
大浦に母と子の親子がいた。ある日、布を納めに行ったが、その日は人数が多かったため、夜遅くまでかかってしまい、帰りには明かりもなく道に迷ってしまった。母子は遠くに見える光を頼りに進むと、鬼の屋敷に入ってしまった。母子は逃げようとしたが、鬼に見付かってしまい、縄にかけられた。この鬼は人を食べるので、今夜のご馳走に大喜びだった。母子は厠に行きたいと頼んだ。鬼は一回は断わったが、どうしてもと言われ、仕方なく厠に行かせた。母子はそこで逃げ出すことを考えたが、よい知恵が浮かばなかった。そのうち鬼が呼び掛けたが、便秘だと言って長引かせたが、(それでもいい)考えは浮かばなかった。その時、ネズミが「助けるから早く逃げろ」と縄を噛み切った。母子はいわれるとおりにした。しばらくして鬼が異変に気付き、縄を引っ張ったが縄の切れ端しか出てこなかった。怒った鬼は遠めがねで母子を見付けて後を追った。母子は取りあえず麦のプラン(実のない麦の畑)に入り、様子を窺った。その後、鬼は後を追ってきたが母子を見付けることができず、帰ってしまった。母子はしばらくそこに居続け、夜明けに抜け出し、無事、大浦に帰ることができた。以来、「まだ実っていない麦の畑は、人の匂いを消すことができる」という言い伝えがある。
| レコード番号 | 47O233013 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C141 |
| 決定題名 | 鬼の家の便所(方言混じり) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 下地富雄 |
| 話者名かな | しもじとみお |
| 生年月日 | 19200401 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 平良市大浦 |
| 記録日 | 19950827 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 平良T06A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 平良市北部の民話H8卒論P168 |
| キーワード | 鬼,便所,母子,麦畑 |
| 梗概(こうがい) | 大浦に母と子の親子がいた。ある日、布を納めに行ったが、その日は人数が多かったため、夜遅くまでかかってしまい、帰りには明かりもなく道に迷ってしまった。母子は遠くに見える光を頼りに進むと、鬼の屋敷に入ってしまった。母子は逃げようとしたが、鬼に見付かってしまい、縄にかけられた。この鬼は人を食べるので、今夜のご馳走に大喜びだった。母子は厠に行きたいと頼んだ。鬼は一回は断わったが、どうしてもと言われ、仕方なく厠に行かせた。母子はそこで逃げ出すことを考えたが、よい知恵が浮かばなかった。そのうち鬼が呼び掛けたが、便秘だと言って長引かせたが、(それでもいい)考えは浮かばなかった。その時、ネズミが「助けるから早く逃げろ」と縄を噛み切った。母子はいわれるとおりにした。しばらくして鬼が異変に気付き、縄を引っ張ったが縄の切れ端しか出てこなかった。怒った鬼は遠めがねで母子を見付けて後を追った。母子は取りあえず麦のプラン(実のない麦の畑)に入り、様子を窺った。その後、鬼は後を追ってきたが母子を見付けることができず、帰ってしまった。母子はしばらくそこに居続け、夜明けに抜け出し、無事、大浦に帰ることができた。以来、「まだ実っていない麦の畑は、人の匂いを消すことができる」という言い伝えがある。 |
| 全体の記録時間数 | 6:24 |
| 物語の時間数 | 6:24 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |