手なし娘(共通語)

概要

昔、殿様が、ある家の気立てが良く、綺麗な娘を見て、その娘をお嫁さんにすることにしたそうです。だけど、その娘は、継子だったので、継母についも苛められていたそうですよ。それで、その娘の家に殿様が来ることになったら、継母は、自分の娘を殿様のところへ行かせたいわけさね。それで、このお母さんは、自分の娘をなんでも綺麗にして、もう腕までもきれいにさせるしよ、殿様が家に来ると、年上の継子が呼ばれたから、殿様の前に行くとね、そしてこの、本当にこの武士にね、自分の娘を行かそうとして、また今日面接みたいだろうね。殿様のところに行かれて、この座布団置いてあって、「それに座りなさい。」と、座らせたんですよね。殿様が娘を座らせてね、まあ、こっちが神棚で、その座布団の方が神棚に近い所ななもんだから、「このお姉さんひいきしている三人はこっちに座らせなさい。」って座らせた。そしたら、お母さんが来てよ、「あんたなんか、だぁ代わりなさい。」って言って代わらすんですよね。それで自分の娘は上座になって、こっちの継子の娘はこっちになって、そしたらまた、殿様がこの村の者に、「二人のうち、どっちが年上か。」って聞いたらね、「これが年寄りね。」って言っているから、また、殿様は、「このお姉さんは、またこっちに座って、そしてあんたは、代わりなさい。」って言って、継子の娘と継母の実子を代わらして、この殿様方が、二人の娘にいろんなことを話やって聞いているから、継子と実子は、自分がこうこうだと話すと、この殿様は、継子の娘の方に、「あっ、あのお母さんは、自分の連れ子をきれいにして連れて来たけど、やっぱしあんたは、自分の村では変な見窄らしい格好しているけど、あんたが私の嫁になるべきだね。」と言ってね、この娘に、いろいろ、「何が欲しいかとかね。」と言うと、「何も欲しくない。もうどんなことでもする。」って、まあこういうやって、そしたら、この継母が連れて来た子供はね、「私の家は、お金持ちですが、この娘は貧乏です。何よりも大事なのは、お金です。」と言うのよ。そしたら、殿様がね、「それでは、神様に決めてもらおう。座布団の下にいいものがある方を私のお嫁さんにする。」と言って、二人の娘座っている座布団を取ってその下を見ることにしたわけさ。そしたら、お金もいらないしどんなことでもするちゅって継子の座っている座布団の下からは、金の延べ棒がばっと出た。また、金持ちを自慢していた実子の座布団の下からは、汚い泥があったわけよ。だから、殿様は、それを見て、「やっぱしこんな人にはね、神様がこんなものが恵まれている。」と金の延べ棒を見て、もうこの継子をもらうってちゃんと決まるわけさね。
 継子が殿様のお嫁さんに決まったから、もう一日はお祝いになったけど、今度は、殿様がお帰りになるとまた継母は秘密の彼氏と一緒になって、もうこの継子をいじめたんですよ。継親が、「こっちに座れってちゅうのに、何であんたは、こっちに座った。あんたがこっちに座ったからあんなことになった。」といじめてからさあ、「もう、生かさないよ。」と言ってその時に継子の手を切るわけだ。お母さんの彼氏はなん刀を持っていま侍みたいな人だから、その彼氏に、「手を出しなさい。」って継子は言われて、手を出すとお母さんがこうしてぎゅっと手引っぱっていて、この侍の人がぱって、継子の両手を切るんですよね。もう継子は、もう手なしになってしまった。
 そうするけどまたなんかで、亡くなったお母さんがなんかで現れて、この継子の手がちゃんとできるわけだね。それで、継子は、きれいな着物着てまた殿様のウラジャナ(奥方)になって、殿様は、奥さんを侍の高い位にして、結婚のお祝いをしたんですよ。継子の話は、昔は芝居でよくやりましたけどね。お母さん方もそれを見て、自分はあんなにね、子供をいじめたことない。あれ見に行きたくないと言って見にいかん人が多くてね。だから、最近は、それでやらんのかね。私なんかあの学生時代によくこれ見たんですけど、最近これやらないですね。

再生時間:5:10

民話詳細DATA

レコード番号 47O200326
CD番号 47O20C019
決定題名 手なし娘(共通語)
話者がつけた題名
話者名 細原千代
話者名かな ほそはらちよ
生年月日 19200124
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字竹富
記録日 19950910
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字竹富T26A13
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p79
キーワード 殿様,継母,金,お母さん
梗概(こうがい) 昔、殿様が、ある家の気立てが良く、綺麗な娘を見て、その娘をお嫁さんにすることにしたそうです。だけど、その娘は、継子だったので、継母についも苛められていたそうですよ。それで、その娘の家に殿様が来ることになったら、継母は、自分の娘を殿様のところへ行かせたいわけさね。それで、このお母さんは、自分の娘をなんでも綺麗にして、もう腕までもきれいにさせるしよ、殿様が家に来ると、年上の継子が呼ばれたから、殿様の前に行くとね、そしてこの、本当にこの武士にね、自分の娘を行かそうとして、また今日面接みたいだろうね。殿様のところに行かれて、この座布団置いてあって、「それに座りなさい。」と、座らせたんですよね。殿様が娘を座らせてね、まあ、こっちが神棚で、その座布団の方が神棚に近い所ななもんだから、「このお姉さんひいきしている三人はこっちに座らせなさい。」って座らせた。そしたら、お母さんが来てよ、「あんたなんか、だぁ代わりなさい。」って言って代わらすんですよね。それで自分の娘は上座になって、こっちの継子の娘はこっちになって、そしたらまた、殿様がこの村の者に、「二人のうち、どっちが年上か。」って聞いたらね、「これが年寄りね。」って言っているから、また、殿様は、「このお姉さんは、またこっちに座って、そしてあんたは、代わりなさい。」って言って、継子の娘と継母の実子を代わらして、この殿様方が、二人の娘にいろんなことを話やって聞いているから、継子と実子は、自分がこうこうだと話すと、この殿様は、継子の娘の方に、「あっ、あのお母さんは、自分の連れ子をきれいにして連れて来たけど、やっぱしあんたは、自分の村では変な見窄らしい格好しているけど、あんたが私の嫁になるべきだね。」と言ってね、この娘に、いろいろ、「何が欲しいかとかね。」と言うと、「何も欲しくない。もうどんなことでもする。」って、まあこういうやって、そしたら、この継母が連れて来た子供はね、「私の家は、お金持ちですが、この娘は貧乏です。何よりも大事なのは、お金です。」と言うのよ。そしたら、殿様がね、「それでは、神様に決めてもらおう。座布団の下にいいものがある方を私のお嫁さんにする。」と言って、二人の娘座っている座布団を取ってその下を見ることにしたわけさ。そしたら、お金もいらないしどんなことでもするちゅって継子の座っている座布団の下からは、金の延べ棒がばっと出た。また、金持ちを自慢していた実子の座布団の下からは、汚い泥があったわけよ。だから、殿様は、それを見て、「やっぱしこんな人にはね、神様がこんなものが恵まれている。」と金の延べ棒を見て、もうこの継子をもらうってちゃんと決まるわけさね。  継子が殿様のお嫁さんに決まったから、もう一日はお祝いになったけど、今度は、殿様がお帰りになるとまた継母は秘密の彼氏と一緒になって、もうこの継子をいじめたんですよ。継親が、「こっちに座れってちゅうのに、何であんたは、こっちに座った。あんたがこっちに座ったからあんなことになった。」といじめてからさあ、「もう、生かさないよ。」と言ってその時に継子の手を切るわけだ。お母さんの彼氏はなん刀を持っていま侍みたいな人だから、その彼氏に、「手を出しなさい。」って継子は言われて、手を出すとお母さんがこうしてぎゅっと手引っぱっていて、この侍の人がぱって、継子の両手を切るんですよね。もう継子は、もう手なしになってしまった。  そうするけどまたなんかで、亡くなったお母さんがなんかで現れて、この継子の手がちゃんとできるわけだね。それで、継子は、きれいな着物着てまた殿様のウラジャナ(奥方)になって、殿様は、奥さんを侍の高い位にして、結婚のお祝いをしたんですよ。継子の話は、昔は芝居でよくやりましたけどね。お母さん方もそれを見て、自分はあんなにね、子供をいじめたことない。あれ見に行きたくないと言って見にいかん人が多くてね。だから、最近は、それでやらんのかね。私なんかあの学生時代によくこれ見たんですけど、最近これやらないですね。
全体の記録時間数 5:10
物語の時間数 5:10
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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