
小さい頃に年寄の聞いた話の中ではね、ある人が釣りにね、皆治(かいじ)っていう所に行ったそうですよ。この皆治までは、ここから皆治(かいじ)に行く道路っていうのがあって、歩くと一時間半かかって、向こうに釣り場があるんですよ。その皆治に釣りに行く途中に、ある人が大雨にあったらしいんですね。で、大雨に遭ったもんだから、「困ったね、誰もこう雨が降るとは予定しなかったから、笠も蓑も持ってきてない。」と思って見たら、そこに、大きな大木があって、岩があったもんだから、その岩の陰にね、入って、雨が止むのを待っていたと。そしたら外からね、トーレー、トーレーと言って、呼び声が聞こえるって。トーレーというのは人の名前なんですよね。「おかしいなあ。大雨で他には人がいないのに、誰が人を呼んでいるのかな。」って思ったらね、自分が腰をおろしている岩の中からね、「はあい。」っという声が聞こえるんだって。これにはびっくりしてね、もうが寒いのと同時に今度怖さでね、がたがた震えて、「もう早くこう出ていけないかなあ。」と思って、心配して黙って、見て聞いておったら、外から呼んだ人がね、「夜のイザリに行かないか。」と聞いたらしいんですよね。そしたら、「今日ははいけそうにない。」と腰を降ろしている岩が、答えたら、「なぜいけないか。」と外から聞くから、「今日は生きた人間を扱っているんで行けない。」と言うたらしいんですけど。そしたらもうもう人この人はね、聞いてびっくりしてね、生きた人間とは自分のことだなと直感して、「これはもう大変だ。」と思ってもう飛び出てね、もうお家に帰
ったという話があるんですよね。
・皆治(かいじ)‥‥竹富島西に位置する。蔵元跡がある。
| レコード番号 | 47O200268 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C016 |
| 決定題名 | 岩の中からの声(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 親盛長明 |
| 話者名かな | しんもりちょうめい |
| 生年月日 | 19160301 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950322 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T05A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8年度卒業論文 竹富島の民話 p31 |
| キーワード | 皆治,イザリ,人間 |
| 梗概(こうがい) | 小さい頃に年寄の聞いた話の中ではね、ある人が釣りにね、皆治(かいじ)っていう所に行ったそうですよ。この皆治までは、ここから皆治(かいじ)に行く道路っていうのがあって、歩くと一時間半かかって、向こうに釣り場があるんですよ。その皆治に釣りに行く途中に、ある人が大雨にあったらしいんですね。で、大雨に遭ったもんだから、「困ったね、誰もこう雨が降るとは予定しなかったから、笠も蓑も持ってきてない。」と思って見たら、そこに、大きな大木があって、岩があったもんだから、その岩の陰にね、入って、雨が止むのを待っていたと。そしたら外からね、トーレー、トーレーと言って、呼び声が聞こえるって。トーレーというのは人の名前なんですよね。「おかしいなあ。大雨で他には人がいないのに、誰が人を呼んでいるのかな。」って思ったらね、自分が腰をおろしている岩の中からね、「はあい。」っという声が聞こえるんだって。これにはびっくりしてね、もうが寒いのと同時に今度怖さでね、がたがた震えて、「もう早くこう出ていけないかなあ。」と思って、心配して黙って、見て聞いておったら、外から呼んだ人がね、「夜のイザリに行かないか。」と聞いたらしいんですよね。そしたら、「今日ははいけそうにない。」と腰を降ろしている岩が、答えたら、「なぜいけないか。」と外から聞くから、「今日は生きた人間を扱っているんで行けない。」と言うたらしいんですけど。そしたらもうもう人この人はね、聞いてびっくりしてね、生きた人間とは自分のことだなと直感して、「これはもう大変だ。」と思ってもう飛び出てね、もうお家に帰 ったという話があるんですよね。 ・皆治(かいじ)‥‥竹富島西に位置する。蔵元跡がある。 |
| 全体の記録時間数 | 2:47 |
| 物語の時間数 | 2:38 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |