藁しべ長者(方言)

概要

昔、親子が暮らしておられますけれども、お父さんがすでに年を取って亡くなるとき、その子供に対するね、親の資産をあげようとするけどこれという資産はない。それで、「天井に親のゆずりの財産が置いたからね、大切にしてよく使え。」そういうことをお父さんがおっしゃるわけです。それで、子供が後で天井を見ると藁がちゃあんと乗せられているわけですね。それで、その子供がその藁を持っていたら、ちょうど味噌屋が、もう味噌作りはやるけれどもそれを括る何か糸がなくて、相当困っとるわけさあね。困っておって、その子供を見ていたらですね、子供が、「私はこういった藁があるよ。」って言っているから、味噌屋は、「それじゃあ何とかしてね、その藁を自分に使わせてくれ。また自分の品物はあなたが使用してくれ。」と言うことをね、お互いに話し合って、子供はまあ藁束を持ってきてあげる。すると向こうからは、味噌はもらう。そうして、この味噌を持ってまあ歩くうちに、鍋を直す人をナービヌクウというさあね、もうそのナービヌクウがおって、それはまた必ずこの味噌が入り用だね。だから、味噌と交換して、やはり剣をもらうわけさあ。子供は、この剣を持って歩くんですね。また海岸通りで歩くうちに、すると年寄りが魚を取ってきて、この魚を何とかして刺身にやって食べようとしておる。そうした最中で、これはどうしても刺身は剣か包丁がないと出来ないから、困っている時に、「はい、私はこういった剣があるよ。」と言ってね、その剣を見せたところが、「たくさん金魚を取ってあるから、何とかしてそれじゃあねえ、交換やろうじゃないか。」って言って交換やる。剣は向こうにあげて、やはりこの金魚を一つまあもらってくることになって。これの次はね、その金魚を家に持って来てね、料理をこしらえたらね、その金魚のお腹にはね、たんと宝物が入っていてね、それで、とうとう富豪家なったって。そういう昔話ね、祖父さんらがこんな話をしてたわけですね。

再生時間:4:32

民話詳細DATA

レコード番号 47O200060
CD番号 47O20C004
決定題名 藁しべ長者(方言)
話者がつけた題名
話者名 前野長用
話者名かな まえのちょうよう
生年月日 18920404
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字竹富
記録日 19750807
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字竹富T39A3
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成8度卒業論文 竹富島の民話 p77
キーワード わら,味噌,鍋,剣,金魚,宝物
梗概(こうがい) 昔、親子が暮らしておられますけれども、お父さんがすでに年を取って亡くなるとき、その子供に対するね、親の資産をあげようとするけどこれという資産はない。それで、「天井に親のゆずりの財産が置いたからね、大切にしてよく使え。」そういうことをお父さんがおっしゃるわけです。それで、子供が後で天井を見ると藁がちゃあんと乗せられているわけですね。それで、その子供がその藁を持っていたら、ちょうど味噌屋が、もう味噌作りはやるけれどもそれを括る何か糸がなくて、相当困っとるわけさあね。困っておって、その子供を見ていたらですね、子供が、「私はこういった藁があるよ。」って言っているから、味噌屋は、「それじゃあ何とかしてね、その藁を自分に使わせてくれ。また自分の品物はあなたが使用してくれ。」と言うことをね、お互いに話し合って、子供はまあ藁束を持ってきてあげる。すると向こうからは、味噌はもらう。そうして、この味噌を持ってまあ歩くうちに、鍋を直す人をナービヌクウというさあね、もうそのナービヌクウがおって、それはまた必ずこの味噌が入り用だね。だから、味噌と交換して、やはり剣をもらうわけさあ。子供は、この剣を持って歩くんですね。また海岸通りで歩くうちに、すると年寄りが魚を取ってきて、この魚を何とかして刺身にやって食べようとしておる。そうした最中で、これはどうしても刺身は剣か包丁がないと出来ないから、困っている時に、「はい、私はこういった剣があるよ。」と言ってね、その剣を見せたところが、「たくさん金魚を取ってあるから、何とかしてそれじゃあねえ、交換やろうじゃないか。」って言って交換やる。剣は向こうにあげて、やはりこの金魚を一つまあもらってくることになって。これの次はね、その金魚を家に持って来てね、料理をこしらえたらね、その金魚のお腹にはね、たんと宝物が入っていてね、それで、とうとう富豪家なったって。そういう昔話ね、祖父さんらがこんな話をしてたわけですね。
全体の記録時間数 4:48
物語の時間数 4:32
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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