
あるところに頭の悪い兄と頭の良い弟がいた。ある日、兄が弟を漁に誘う。クブシミが取れたので、弟はそれを中身と外身に分けて兄に「どっちを取るか」と聞くと、兄は中身の白い甲の方を取った。弟は皮を持って家に帰り、それを煮て食べていると兄がやって来たので、兄にも勧め、「どっちがおいしいか」と聞くと、「お前のものがおいしい」と言う。翌日また漁に出ると、今度はピッザッが取れた。弟は今度も皮をむいて「兄さんから先に選んで」と言う。兄は「昨日は皮がおいしかったから、今日は皮にする。お前は中身を取れ」と言って帰る。弟が中身を炊いて食べていると兄がやって来たので、またそれを勧める。兄は怒って、「お前はおれをだましたな。俵に入れて海へ持って行って捨ててやる」と言う。弟は知恵者だから兄の言うままに俵に詰められ、海へ行く途中、俵の中から「兄さん、疲れているだろうから一服したらどうか」と声をかける。兄はその俵をアダンの木に掛けてそこを離れた。そこへ腰の曲がった爺がやって来たので、「おじい、私もあなたのように腰の曲がった年寄りだったが、この中に入っているうちに青年になった。おじいもこの中に入って青年にならないか」と言うと、爺は喜んで俵の中に入った。弟は爺と入れ替わって、「おじいも青年になりなさいよ」と言い残し、爺が釣ってきた魚を持って家へ帰り、煮て食べていると、そこへ兄が俵を海に捨ててやって来た。兄は驚いて「お前はどこから来たか」と聞くので、「兄さんが浅い所に投げ捨てたものだから、こんな小さな魚しか取れなかったよ。さあ、食べよう」と言う。兄は、「それなら自分を深い所に落としてくれ」と頼む。弟は「ああ、いいよ」と言って、兄を俵に入れ、海の深い所に投げ落とした。
| レコード番号 | 47O234845 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C253 |
| 決定題名 | 兄と弟(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 兄と弟 俵薬師 |
| 話者名 | 池間ヤマ |
| 話者名かな | いけまやま |
| 生年月日 | 19020929 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 伊良部村字前里添 |
| 記録日 | 19760328 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 伊良部T11A05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | いらぶの民話P182 |
| キーワード | 頭の悪い兄,頭の良い弟,兄が弟を漁に誘う,クブシミ,中身と外身,どっちを取るか,兄は中身の白い甲の方を取った,弟は皮,煮て食べる,弟のものが美味しい,ピッザッ,弟は知恵者,俵,アダンの木,腰の曲がった爺,弟は爺と入れ替わった,爺が釣ってきた魚,兄を海の深い所に投げ落とした |
| 梗概(こうがい) | あるところに頭の悪い兄と頭の良い弟がいた。ある日、兄が弟を漁に誘う。クブシミが取れたので、弟はそれを中身と外身に分けて兄に「どっちを取るか」と聞くと、兄は中身の白い甲の方を取った。弟は皮を持って家に帰り、それを煮て食べていると兄がやって来たので、兄にも勧め、「どっちがおいしいか」と聞くと、「お前のものがおいしい」と言う。翌日また漁に出ると、今度はピッザッが取れた。弟は今度も皮をむいて「兄さんから先に選んで」と言う。兄は「昨日は皮がおいしかったから、今日は皮にする。お前は中身を取れ」と言って帰る。弟が中身を炊いて食べていると兄がやって来たので、またそれを勧める。兄は怒って、「お前はおれをだましたな。俵に入れて海へ持って行って捨ててやる」と言う。弟は知恵者だから兄の言うままに俵に詰められ、海へ行く途中、俵の中から「兄さん、疲れているだろうから一服したらどうか」と声をかける。兄はその俵をアダンの木に掛けてそこを離れた。そこへ腰の曲がった爺がやって来たので、「おじい、私もあなたのように腰の曲がった年寄りだったが、この中に入っているうちに青年になった。おじいもこの中に入って青年にならないか」と言うと、爺は喜んで俵の中に入った。弟は爺と入れ替わって、「おじいも青年になりなさいよ」と言い残し、爺が釣ってきた魚を持って家へ帰り、煮て食べていると、そこへ兄が俵を海に捨ててやって来た。兄は驚いて「お前はどこから来たか」と聞くので、「兄さんが浅い所に投げ捨てたものだから、こんな小さな魚しか取れなかったよ。さあ、食べよう」と言う。兄は、「それなら自分を深い所に落としてくれ」と頼む。弟は「ああ、いいよ」と言って、兄を俵に入れ、海の深い所に投げ落とした。 |
| 全体の記録時間数 | 4:15 |
| 物語の時間数 | 3:53 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |