
ここじゃ、お産した十日間はですね、シラヤーって言うんですよね。軒下をずうっとこうしめ縄を張ってですね、それから、もちろんお産した家の中の産室にもこうちゃんとした囲いをしてしめ縄を張るんですよ。それで、大きな鍋の中を竈にして、そこに火を炊いて、お産した女の人が温もるんですよね。もう非常にこのまあある一つの魔除っていう意味だろうねえ。そういう習慣があるんですけど、この習慣の言われっていうのですかな、そういうのがありますから、簡単に話しましょうね。
昔ですね、石垣島の御願崎っていう岬があるんですよね。そこに、沖の方に大きな岩があったらしいですよね。そしてその岩をこのどうしても、陸の方に持ち上げることになってですね、八重山中の神々が集まって、そこで、協議をしたらしいですね。そうして、結局もう竹富の神にも、まあ通知が来たわけですよ。ところが、もう旅立ちをしようとして、準備をしているうちに、一人の女の人がもう自分がもう臨月で、今日朝に、このお産が迫ってるということで、「もう自分のこのお産が、神様の加護で確かに無事に安産するま
では待ってもらいたい。」ということをお願いするわけですよね。神様は、とても同情して、「それじゃあ、せっかくの神々の集まりだけど、まあ欠席してでもいいから、あなたのこの安産を見守ってから旅立ちしよう。」という約束をするわけですね。そして無事に男の子を安産するわけですよね。そうして、もう遅ればしながらも、この神様は、神々の集まっている所まで行って、「ええ、竹富ではこういうことがあって、まあ自分が、この仕事に間に合わなかった。」というわけで、詫びるわけですよね。
ところがもう沢山集まった神々は、やっぱり、「人の誕生っていうことは、非常におめでたいことだ。まあ、よくやった。」ということで、却ってお褒めの言葉をいただいたらしいんですよね。それで、この島は、島は小さいけど、昔からこの人口がですね、非常に千人を割ったことないですよ。だから、そういう意味で、この島は、盛り繁盛(もりはんじょうさかりはんじょう)の島だと言われてるんですよな。
・シラヤー‥‥お産した人がいる家のこと。シラヤーの人は不浄とされ、神前とか御嶽などへの出入りは固く禁止されている。
| レコード番号 | 47O200362 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C021 |
| 決定題名 | 御願崎の石上げ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 河上親雄 |
| 話者名かな | かわかみしんゆう |
| 生年月日 | 19140102 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950910 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T29A1 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p3 |
| キーワード | シラヤー,しめ縄,竹富の神 |
| 梗概(こうがい) | ここじゃ、お産した十日間はですね、シラヤーって言うんですよね。軒下をずうっとこうしめ縄を張ってですね、それから、もちろんお産した家の中の産室にもこうちゃんとした囲いをしてしめ縄を張るんですよ。それで、大きな鍋の中を竈にして、そこに火を炊いて、お産した女の人が温もるんですよね。もう非常にこのまあある一つの魔除っていう意味だろうねえ。そういう習慣があるんですけど、この習慣の言われっていうのですかな、そういうのがありますから、簡単に話しましょうね。 昔ですね、石垣島の御願崎っていう岬があるんですよね。そこに、沖の方に大きな岩があったらしいですよね。そしてその岩をこのどうしても、陸の方に持ち上げることになってですね、八重山中の神々が集まって、そこで、協議をしたらしいですね。そうして、結局もう竹富の神にも、まあ通知が来たわけですよ。ところが、もう旅立ちをしようとして、準備をしているうちに、一人の女の人がもう自分がもう臨月で、今日朝に、このお産が迫ってるということで、「もう自分のこのお産が、神様の加護で確かに無事に安産するま では待ってもらいたい。」ということをお願いするわけですよね。神様は、とても同情して、「それじゃあ、せっかくの神々の集まりだけど、まあ欠席してでもいいから、あなたのこの安産を見守ってから旅立ちしよう。」という約束をするわけですね。そして無事に男の子を安産するわけですよね。そうして、もう遅ればしながらも、この神様は、神々の集まっている所まで行って、「ええ、竹富ではこういうことがあって、まあ自分が、この仕事に間に合わなかった。」というわけで、詫びるわけですよね。 ところがもう沢山集まった神々は、やっぱり、「人の誕生っていうことは、非常におめでたいことだ。まあ、よくやった。」ということで、却ってお褒めの言葉をいただいたらしいんですよね。それで、この島は、島は小さいけど、昔からこの人口がですね、非常に千人を割ったことないですよ。だから、そういう意味で、この島は、盛り繁盛(もりはんじょうさかりはんじょう)の島だと言われてるんですよな。 ・シラヤー‥‥お産した人がいる家のこと。シラヤーの人は不浄とされ、神前とか御嶽などへの出入りは固く禁止されている。 |
| 全体の記録時間数 | 4:49 |
| 物語の時間数 | 4:21 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |