
安里屋ってあっちにある家に、島一番の美人のクヤマっていう人がいたんですよね。それで、目差主(めさししゅう)っていって、偉い役人達がこう回ってきて彼女にしようとしてるけど、この安里屋のクヤマは、役人はあっちこっちにいらしてから、子供産んではそのまた何年かしたらまた首里城に戻っていらっしゃるでしょ。だから、「自分は百姓だから、役人の妻になったら、後は烏の鳴き別れ。どうせ捨てられるんだ。後のためだからこっちの島の人を夫を持ちます。」って肘鉄くらわして断ったそうです。そしたら、この役人はもう怒ってね、「お前がいやっだったら、お前ぐらいの女なら、俺は村を回ってもういくらでも見つけられるんだぞ。」と言って、仲筋の方に行ったら、水汲みに歩いている娘に会ったから、この役人は、「あんたは誰か。」って言ったら、「どこ家(やあ)のどこどこの娘だ。」と言ったから、それで、この役人が、「自分のところに来る気はないか。」と聞いたら、その娘は、「自分は分からない。どこどこ家に爺ちゃんと婆ちゃんがおるから、そこに行って聞いてちょうだい。」って言って。それで、役人がその家に行って、「あんたの娘を自分に下さい。」って役人が言うと、昔はね、役人の彼女に自分の家の娘がなったら、税金を全然収めんでよかったらしいのよね。それで、もうこっち島の人は、いくら機織りしても税金に取られるし、お米作ってもみんな税金に取られるし、本当に百姓は、お芋しか食べれんわけさあね。だから、役人が来て、自分の娘が役人見込まれて彼女になったら、もうこの税金納めなくてもいいから、とっても楽になるんですよね。だから、この爺ちゃん婆ちゃんは、「どうぞ、望みであれば連れて行って下さい。欲しかったら連れてって下さい。」って言ったから、この役人はもう喜んで、歌にはね、すうぐこの娘を地面も踏まさんでかついでいらしたっていう話で、この歌にね、この目差主が宿をとっている家の八折屏風(やほりびょうほう)の後ろに入ってその娘と一緒になったっちゅう事でしょ。もうあの歌はそこまで十何番まであるかな。
最初は、この安里家(あさとやあ)のクヤマを見込んだけど、このクヤマは頭がいいから、後のためだったら、同じこの竹富の人の嫁になった方がいいっちゅうことだろうね。この安里家のクヤマのお墓は、向こうの階段の方にあるんですけどね。安里家はこっちの海岸端にありますよ。そこは、車も水牛車も前通るんですよ。で、その家には、ちゃんと表札にも安里クヤマのお家ってでてますよ。
・歌‥‥安里屋ユンタのこと。八重山の古謡。目差主が、玻座間村安里屋のクヤマを賄女に望んだのを拒まれ、面当てに仲筋村の美女イシケマをもらったという筋運びで歌われる。作者、作られた年代は不詳。
| レコード番号 | 47O200253 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C015 |
| 決定題名 | 安里クヤマ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 細原千代 |
| 話者名かな | くまばらちよ |
| 生年月日 | 19200124 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町字竹富 |
| 記録日 | 19950322 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字竹富T3B02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p64 |
| キーワード | 美人,目差主, |
| 梗概(こうがい) | 安里屋ってあっちにある家に、島一番の美人のクヤマっていう人がいたんですよね。それで、目差主(めさししゅう)っていって、偉い役人達がこう回ってきて彼女にしようとしてるけど、この安里屋のクヤマは、役人はあっちこっちにいらしてから、子供産んではそのまた何年かしたらまた首里城に戻っていらっしゃるでしょ。だから、「自分は百姓だから、役人の妻になったら、後は烏の鳴き別れ。どうせ捨てられるんだ。後のためだからこっちの島の人を夫を持ちます。」って肘鉄くらわして断ったそうです。そしたら、この役人はもう怒ってね、「お前がいやっだったら、お前ぐらいの女なら、俺は村を回ってもういくらでも見つけられるんだぞ。」と言って、仲筋の方に行ったら、水汲みに歩いている娘に会ったから、この役人は、「あんたは誰か。」って言ったら、「どこ家(やあ)のどこどこの娘だ。」と言ったから、それで、この役人が、「自分のところに来る気はないか。」と聞いたら、その娘は、「自分は分からない。どこどこ家に爺ちゃんと婆ちゃんがおるから、そこに行って聞いてちょうだい。」って言って。それで、役人がその家に行って、「あんたの娘を自分に下さい。」って役人が言うと、昔はね、役人の彼女に自分の家の娘がなったら、税金を全然収めんでよかったらしいのよね。それで、もうこっち島の人は、いくら機織りしても税金に取られるし、お米作ってもみんな税金に取られるし、本当に百姓は、お芋しか食べれんわけさあね。だから、役人が来て、自分の娘が役人見込まれて彼女になったら、もうこの税金納めなくてもいいから、とっても楽になるんですよね。だから、この爺ちゃん婆ちゃんは、「どうぞ、望みであれば連れて行って下さい。欲しかったら連れてって下さい。」って言ったから、この役人はもう喜んで、歌にはね、すうぐこの娘を地面も踏まさんでかついでいらしたっていう話で、この歌にね、この目差主が宿をとっている家の八折屏風(やほりびょうほう)の後ろに入ってその娘と一緒になったっちゅう事でしょ。もうあの歌はそこまで十何番まであるかな。 最初は、この安里家(あさとやあ)のクヤマを見込んだけど、このクヤマは頭がいいから、後のためだったら、同じこの竹富の人の嫁になった方がいいっちゅうことだろうね。この安里家のクヤマのお墓は、向こうの階段の方にあるんですけどね。安里家はこっちの海岸端にありますよ。そこは、車も水牛車も前通るんですよ。で、その家には、ちゃんと表札にも安里クヤマのお家ってでてますよ。 ・歌‥‥安里屋ユンタのこと。八重山の古謡。目差主が、玻座間村安里屋のクヤマを賄女に望んだのを拒まれ、面当てに仲筋村の美女イシケマをもらったという筋運びで歌われる。作者、作られた年代は不詳。 |
| 全体の記録時間数 | 6:52 |
| 物語の時間数 | 6:08 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |