
昔、屋久島とかなんとかから来た、仲筋御嶽の神様は、やっぱり、いいいろいろ農作物をかなりやられたりしていたから農業の神だったんでしょうな。その仲筋御嶽の神様が、竹富に犬を連れて来られてですね、犬も一緒に住んでいるけれども、「井戸を掘らんといかん。」というわけで探したけど、なかなか探せなかったでしょうな。「ここはもう小さな島だから、なかなか旱魃で水がない。」ということで、困っていたら、旱魃になったから、家には水がなくて非常に住民が困ってるときにね、いつも犬が自分の毛をいっぱい濡らしては、家に帰って来るから、「こんな旱魃の時に、もうこの犬はどこで水浴びをしてくるかなあ。」と、非常に、まあ毎日のように気掛かりして、見とったらしいんですけれども、ある日のこと、この犬の後を追って行って見たら、今の学校の南側の方に行くから、そこに行って見たら、普通はあんまり分からんけど、向こうはちょっと窪んでいて、雨の降る時は水たまりなんか、溜まるとこなんですけども、そこに蟹の穴があってですね、犬はこの穴の中に自分の尻尾を押し込んで濡らして、自分の体にこう当てて濡らしたり、また、水を舐めたりしとったらしいんですよ。この神様は、「ここはもう地下水があるに間違いない。」と見当しつけて、もう住民も集めて、「ここだったら水は大丈夫だ。犬が地下水を見つけてある。」というわけで見当つけてから、向こうを掘ったという。というわけで、この井戸は、犬の格好に掘ってあるんですよ。井戸の形は、犬を寝かしたように、おなかのところ、そいて、ちょっと足のところとと、こういうふうにして、犬が横になってるような格好で、犬の頭の方をこうして丸くやってね、そいて、尻尾の方は、こうずっと階段式に降りてきて水を汲めるようにして、仲筋井戸(ナージカ)と言っていたんです。 けども、昭和一二年に、「これでは、非常に衛生上悪い。」という訳で、頭の方だけはそのまま残して、コンクリーで丸くしてあるんですよ。
・仲筋御嶽‥‥竹富小中学校の西の方にある御嶽で沖縄本島より渡来した新志花重成が祭られている。・学校‥‥竹富小中学校のこと。・屋久島‥‥鹿児島県大隅諸島に属する島。種子島の南西。屋久杉を産する。
| レコード番号 | 47O200292 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C017 |
| 決定題名 | 仲筋井戸(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 赤山喜介 |
| 話者名かな | あかやまきすけ |
| 生年月日 | 19190420 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950322 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T07A06 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p17 |
| キーワード | 屋久島,犬,旱魃,水,尻尾 |
| 梗概(こうがい) | 昔、屋久島とかなんとかから来た、仲筋御嶽の神様は、やっぱり、いいいろいろ農作物をかなりやられたりしていたから農業の神だったんでしょうな。その仲筋御嶽の神様が、竹富に犬を連れて来られてですね、犬も一緒に住んでいるけれども、「井戸を掘らんといかん。」というわけで探したけど、なかなか探せなかったでしょうな。「ここはもう小さな島だから、なかなか旱魃で水がない。」ということで、困っていたら、旱魃になったから、家には水がなくて非常に住民が困ってるときにね、いつも犬が自分の毛をいっぱい濡らしては、家に帰って来るから、「こんな旱魃の時に、もうこの犬はどこで水浴びをしてくるかなあ。」と、非常に、まあ毎日のように気掛かりして、見とったらしいんですけれども、ある日のこと、この犬の後を追って行って見たら、今の学校の南側の方に行くから、そこに行って見たら、普通はあんまり分からんけど、向こうはちょっと窪んでいて、雨の降る時は水たまりなんか、溜まるとこなんですけども、そこに蟹の穴があってですね、犬はこの穴の中に自分の尻尾を押し込んで濡らして、自分の体にこう当てて濡らしたり、また、水を舐めたりしとったらしいんですよ。この神様は、「ここはもう地下水があるに間違いない。」と見当しつけて、もう住民も集めて、「ここだったら水は大丈夫だ。犬が地下水を見つけてある。」というわけで見当つけてから、向こうを掘ったという。というわけで、この井戸は、犬の格好に掘ってあるんですよ。井戸の形は、犬を寝かしたように、おなかのところ、そいて、ちょっと足のところとと、こういうふうにして、犬が横になってるような格好で、犬の頭の方をこうして丸くやってね、そいて、尻尾の方は、こうずっと階段式に降りてきて水を汲めるようにして、仲筋井戸(ナージカ)と言っていたんです。 けども、昭和一二年に、「これでは、非常に衛生上悪い。」という訳で、頭の方だけはそのまま残して、コンクリーで丸くしてあるんですよ。 ・仲筋御嶽‥‥竹富小中学校の西の方にある御嶽で沖縄本島より渡来した新志花重成が祭られている。・学校‥‥竹富小中学校のこと。・屋久島‥‥鹿児島県大隅諸島に属する島。種子島の南西。屋久杉を産する。 |
| 全体の記録時間数 | 3:02 |
| 物語の時間数 | 2:56 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |