雨蛙不孝(共通語)

概要

 蛙がおりますよね、子供を一人生んだらしいねえ。育てた子供が反対、反対でね、親の言いつけを守らん、東に行けと言えば西に行く。西に行けと言ったら南に行く。南に行けと言ったらもう北に行くしね、もう反対ばっかししたそうですね。そしたら、ある日の時、母親の蛙が長いこと病気したらしいね。それで、子供がどこかへ行っていないから、お母さんが困っていたら、「子供は来てくれるかねえ。」と子供を待っていたら、ようやく来たらしいね。「おいおいお前さん、よう来てくれた。ねえ、今度の私の病気はね、直りにくい。だからね、私が亡くなった時は、お墓を流れる水の側に作ってちょうだい。」と母親が話したそうですね。この蛙は、「はい。」と受けたそうですよ。そして、「今までは親の反対をしたもんだから、今度こそ親の孝行してあげないとのいかん。」と思っていたら、そのときに本当にお母さん亡くなられたそうですね。それで、今度こそ親孝行せんがために本当に母親がおっしゃった通りに、水の流れたところの側に、お墓を作って葬ったそうです。葬ったその晩は、雨がどっさり降りましたので、もう墓もみんな流されてしまって、次の日には何にもなかったそうですね。そしたら、子供蛙は、墓参りに翌日行ってみたら、「こっちにお墓作ってあったのにどうしたもんかねえ。自分は本当に、親不孝者だ。」て泣いて、もうたまりませんわねえ。それからね、信用もないから、世界に出ることの出来ない、どこに出ることも出来ないので、井戸(かー)に飛び込んで落ちたそうです。それからがね、「井戸の中の蛙(かわず)大界を知らぬ。」という言葉もありますよね、そういう話を聞かされました。この話はですね、私が作ったのではございません。お父さんお母さんから教えてもらった話でございますね。

再生時間:2:18

民話詳細DATA

レコード番号 47O200029
CD番号 47O20C003
決定題名 雨蛙不孝(共通語)
話者がつけた題名
話者名 石川明
話者名かな いしかわあき
生年月日 18981008
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町字竹富
記録日 19750807
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字竹富T38A02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 11
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 沖国大国文学科平成8年度卒業論文 竹富島の民話 p97
キーワード 水,墓,井戸
梗概(こうがい)  蛙がおりますよね、子供を一人生んだらしいねえ。育てた子供が反対、反対でね、親の言いつけを守らん、東に行けと言えば西に行く。西に行けと言ったら南に行く。南に行けと言ったらもう北に行くしね、もう反対ばっかししたそうですね。そしたら、ある日の時、母親の蛙が長いこと病気したらしいね。それで、子供がどこかへ行っていないから、お母さんが困っていたら、「子供は来てくれるかねえ。」と子供を待っていたら、ようやく来たらしいね。「おいおいお前さん、よう来てくれた。ねえ、今度の私の病気はね、直りにくい。だからね、私が亡くなった時は、お墓を流れる水の側に作ってちょうだい。」と母親が話したそうですね。この蛙は、「はい。」と受けたそうですよ。そして、「今までは親の反対をしたもんだから、今度こそ親の孝行してあげないとのいかん。」と思っていたら、そのときに本当にお母さん亡くなられたそうですね。それで、今度こそ親孝行せんがために本当に母親がおっしゃった通りに、水の流れたところの側に、お墓を作って葬ったそうです。葬ったその晩は、雨がどっさり降りましたので、もう墓もみんな流されてしまって、次の日には何にもなかったそうですね。そしたら、子供蛙は、墓参りに翌日行ってみたら、「こっちにお墓作ってあったのにどうしたもんかねえ。自分は本当に、親不孝者だ。」て泣いて、もうたまりませんわねえ。それからね、信用もないから、世界に出ることの出来ない、どこに出ることも出来ないので、井戸(かー)に飛び込んで落ちたそうです。それからがね、「井戸の中の蛙(かわず)大界を知らぬ。」という言葉もありますよね、そういう話を聞かされました。この話はですね、私が作ったのではございません。お父さんお母さんから教えてもらった話でございますね。
全体の記録時間数 2:41
物語の時間数 2:18
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

トップに戻る

TOP