
母親が早くに死んで、父親が一人で二人の息子を育てていた。息子達は悪いやつで、ある日父親を「釣りに行こう」と誘い、小舟に乗せると海の遠い所まで漕ぎ出し、「ここで魚を釣っていなさい」と言って、父親を海の真ん中の大きな岩の上において、二人は家に逃げ帰った。満潮になると波が岩を蓋い、岩が沈みそうになった。父親が、もうここで死んでしまうのかと心配していると、大きな鮫が父親の前にやって来た。(これに乗って喰われなければ命は救われる。喰われればそれも良し)と鮫の上に飛び乗ると、鮫は父親を島まで連れてきて、浜に降ろした。父親は、「ありがとう。命は助かった。しばらくここにいてくれ」と言うと、家から牛を引っ張ってきた。そして浜で殺し、その肉を頭から足まで丸ごとやると、鮫は帰っていった。そうして父親が家に戻ると、息子達は酒を飲んでいたが、父親が無事に帰って来たのを見て恐れて、「おれ達は他の島で暮らそう」と言って、小舟に乗って海に出た。父親は自分を大切にしない息子達に罰を与えようと、屋根に登り、神様に祈って、屋根の瓦を剥ぎ取り、小舟目がけて投げ付けるとそれが小舟に当たって、息子達は小舟と一緒に沈んでしまった。それ以来、島では親を大切にするようになった。
| レコード番号 | 47O234912 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C257 |
| 決定題名 | 兄弟不孝(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 佐久川メガ |
| 話者名かな | さくがわめが |
| 生年月日 | 19050410 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 伊良部村字長浜 |
| 記録日 | 19760329 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 伊良部T14A01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いらぶの民話P186 |
| キーワード | 母親が早くに死んだ,父親が一人で二人の息子を育てた,息子達は悪いやつ,釣り,小舟,海の遠い所,海の真ん中の大きな岩の上,満潮,大きな鮫,浜に降ろした,命は助かった,牛,肉を頭から足まで丸ごとやる,息子達は酒を飲んでいた,屋根,神様,屋根の瓦,息子達は小舟と一緒に沈んだ |
| 梗概(こうがい) | 母親が早くに死んで、父親が一人で二人の息子を育てていた。息子達は悪いやつで、ある日父親を「釣りに行こう」と誘い、小舟に乗せると海の遠い所まで漕ぎ出し、「ここで魚を釣っていなさい」と言って、父親を海の真ん中の大きな岩の上において、二人は家に逃げ帰った。満潮になると波が岩を蓋い、岩が沈みそうになった。父親が、もうここで死んでしまうのかと心配していると、大きな鮫が父親の前にやって来た。(これに乗って喰われなければ命は救われる。喰われればそれも良し)と鮫の上に飛び乗ると、鮫は父親を島まで連れてきて、浜に降ろした。父親は、「ありがとう。命は助かった。しばらくここにいてくれ」と言うと、家から牛を引っ張ってきた。そして浜で殺し、その肉を頭から足まで丸ごとやると、鮫は帰っていった。そうして父親が家に戻ると、息子達は酒を飲んでいたが、父親が無事に帰って来たのを見て恐れて、「おれ達は他の島で暮らそう」と言って、小舟に乗って海に出た。父親は自分を大切にしない息子達に罰を与えようと、屋根に登り、神様に祈って、屋根の瓦を剥ぎ取り、小舟目がけて投げ付けるとそれが小舟に当たって、息子達は小舟と一緒に沈んでしまった。それ以来、島では親を大切にするようになった。 |
| 全体の記録時間数 | 2:56 |
| 物語の時間数 | 2:56 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |