
今の話では、戦前の話とは違う。戦前は山原恩納生まれとぅ言ったんだが、新垣という所の娘で、貧しかったって。歌にもあるさあ。「村は恩納村 新垣ん成し子」っていうてうたはあるよ。兄さんがいるけど、お父さんが税金を集めて、首里に持っていくものを兄さんが盗んでしまって。昔の税金は馬に乗せて行きよったってよ。その税金、お父さんが集めてあるのを息子が盗んで、ないからその税金を返済するために、女の子を買う遊女アンマーが那覇から来ているとき、そこに願い出て自分で売られるわけ。で、辻、仲島に行って、もう一流の女郎になったわけ。そのころは、一般の人もみんな、首里の侍はチジーに行くさ。そこで、吉屋チルーが、「流れゆる水に桜花うきてぃ」「その下句を作ってください。その下句をつける人には誰でも呼ばれる。」ということになったわけ。遊女、女郎とゆったら男のおもちゃでしょ。だから、どんな人でも、かーぎ姿悪くっても良くても呼ばれてお金さえ貰えばいいでしょう。そう言うて歌を流すと、みんなあっちこっち歌っても歌が合わんわけ。下句が合わん。で、また、この人は、ハクサニバ、中城御殿ぬウメーでぃしぇー、百姓に化けて悪い着物着けてやな姿しーちゃん。「やーくとぅうれ田舎小、田舎者のこっちに来るんではないよう。」と言ってみんながいじめるんだが、この人が下句をちゅけるわけ。「いるぢゅらさあてぃどぅすくてぃんちゃる」と言って、うぬ、中城御殿ぬウメーいす、いみせーさ。「桜花は色はきれいだから、すくってみた。」って。幾つもあるよ、吉屋チルーの話は。
| レコード番号 | 47O416056 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C321 |
| 決定題名 | 吉屋チルー(シマグチ混) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 豊永キヨ |
| 話者名かな | とよながきよ |
| 生年月日 | 19140505 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 嘉手納町国直 |
| 記録日 | 19940222 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 嘉手納T21A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 山原恩納生まれ,新垣の娘,兄,税金,首里,遊女アンマー,辻,仲島,吉屋チルー |
| 梗概(こうがい) | 今の話では、戦前の話とは違う。戦前は山原恩納生まれとぅ言ったんだが、新垣という所の娘で、貧しかったって。歌にもあるさあ。「村は恩納村 新垣ん成し子」っていうてうたはあるよ。兄さんがいるけど、お父さんが税金を集めて、首里に持っていくものを兄さんが盗んでしまって。昔の税金は馬に乗せて行きよったってよ。その税金、お父さんが集めてあるのを息子が盗んで、ないからその税金を返済するために、女の子を買う遊女アンマーが那覇から来ているとき、そこに願い出て自分で売られるわけ。で、辻、仲島に行って、もう一流の女郎になったわけ。そのころは、一般の人もみんな、首里の侍はチジーに行くさ。そこで、吉屋チルーが、「流れゆる水に桜花うきてぃ」「その下句を作ってください。その下句をつける人には誰でも呼ばれる。」ということになったわけ。遊女、女郎とゆったら男のおもちゃでしょ。だから、どんな人でも、かーぎ姿悪くっても良くても呼ばれてお金さえ貰えばいいでしょう。そう言うて歌を流すと、みんなあっちこっち歌っても歌が合わんわけ。下句が合わん。で、また、この人は、ハクサニバ、中城御殿ぬウメーでぃしぇー、百姓に化けて悪い着物着けてやな姿しーちゃん。「やーくとぅうれ田舎小、田舎者のこっちに来るんではないよう。」と言ってみんながいじめるんだが、この人が下句をちゅけるわけ。「いるぢゅらさあてぃどぅすくてぃんちゃる」と言って、うぬ、中城御殿ぬウメーいす、いみせーさ。「桜花は色はきれいだから、すくってみた。」って。幾つもあるよ、吉屋チルーの話は。 |
| 全体の記録時間数 | 0:00 |
| 物語の時間数 | 0:00 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | × |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |