
あの洞窟には、中に入ってみたことないけど、私(うち)なんかの牧場は向こうにさありますよ。七ムラセ洞穴(あぶ)って言ってからよ、上原の牧場と言って、あっち立派な牧場がありますよ。洞窟は、アブっていうし、ヤンガーっとも言うから、どういうのが洞穴(あぶ)って言って、どういうのがヤンガーって言うかよく分からないの。分かんないけど、家の親父は、あっちの牧場の管理をしとったからよ。あそこに洞窟があるのは、よく分かりますよ。で、あの七(なな)マラシ洞穴(あぶ)は、海からよ、あの洞窟に伝わって塩水が出てきたわけよ。それで、こっちの島は、結局水が少なくて、牧場では、牛に飲ませる水が川から持ってくる水だけでは足りないから、その洞窟の塩水を吸い上げて川の水と混ぜて、牛に水飲ませよったさ。あっちはもう水が不足だから、中に入って行って、穴を深く掘って海水をよく出るようにやって、水を持ってきてからね、牛によく飲ませたけど。
何で七マラシ洞穴かって言ったら、あっちは昔畑だったんだけど、百姓が畑作ってる時にその畑を持っている家の長男か弟が、もう麦か粟を収穫したら、結局自分のために、こんなにして束ねた一束をフトモラシて言うんだよね。こんなのを七つあの洞穴に隠してあったんだって。それで、それから後で発見されたから、あっちを七マラシ洞穴って名付けたみたい。そういういわれを聞いただけの話。
・七(なな)マラシ洞穴(あぶ)‥‥七マラシとは単位名。アブとは洞穴のこと。『竹富島の歴史と民俗』によると位置は島の南東志守佐原。構造は穴の高さ二メートルから位置、五メートル、幅三メートルから二メートル、奥行き八○メートルに及び、収容人員は百名になお余裕があり戦時中は避難場であったという。現在はぎんねむで覆われ行くのは困難になっている。・ヤンガー‥‥「ヤン」とは、「そうである」の意。「ガー」とは洞穴(がーま)が訛化したもの。仲筋部落から皆治に向かった所の右手にある。草が生い茂り
一目では見つけにくい。穴の高さは約二メートル~一.三メートル。戦争時は防空壕として使われた。
| レコード番号 | 47O200265 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C015 |
| 決定題名 | ナナマラシアブ由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 高那末子 |
| 話者名かな | たかなすえこ |
| 生年月日 | 19280428 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950322 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T4A12 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p10 |
| キーワード | 塩水, |
| 梗概(こうがい) | あの洞窟には、中に入ってみたことないけど、私(うち)なんかの牧場は向こうにさありますよ。七ムラセ洞穴(あぶ)って言ってからよ、上原の牧場と言って、あっち立派な牧場がありますよ。洞窟は、アブっていうし、ヤンガーっとも言うから、どういうのが洞穴(あぶ)って言って、どういうのがヤンガーって言うかよく分からないの。分かんないけど、家の親父は、あっちの牧場の管理をしとったからよ。あそこに洞窟があるのは、よく分かりますよ。で、あの七(なな)マラシ洞穴(あぶ)は、海からよ、あの洞窟に伝わって塩水が出てきたわけよ。それで、こっちの島は、結局水が少なくて、牧場では、牛に飲ませる水が川から持ってくる水だけでは足りないから、その洞窟の塩水を吸い上げて川の水と混ぜて、牛に水飲ませよったさ。あっちはもう水が不足だから、中に入って行って、穴を深く掘って海水をよく出るようにやって、水を持ってきてからね、牛によく飲ませたけど。 何で七マラシ洞穴かって言ったら、あっちは昔畑だったんだけど、百姓が畑作ってる時にその畑を持っている家の長男か弟が、もう麦か粟を収穫したら、結局自分のために、こんなにして束ねた一束をフトモラシて言うんだよね。こんなのを七つあの洞穴に隠してあったんだって。それで、それから後で発見されたから、あっちを七マラシ洞穴って名付けたみたい。そういういわれを聞いただけの話。 ・七(なな)マラシ洞穴(あぶ)‥‥七マラシとは単位名。アブとは洞穴のこと。『竹富島の歴史と民俗』によると位置は島の南東志守佐原。構造は穴の高さ二メートルから位置、五メートル、幅三メートルから二メートル、奥行き八○メートルに及び、収容人員は百名になお余裕があり戦時中は避難場であったという。現在はぎんねむで覆われ行くのは困難になっている。・ヤンガー‥‥「ヤン」とは、「そうである」の意。「ガー」とは洞穴(がーま)が訛化したもの。仲筋部落から皆治に向かった所の右手にある。草が生い茂り 一目では見つけにくい。穴の高さは約二メートル~一.三メートル。戦争時は防空壕として使われた。 |
| 全体の記録時間数 | 2:34 |
| 物語の時間数 | 2:30 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |