歌い骸骨(方言)

概要

 昔、与那国に石垣からお勤めで役人がおいでになったら、とてもきれいな娘がいて、これを賄いにめとり暮らしていたそうだ。二人でとても睦まじく何年間か勤めていたそうだ。そうこうしているうちに、役人はいよいよ御用の勤めを終え、石垣島に帰ることになったので、この女をそのままおいて自分だけ帰ってしまったそうだ。この女の思いはとても強く忘れようにも忘れられず、今日明日とずっと恋人のことを思い続け、物も食べられず思いに思って、その思いのために痩せたそうだ。それで、高い山の上に登って歌を書いたそうだ。「東へ向かって見ると島は見えるが 私の恋人は見えない。」と歌を書いて、いよいよそこで思い焦がれ、家にも帰らずそこで倒れて死んだそうだ。そのうちにやっぱり日にちがたつと、その女の人の骸骨が上に持ち上がって歌をうたっていて、その歌声が下を通る人には聞こえたので、島人は全員がその歌を不思議だと思って聞いたそうだ。人間は死んでも思い焦がれると天国へは行けない。だからいつまでもこんなに思い焦がれていると、その思いは残るのだと。現在までも残っているそうだ。

再生時間:2:13

民話詳細DATA

レコード番号 47O201990
CD番号 47O20C106
決定題名 歌い骸骨(方言)
話者がつけた題名
話者名 桴海勇
話者名かな ふかいいさむ
生年月日 19041211
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町小浜
記録日 19760805
記録者の所属組織 沖縄県口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字小浜T27B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 与那国
梗概(こうがい)  昔、与那国に石垣からお勤めで役人がおいでになったら、とてもきれいな娘がいて、これを賄いにめとり暮らしていたそうだ。二人でとても睦まじく何年間か勤めていたそうだ。そうこうしているうちに、役人はいよいよ御用の勤めを終え、石垣島に帰ることになったので、この女をそのままおいて自分だけ帰ってしまったそうだ。この女の思いはとても強く忘れようにも忘れられず、今日明日とずっと恋人のことを思い続け、物も食べられず思いに思って、その思いのために痩せたそうだ。それで、高い山の上に登って歌を書いたそうだ。「東へ向かって見ると島は見えるが 私の恋人は見えない。」と歌を書いて、いよいよそこで思い焦がれ、家にも帰らずそこで倒れて死んだそうだ。そのうちにやっぱり日にちがたつと、その女の人の骸骨が上に持ち上がって歌をうたっていて、その歌声が下を通る人には聞こえたので、島人は全員がその歌を不思議だと思って聞いたそうだ。人間は死んでも思い焦がれると天国へは行けない。だからいつまでもこんなに思い焦がれていると、その思いは残るのだと。現在までも残っているそうだ。
全体の記録時間数 2:28
物語の時間数 2:13
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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