
昔、ある所に金持ちの長男と貧乏人の弟がいた。大晦日の日に弟は、明日は元日だというのに何もない。何かないだろうかと山へ行くと、道端で草を刈っている年寄りがいた。その老人が「どこへ行くのだ」と聞くので、「明日はお正月だというのに何もない。どうすればよいかと回り歩いている」と答えると、「そうか。ではこれを持って帰りなさい。麦出せ、麦出せというと麦が出るし、何でも出るから」といって碾臼を渡した。弟が家に帰りむしろを敷いて、「米出せ、米出せ。肉出せ、肉出せ」といって碾臼を回すと、米や肉が次々出てきた。「金出せ、金出せ」というと金が山ほど出てきたので、そのお祝いをすることになり、兄も招くと、兄は、自分も弟のような金持ちになろうと、ある日の真夜中、その臼をこっそり盗んで小舟に乗り海に出た。「塩出せ、塩出せ」と臼を回していると、塩がどんどん出て来て、とうとう舟いっぱいになり、舟もろとも海底に沈んでしまった。それ以来、海の水は塩辛くなったということである。
| レコード番号 | 47O234874 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C255 |
| 決定題名 | 塩吹臼(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 波平カニメガ |
| 話者名かな | なみひらかにめが |
| 生年月日 | 19051112 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 伊良部村字佐和田 |
| 記録日 | 19760329 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 伊良部T12A19 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いらぶの民話P122 |
| キーワード | 金持ちの長男,貧乏人の弟,大晦日,明日は元日,山,道端で草を刈っている年寄り,麦出せ,何でも出る,碾臼,米出せ,肉出せ,金出せ,お祝い,兄も招く,臼をこっそり盗んで小舟に乗り海に出た,塩出せ,舟もろとも海底に沈んだ,海の水は塩辛くなった |
| 梗概(こうがい) | 昔、ある所に金持ちの長男と貧乏人の弟がいた。大晦日の日に弟は、明日は元日だというのに何もない。何かないだろうかと山へ行くと、道端で草を刈っている年寄りがいた。その老人が「どこへ行くのだ」と聞くので、「明日はお正月だというのに何もない。どうすればよいかと回り歩いている」と答えると、「そうか。ではこれを持って帰りなさい。麦出せ、麦出せというと麦が出るし、何でも出るから」といって碾臼を渡した。弟が家に帰りむしろを敷いて、「米出せ、米出せ。肉出せ、肉出せ」といって碾臼を回すと、米や肉が次々出てきた。「金出せ、金出せ」というと金が山ほど出てきたので、そのお祝いをすることになり、兄も招くと、兄は、自分も弟のような金持ちになろうと、ある日の真夜中、その臼をこっそり盗んで小舟に乗り海に出た。「塩出せ、塩出せ」と臼を回していると、塩がどんどん出て来て、とうとう舟いっぱいになり、舟もろとも海底に沈んでしまった。それ以来、海の水は塩辛くなったということである。 |
| 全体の記録時間数 | 4:44 |
| 物語の時間数 | 4:40 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |