
島のある人が、音が聞こえるのが、「がやがやがや。」として聞こえてくるもんだから、「あい、何だろう。」と思って、風もすぐ、波も荒れておったんでない。あの人も海岸に出てみようとしていらっしゃったら、来るの聞いておったんでない。舟と揺られているわけさ。あれから来て、海岸に着けてから、そうすっと何かすぐ、がたがたがたがた震えて、みんなタオルであるか何であるか分からんが、ある程度わきみたら震えていらっしゃったから、この人は行ってみたら、浜口にあんなにしていらっしゃるもんだから、驚いてから、「こんな天気の悪いときにどこからいらっしゃったか。」として、「こんな天気にこういうふうにして、何でこんなにがいらっしゃった。」として、こっちで寒いから、火も焚きつけて、いっぱいみんなこう囲っておいたって。「大変ですね。」と、こっちでいろいろあの人なんかの心遣いしておったんでない、あの人は。それで、「自分は、風が来たから何か牛見に行く。」としたとかね。「行く。」と言ったから風邪の神が止めてから、「自分なんかは実は人間でない。風邪(ぱなしけ)の神。」とが。「風邪の神のだが、こんなに来ているんだから、本当にとても親切に教えてもらってありがとう。」としてよ。じゃ、「自分なんかは何も出来ないから、あんた、行かれたら、風邪(ぱなしけ)の来る時はすぐ、シビナー綱よ。七五三のあれよ。あれに血を塗ってよ、動物の血でも何でも。血を塗って、これに貝殻置いたでしょ。貝殻。あれを下げて、門口にも入口にもみんなそうして置いたら風邪はかからないから。」として。あの人はすぐ行って、牛にもあんなにして、家の門にもみんなあの人がやっただけは助かっておるわけさ。もう一人の人はぼうきてよ。この人は悪者だから、受け付けないでただおいたらとても失敗したという話よ。一人一人さ。最初来た人は、教えていたわけさ。「どこからいらっしゃったのか。また、何しにいらっしゃったのか。寒くないか。こんな天気に波も荒れているのに、こんな天気にもこんなにいらっしゃった。」として、とってもあの方をあれしたと、そう聞かされた。そんな話。
①尻長綱(しびなー)‥‥七五三の注連縄をチビナー綱といい、病魔退治用の呪符として使用される。
| レコード番号 | 47O200518 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C030 |
| 決定題名 | 風邪の神様(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 加治工チヨ |
| 話者名かな | かじくちよ |
| 生年月日 | 19130127 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字鳩間 |
| 記録日 | 19960915 |
| 記録者の所属組織 | 竹富町口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字鳩間T119A07 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成9度卒業論文 鳩間島の民話 P37 |
| キーワード | 舟,シビナー綱,血,貝殻 |
| 梗概(こうがい) | 島のある人が、音が聞こえるのが、「がやがやがや。」として聞こえてくるもんだから、「あい、何だろう。」と思って、風もすぐ、波も荒れておったんでない。あの人も海岸に出てみようとしていらっしゃったら、来るの聞いておったんでない。舟と揺られているわけさ。あれから来て、海岸に着けてから、そうすっと何かすぐ、がたがたがたがた震えて、みんなタオルであるか何であるか分からんが、ある程度わきみたら震えていらっしゃったから、この人は行ってみたら、浜口にあんなにしていらっしゃるもんだから、驚いてから、「こんな天気の悪いときにどこからいらっしゃったか。」として、「こんな天気にこういうふうにして、何でこんなにがいらっしゃった。」として、こっちで寒いから、火も焚きつけて、いっぱいみんなこう囲っておいたって。「大変ですね。」と、こっちでいろいろあの人なんかの心遣いしておったんでない、あの人は。それで、「自分は、風が来たから何か牛見に行く。」としたとかね。「行く。」と言ったから風邪の神が止めてから、「自分なんかは実は人間でない。風邪(ぱなしけ)の神。」とが。「風邪の神のだが、こんなに来ているんだから、本当にとても親切に教えてもらってありがとう。」としてよ。じゃ、「自分なんかは何も出来ないから、あんた、行かれたら、風邪(ぱなしけ)の来る時はすぐ、シビナー綱よ。七五三のあれよ。あれに血を塗ってよ、動物の血でも何でも。血を塗って、これに貝殻置いたでしょ。貝殻。あれを下げて、門口にも入口にもみんなそうして置いたら風邪はかからないから。」として。あの人はすぐ行って、牛にもあんなにして、家の門にもみんなあの人がやっただけは助かっておるわけさ。もう一人の人はぼうきてよ。この人は悪者だから、受け付けないでただおいたらとても失敗したという話よ。一人一人さ。最初来た人は、教えていたわけさ。「どこからいらっしゃったのか。また、何しにいらっしゃったのか。寒くないか。こんな天気に波も荒れているのに、こんな天気にもこんなにいらっしゃった。」として、とってもあの方をあれしたと、そう聞かされた。そんな話。 ①尻長綱(しびなー)‥‥七五三の注連縄をチビナー綱といい、病魔退治用の呪符として使用される。 |
| 全体の記録時間数 | 4:17 |
| 物語の時間数 | 4:02 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |