継子の雪払い(シマグチ)

概要

昔の兄弟の、ちょうど組踊りのようなものである。継子と継母のいた中に、父親からすれば実子であるが、母子からすると継子というわけで父親が(其の子を)大変可愛がって親切にしていたが、父親が山原に仕事に行っていい機会だといって自分の子を呼んで自分の子には大変親切にし、そして「今日はお父さんも居ないからこの子にいいつけをしよう。」といって「チルー小。」といって、「おまえね、海に行ってアーサをはがしてきなさい。」「田へ行って田芋をとってこい。」」といって(チルーは)海も知らないし、田も知らないからこのように大変いじめられて、こんな口惜しい思いをして継母にいじめられるより山原へお父さんを求めて行く方がましだといって途中で雪霜のある時に行って雪霜が降ったから道の途中でへたりこんで歩き疲れて道中で寝て、また父親たちが帰ってくる時にサンダーも一緒であったが、この父親が昨日は眠れなかったんだって。やまはらでは「昨夜は眠れなかった。何か(家で)あったんじゃないかな。早くシマに帰って島で暮らす方がいいんじゃないかな。サンダー。」って言ったら「そうだったんですか。私も眠れなかったんだよ。」と言って支度してくる途中に真黒いものがあったから夜なのに道中を行くと何か不思議なものがあるでしょう。「おい、サンダー見てごらん。」と言ったら、サンダーがよく見ると、「よく見てごらん。豚のように・・・。」という。「豚のような(ものが)いる。」という。「よく見てごらん。」と言ったから「もう一度見てみましょうね。」と言って見たら、お父さんは長い間、北山王の所にいたんだろうね。「これはあなたの(娘)チルーですよ。」と言って「チルーなのか。」と言ってすぐに起こして自分の服を脱いで着せて、「どうしておまえはこんな所に来たのか。」と言うと、「私は継母が『海でアーサをはいできなさい。』『田で田芋をとってきなさい。』と言う。海も知らないし、あんなにいじめられ口惜しい思いをするより山原にお父さんを求めに行く方がましだといって行く途中だけど道も知らないし、雪霜も降って道の中で眠っている途中です。」そして「家へ行こう。」と言って家に帰って来て、チル小は隠して継母を呼んで自分の子は連れてここで着飾らせておいて(チル小は途中にいるから)さあ、チル小連れてきなさい。チル小は今、ごはんを食べて遊びにといってどこまでも遊びに行った。父親が遠くへ行くものじゃないから連れてきなさい。」と言って強いて継母が我をはったから「本当にチルー小は遊びに行っているのか。『こんな口惜しいことは。』といって山原に、私達が帰ってくる途中、道の中に眠っているのを連れてきたが、おまえはこんなふうにして継子をいじめるのか。」といって妻をしたたかなぐった。このようにしてチル小は父親が大切にし、可愛がった。チル小は父親に「私がわるいんです。」と言った。(継子はそれだけ心優しかった。)

再生時間:4:56

民話詳細DATA

レコード番号 47O360582
CD番号 47O36C021
決定題名 継子の雪払い(シマグチ)
話者がつけた題名 継子話
話者名 与那嶺ナエ
話者名かな よなみねなえ
生年月日 19050914
性別
出身地 沖縄県西原町字幸地
記録日 19820217
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 西原町字幸地調査班T19A17
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく) アンサーニヤー
伝承事情
文字化資料 西原町史 別巻西原の民話P115
キーワード 継子,継母,継子話,いじめ,虐待,山原,雪払い
梗概(こうがい) 昔の兄弟の、ちょうど組踊りのようなものである。継子と継母のいた中に、父親からすれば実子であるが、母子からすると継子というわけで父親が(其の子を)大変可愛がって親切にしていたが、父親が山原に仕事に行っていい機会だといって自分の子を呼んで自分の子には大変親切にし、そして「今日はお父さんも居ないからこの子にいいつけをしよう。」といって「チルー小。」といって、「おまえね、海に行ってアーサをはがしてきなさい。」「田へ行って田芋をとってこい。」」といって(チルーは)海も知らないし、田も知らないからこのように大変いじめられて、こんな口惜しい思いをして継母にいじめられるより山原へお父さんを求めて行く方がましだといって途中で雪霜のある時に行って雪霜が降ったから道の途中でへたりこんで歩き疲れて道中で寝て、また父親たちが帰ってくる時にサンダーも一緒であったが、この父親が昨日は眠れなかったんだって。やまはらでは「昨夜は眠れなかった。何か(家で)あったんじゃないかな。早くシマに帰って島で暮らす方がいいんじゃないかな。サンダー。」って言ったら「そうだったんですか。私も眠れなかったんだよ。」と言って支度してくる途中に真黒いものがあったから夜なのに道中を行くと何か不思議なものがあるでしょう。「おい、サンダー見てごらん。」と言ったら、サンダーがよく見ると、「よく見てごらん。豚のように・・・。」という。「豚のような(ものが)いる。」という。「よく見てごらん。」と言ったから「もう一度見てみましょうね。」と言って見たら、お父さんは長い間、北山王の所にいたんだろうね。「これはあなたの(娘)チルーですよ。」と言って「チルーなのか。」と言ってすぐに起こして自分の服を脱いで着せて、「どうしておまえはこんな所に来たのか。」と言うと、「私は継母が『海でアーサをはいできなさい。』『田で田芋をとってきなさい。』と言う。海も知らないし、あんなにいじめられ口惜しい思いをするより山原にお父さんを求めに行く方がましだといって行く途中だけど道も知らないし、雪霜も降って道の中で眠っている途中です。」そして「家へ行こう。」と言って家に帰って来て、チル小は隠して継母を呼んで自分の子は連れてここで着飾らせておいて(チル小は途中にいるから)さあ、チル小連れてきなさい。チル小は今、ごはんを食べて遊びにといってどこまでも遊びに行った。父親が遠くへ行くものじゃないから連れてきなさい。」と言って強いて継母が我をはったから「本当にチルー小は遊びに行っているのか。『こんな口惜しいことは。』といって山原に、私達が帰ってくる途中、道の中に眠っているのを連れてきたが、おまえはこんなふうにして継子をいじめるのか。」といって妻をしたたかなぐった。このようにしてチル小は父親が大切にし、可愛がった。チル小は父親に「私がわるいんです。」と言った。(継子はそれだけ心優しかった。)
全体の記録時間数 5:27
物語の時間数 4:56
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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