
今の学校の東に屋敷があった。この人の父親は釣り針で魚を釣らなかった。普通の針でいつも夫婦で食べるだけ二匹ずつ釣った。そして男の子が生まれると三匹ずつ釣った。ある人が「たくさん釣って売りなさい」というと「たくさん釣って金持ちになると人々に憎まれるから、それ以上は釣らない」といった。これが王様の耳に入って、王様が「マクブという青い魚を釣ってこい」といったが、(この父親は)イラブチャーをザルいっぱいにとってきて、王様に出し、見た目には死んでいるようだったが、「この魚は全部生きており、池に入れると泳ぎます」といって(魚を)龍譚に入れると泳ぎ出した。王様に「このようなことが出来るのは普通の人間ではなく、神だからこのようなことは言うな」といわれ、つかまって寺に閉じ込められてられ、大酒飲みになった。そのうちに子供が成長して12,3才になった時、ガニマという所に釣りに行くと青い石があった。この石は黄金であった。その(石の)上の水を汲むと酒になった。ある人がこの話を聞いて水を汲みにいってもいつも塩水だった。それでこの子は憎まれた。子供が13才になった時、このガージの下に七尺もある入髪が落ちていた。それをきれいにまいて懐に入れ、ここに一週間通ったある日、きれいな女が現れて立っていた。「あなたはどうしてここにいるのですか」と聞くと「実はここに入髪をおいていたのですが、なくなっているのです」といった(この子供が)左手でそでから手を入れて、とって左手で渡した。それで「どうして左手で渡すのですか」といわれ、「これは私が拾ったものだ。右手は父親だから、(左手の)自分でわたしたのです」と言った。(それから)女が、「あなたはいついつ私が海を渡って向こうに行く時、一緒に行きましょう」といわれ、「水の上を歩くことが出来るのか」というと「嫌、りっぱな道になるから行きましょう」といった。その女の人の後ろから歩くと海の上を歩けた。そして、そこで一念位暮らしていたが、100年近くたっていた。「私は人間のいる所に行きたい。ここにいても何も楽しみもないから」といって帰った。海の上を歩いてたまて箱を持って昔海に出た所についた。与那原で人に聞いてみると、「これは今から120年から30年たっていますよ。今は屋敷跡だけ残っています」といった。不思議に思って「4,5年過ぎたのかと思ったら、こんなに経っていたのか」といって、この箱を斎場御嶽に行って開けてみると、出てきた。そして、この箱の中には鏡やはさみなどいろんなものが入っていた。鏡をとって見ると(髪が)まっ白になっていた。この人が持っていたチンブク竹を逆さに地面にさすとよくじつ行ってみると芽が出ていたこの竹をクサン竹とつけた。そしてこの人はここで死んだ。
| レコード番号 | 47O360058 |
|---|---|
| CD番号 | 47O36C004 |
| 決定題名 | 浦島太郎(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 泉川寛三 |
| 話者名かな | いずみかわかんぞう |
| 生年月日 | 19030310 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県西原町仲伊保 |
| 記録日 | 19820219 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 西原町字兼久調査12班T03B01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『西原町史 別巻 西原の民話』P547 |
| キーワード | 浦島太郎,チンブク竹,クサン竹,釣り |
| 梗概(こうがい) | 今の学校の東に屋敷があった。この人の父親は釣り針で魚を釣らなかった。普通の針でいつも夫婦で食べるだけ二匹ずつ釣った。そして男の子が生まれると三匹ずつ釣った。ある人が「たくさん釣って売りなさい」というと「たくさん釣って金持ちになると人々に憎まれるから、それ以上は釣らない」といった。これが王様の耳に入って、王様が「マクブという青い魚を釣ってこい」といったが、(この父親は)イラブチャーをザルいっぱいにとってきて、王様に出し、見た目には死んでいるようだったが、「この魚は全部生きており、池に入れると泳ぎます」といって(魚を)龍譚に入れると泳ぎ出した。王様に「このようなことが出来るのは普通の人間ではなく、神だからこのようなことは言うな」といわれ、つかまって寺に閉じ込められてられ、大酒飲みになった。そのうちに子供が成長して12,3才になった時、ガニマという所に釣りに行くと青い石があった。この石は黄金であった。その(石の)上の水を汲むと酒になった。ある人がこの話を聞いて水を汲みにいってもいつも塩水だった。それでこの子は憎まれた。子供が13才になった時、このガージの下に七尺もある入髪が落ちていた。それをきれいにまいて懐に入れ、ここに一週間通ったある日、きれいな女が現れて立っていた。「あなたはどうしてここにいるのですか」と聞くと「実はここに入髪をおいていたのですが、なくなっているのです」といった(この子供が)左手でそでから手を入れて、とって左手で渡した。それで「どうして左手で渡すのですか」といわれ、「これは私が拾ったものだ。右手は父親だから、(左手の)自分でわたしたのです」と言った。(それから)女が、「あなたはいついつ私が海を渡って向こうに行く時、一緒に行きましょう」といわれ、「水の上を歩くことが出来るのか」というと「嫌、りっぱな道になるから行きましょう」といった。その女の人の後ろから歩くと海の上を歩けた。そして、そこで一念位暮らしていたが、100年近くたっていた。「私は人間のいる所に行きたい。ここにいても何も楽しみもないから」といって帰った。海の上を歩いてたまて箱を持って昔海に出た所についた。与那原で人に聞いてみると、「これは今から120年から30年たっていますよ。今は屋敷跡だけ残っています」といった。不思議に思って「4,5年過ぎたのかと思ったら、こんなに経っていたのか」といって、この箱を斎場御嶽に行って開けてみると、出てきた。そして、この箱の中には鏡やはさみなどいろんなものが入っていた。鏡をとって見ると(髪が)まっ白になっていた。この人が持っていたチンブク竹を逆さに地面にさすとよくじつ行ってみると芽が出ていたこの竹をクサン竹とつけた。そしてこの人はここで死んだ。 |
| 全体の記録時間数 | 8:46 |
| 物語の時間数 | 8:34 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |