
この話は、どれくらい昔からそれはあったんだかね、昔からそういう言い伝えですね。今ではね、なんかよくわかんないけど、きれいな女の人が一人、そこで死んだから、石の穴を掘って、そこにね、ちゃんとお墓作って埋めて、その上に大きなね、石を置いた墓があったらしい。そして、この道を直した時になんか骨が出てきたとか、その骨を取ってまた石の下に祭ったと言って、その石が道端にあったんですよ。それで、その道端に行くと、その幽霊がついて来るって言ってましたよ。今だったらね、ちゃんと電気もついてわかるんですけどね。昔は、電気なんかつかなかったから、もう暗くてよ、夜になるともう自分のうちの門もどこにあるかわからない。だから、「うちの門はどこだったかしら。」って手探りでね、入ったもんですよ。それで、月の夜が明るくて一番楽しかった。私たちは小学校二三年生頃、暗闇になるとよくお化けの話を聞かされたんですよ。「どこそこのね、角にはきれいなね、きれいな和服を着たね、大和奥さんという幽霊がいるよ。」って言って。この本土の人のきれいな奥さんの幽霊がね、ちゃんと和服を着てね、人が通るとその人の後をついて来るというんです。だから、ついて来られた人は、怖いから走るでしょ。そしたら、この幽霊もまた走って来る。どんどん後をついて来るという話がありましたね。それで、なんかね、そこの仲筋部落のね、そこにほら御嶽があるんですよ。そこの西側の道がね、仲筋に行く通り道だったという。そこには坂があるでしょ。その坂の西側にね、人が死ぬとそれに棺桶を入れて運んで葬式する霊柩車みたいなね、龕が入れてある小屋の坂を登るところまでね、幽霊がついて来るって。で、そこのね、坂を上がるころになると幽霊が消えて、後ろ振り向いたらもう誰もいない。だから、それを見た人がね、もうそれこそもう気絶しそうになって、ようやく逃げ帰って、そこの隣のうちにおどおどして駆け込んで来たって話がありますね。こんな話は、身の毛がよだつでしょ。今でも、その墓はあるんでしょうね。でも、そこは薮になってさ草ばかり生えていて、昔はよく見る人があったんですが、今は見た人はないですね。
| レコード番号 | 47O200338 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C020 |
| 決定題名 | 竹富の大和幽霊(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 亀井ナツ |
| 話者名かな | かめいなつ |
| 生年月日 | 19130818 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950910 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T27A10 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p34 |
| キーワード | きれいな女,墓,和服 |
| 梗概(こうがい) | この話は、どれくらい昔からそれはあったんだかね、昔からそういう言い伝えですね。今ではね、なんかよくわかんないけど、きれいな女の人が一人、そこで死んだから、石の穴を掘って、そこにね、ちゃんとお墓作って埋めて、その上に大きなね、石を置いた墓があったらしい。そして、この道を直した時になんか骨が出てきたとか、その骨を取ってまた石の下に祭ったと言って、その石が道端にあったんですよ。それで、その道端に行くと、その幽霊がついて来るって言ってましたよ。今だったらね、ちゃんと電気もついてわかるんですけどね。昔は、電気なんかつかなかったから、もう暗くてよ、夜になるともう自分のうちの門もどこにあるかわからない。だから、「うちの門はどこだったかしら。」って手探りでね、入ったもんですよ。それで、月の夜が明るくて一番楽しかった。私たちは小学校二三年生頃、暗闇になるとよくお化けの話を聞かされたんですよ。「どこそこのね、角にはきれいなね、きれいな和服を着たね、大和奥さんという幽霊がいるよ。」って言って。この本土の人のきれいな奥さんの幽霊がね、ちゃんと和服を着てね、人が通るとその人の後をついて来るというんです。だから、ついて来られた人は、怖いから走るでしょ。そしたら、この幽霊もまた走って来る。どんどん後をついて来るという話がありましたね。それで、なんかね、そこの仲筋部落のね、そこにほら御嶽があるんですよ。そこの西側の道がね、仲筋に行く通り道だったという。そこには坂があるでしょ。その坂の西側にね、人が死ぬとそれに棺桶を入れて運んで葬式する霊柩車みたいなね、龕が入れてある小屋の坂を登るところまでね、幽霊がついて来るって。で、そこのね、坂を上がるころになると幽霊が消えて、後ろ振り向いたらもう誰もいない。だから、それを見た人がね、もうそれこそもう気絶しそうになって、ようやく逃げ帰って、そこの隣のうちにおどおどして駆け込んで来たって話がありますね。こんな話は、身の毛がよだつでしょ。今でも、その墓はあるんでしょうね。でも、そこは薮になってさ草ばかり生えていて、昔はよく見る人があったんですが、今は見た人はないですね。 |
| 全体の記録時間数 | 5:08 |
| 物語の時間数 | 4:15 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |