仲筋井戸(共通語)

概要

その仲筋井戸はですね、昔から犬が初めて発見したという話が伝わっておるんです。それで、犬を連れて、おられた方は昔の武士の新志花重成(アラシバナシイナリ)という人で、あの人が初めてずっと仲筋部落のずっと南の方に初めて城を築いたんですよ。しかし、そこには水が出ないそうです。で、「どうにか水を見つけないと暮らせない。」というわけで、ずうっと城を巡って、探そうとしている時に、犬を連れて行ったら、その犬がね、林の中に入って行って、そこにある穴にもう自分の尻尾を入れたら、そこに水が溜まっていたそうだ。それで、犬は尻尾濡らして来て、その人に振ったそうだな。この人は、「不思議だ。」と思って、その犬のちびから追って見たから、そこに穴があって、犬がそこにある穴に自分の尻尾を入れて水があることを教えたから、「やっぱりここは水はあるんだなあ。」と思ってですね、そこを掘ったところ本当に、そこから水が出たそうです。
 それで、またあっちにンブフルという高い森があるでしょう。「ここにはもう水があるから、この井戸のすぐ側のこの高い森に城を築こう。」と言って、それからその人がそこに城を築いたそうです。そうして、「これはもう犬が探した井戸だから、犬の形を作るんだ。」ということでね、もう石垣でもって、昔はちゃあんと犬の足も四本作るし、尻尾も作るし、頭も作るし、まるでねえ、犬の形であったですよ。
・新志花重成‥‥竹富小中学校の西の方にある仲筋御嶽に祀られている神。・ンブフル‥‥島の中央部にある丘で、夜中に牛が「ンブフル」と鳴きながら土や石をほうり上げて作ったと伝えられている。新志花重成はこの丘を土台として堅固な城を築き、名前をンブフルと付けたと言われている。

再生時間:2:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O200036
CD番号 47O20C003
決定題名 仲筋井戸(共通語)
話者がつけた題名
話者名 生盛康安
話者名かな せいもりこうあん
生年月日 18960818
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字竹富
記録日 19750807
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字竹富T38A06
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成8年度卒業論文 竹富島の民話 p20
キーワード 犬,新志花重成,城
梗概(こうがい) その仲筋井戸はですね、昔から犬が初めて発見したという話が伝わっておるんです。それで、犬を連れて、おられた方は昔の武士の新志花重成(アラシバナシイナリ)という人で、あの人が初めてずっと仲筋部落のずっと南の方に初めて城を築いたんですよ。しかし、そこには水が出ないそうです。で、「どうにか水を見つけないと暮らせない。」というわけで、ずうっと城を巡って、探そうとしている時に、犬を連れて行ったら、その犬がね、林の中に入って行って、そこにある穴にもう自分の尻尾を入れたら、そこに水が溜まっていたそうだ。それで、犬は尻尾濡らして来て、その人に振ったそうだな。この人は、「不思議だ。」と思って、その犬のちびから追って見たから、そこに穴があって、犬がそこにある穴に自分の尻尾を入れて水があることを教えたから、「やっぱりここは水はあるんだなあ。」と思ってですね、そこを掘ったところ本当に、そこから水が出たそうです。  それで、またあっちにンブフルという高い森があるでしょう。「ここにはもう水があるから、この井戸のすぐ側のこの高い森に城を築こう。」と言って、それからその人がそこに城を築いたそうです。そうして、「これはもう犬が探した井戸だから、犬の形を作るんだ。」ということでね、もう石垣でもって、昔はちゃあんと犬の足も四本作るし、尻尾も作るし、頭も作るし、まるでねえ、犬の形であったですよ。 ・新志花重成‥‥竹富小中学校の西の方にある仲筋御嶽に祀られている神。・ンブフル‥‥島の中央部にある丘で、夜中に牛が「ンブフル」と鳴きながら土や石をほうり上げて作ったと伝えられている。新志花重成はこの丘を土台として堅固な城を築き、名前をンブフルと付けたと言われている。
全体の記録時間数 3:01
物語の時間数 2:25
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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