をあげた子だというが、死体は全然なかったって。だから、この子は、人間ではなかったようだ。名護親方にはそれがわかっていたんだ。人間ではない、私の子ではないってことを。妻は、大事な一人っ子を死なせてしまったとばかり思っているから、非常に悲しんだんだな。そうではあったが、名護親方が「この子は私達の子ではないぞ。」とおっしゃったそうだ。それで後は墓を開けてみると、墓には何もなかったらしい。
全体の記録時間数 1:33
物語の時間数 1:33
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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