大歳の客(共通語)

概要

そのおじさんの旅人はどんな人であったか分かりはせん。大晦日の晩にある家に行って、「家を貸してくれないか、泊まらして下さい。」て言うてたら、爺さん婆さんなんかがよ、「自分なんかはよ、今日はお正月だから、人に家は貸さない。」て言うたって。おじさんまた帰ってよ、別の家に行ったら、婆さん爺さんなんかがよ、寒いときは薪を燃やしてから二人でただ火を焚いて座っておったって。だから、「家を貸してもらえんですか。」と言われたらよ、「家はこんな家だけどよ、いいと思われたら泊まって下さい。」と言われたって。その旅人が、「向こうはお正月としていらっしゃるのに。」と言ったら、「いや、自分なんかはよ、何も作って食べるものもないから、火正月(ぴいそうがち)をしようとが座っている。」て。「であったらよ、鍋によお湯焚きなさい。」て言われたから、鍋にお湯焚いたらよ、その旅人がすぐいろんな御馳走を炊いてあげたって。「あんたたちはよ、これを食べてたらね、明日はお正月だから新年おめでとうと、年頭(にんとう)の挨拶をしてきなさい。」と言って、その旅人は帰られたって。その旅人を泊めた貧乏な爺さん婆さんは、朝になったら、夕べ炊いたのを食べてから若くなって、隣の家に年頭(にんとう)の挨拶に行ったらさ、「なぜよ、あんたたちあんなに若くなったか。」言ったからよ、「いろんなもの炊いてもらって食べたら、若くなったよ。」と言ったら、「あの人はして、今はどちら辺かね。」「どこどこまでだはずど。」と言うたって。それを言うたらよ、「自分なんかもよあんなにする。」と追って行ってから、その旅人をお願いして連れてきたらよ、「であったらよ、お湯焚きなさい。」って言われたって。焚いたお湯をかけたからよ、その家の家族は犬猫(いんまやあ)になってよ、それから爺さん婆さんなんかが食べているのをよ、来て座ってただ見ていたって。

再生時間:4:05

民話詳細DATA

レコード番号 47O200601
CD番号 47O20C036
決定題名 大歳の客(共通語)
話者がつけた題名
話者名 鳩間ヒヤマ
話者名かな はとまひやま
生年月日 19061020
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字鳩間
記録日 19970330
記録者の所属組織 竹富町口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字鳩間T130A03
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成9度卒業論文 鳩間島の民話 p59
キーワード 火正月,湯,犬猫
梗概(こうがい) そのおじさんの旅人はどんな人であったか分かりはせん。大晦日の晩にある家に行って、「家を貸してくれないか、泊まらして下さい。」て言うてたら、爺さん婆さんなんかがよ、「自分なんかはよ、今日はお正月だから、人に家は貸さない。」て言うたって。おじさんまた帰ってよ、別の家に行ったら、婆さん爺さんなんかがよ、寒いときは薪を燃やしてから二人でただ火を焚いて座っておったって。だから、「家を貸してもらえんですか。」と言われたらよ、「家はこんな家だけどよ、いいと思われたら泊まって下さい。」と言われたって。その旅人が、「向こうはお正月としていらっしゃるのに。」と言ったら、「いや、自分なんかはよ、何も作って食べるものもないから、火正月(ぴいそうがち)をしようとが座っている。」て。「であったらよ、鍋によお湯焚きなさい。」て言われたから、鍋にお湯焚いたらよ、その旅人がすぐいろんな御馳走を炊いてあげたって。「あんたたちはよ、これを食べてたらね、明日はお正月だから新年おめでとうと、年頭(にんとう)の挨拶をしてきなさい。」と言って、その旅人は帰られたって。その旅人を泊めた貧乏な爺さん婆さんは、朝になったら、夕べ炊いたのを食べてから若くなって、隣の家に年頭(にんとう)の挨拶に行ったらさ、「なぜよ、あんたたちあんなに若くなったか。」言ったからよ、「いろんなもの炊いてもらって食べたら、若くなったよ。」と言ったら、「あの人はして、今はどちら辺かね。」「どこどこまでだはずど。」と言うたって。それを言うたらよ、「自分なんかもよあんなにする。」と追って行ってから、その旅人をお願いして連れてきたらよ、「であったらよ、お湯焚きなさい。」って言われたって。焚いたお湯をかけたからよ、その家の家族は犬猫(いんまやあ)になってよ、それから爺さん婆さんなんかが食べているのをよ、来て座ってただ見ていたって。
全体の記録時間数 4:08
物語の時間数 4:05
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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