
丸木、丸木を二つあわせて作られた橋ね、それから、その砂糖を積んだ馬を渡している時、馬ごとひっくり返ってしまったんだって、下の池に。そうしたら、砂糖は二つ積まれているでしょう。馬ごと持ち上げて、上にあげられたんだって。そのくらい力のあるお方であられたよ。タンメーは博労もなさっていたので、博労友だちと一緒に那覇へいらっしゃる時の事である。北谷での大綱引きで、・カナチーに人がはさみ込まれているのを、タンメーが引き抜いて助けてあげたんだって。もうまわりには綱を引く人、綱を引く人がいっぱい。その綱のカナチーに人がはさまれていたらしく、その人をタンメーが引き抜いて命を助けてあげたらしいねえ。そうしたら、その事がうわさになって、嘉手苅まで伝わってきたわけね嘉手苅まで。それで私が、「ねえじいさん。あなたは本当に、その北谷綱に人がはさまれていろのを助けたの。」とたずねると、「もうあの時ほど大力を出したことは今までにない。」とおっしゃった。たくさんの人で、力を出して引っぱられているわけだからね。じいさんは武士だったが、人をバカにするようなことはしなかった。タンメーが馬を買いに行く道中で、牛博労の人たちが休まれる家があったので、そこでタンメーは遊ばれていたようだ。そしてタンメーの娘はまた、私たちより三才くらい年下だったが、一緒に山へ行ったわけね。今の電波塔が建っているところね、そこに、薪を取りに行くと、「あんたはもう今日は私たちにこき使われるわけだ。」というと、「どうして。」と。「あんたは、草を刈っておきなさいといわれているのに私たちを追ってきているので、もう大変だよ。」というと、タンメーの笑い声が、・クール山まで聞こえるわけね、「ほら、ほら、もういいことに、私はおこられなくてすむ。」と。「どうして。」ときくと、「ほら、あそこで、あんなに笑っているもの。」「もしも、これからでも馬を買いに行ったらどうするつもり。」というと、 「あんなに遊んでいるもの。もう馬を買いには行けないから、私も草を刈らなくていいんだ。」というわけね。そうして娘は山から帰ってから、「馬はどうしたの。」と、親に聞くと、「今日は馬を買いに行かなかった。」といったので、「私の勝ちだ。」といって娘は笑っていたんだって。
| レコード番号 | 47O413063 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C122 |
| 決定題名 | 石原小タンメー(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 池原小夜 |
| 話者名かな | いけはらさよ |
| 生年月日 | 18960114 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 石川市嘉手苅 |
| 記録日 | 19820803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石川市T38A04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 寝るときにおじいさんから聞いた。 |
| 文字化資料 | いしかわの民話伝説編P195 |
| キーワード | 丸木,橋,馬,タンメー |
| 梗概(こうがい) | 丸木、丸木を二つあわせて作られた橋ね、それから、その砂糖を積んだ馬を渡している時、馬ごとひっくり返ってしまったんだって、下の池に。そうしたら、砂糖は二つ積まれているでしょう。馬ごと持ち上げて、上にあげられたんだって。そのくらい力のあるお方であられたよ。タンメーは博労もなさっていたので、博労友だちと一緒に那覇へいらっしゃる時の事である。北谷での大綱引きで、・カナチーに人がはさみ込まれているのを、タンメーが引き抜いて助けてあげたんだって。もうまわりには綱を引く人、綱を引く人がいっぱい。その綱のカナチーに人がはさまれていたらしく、その人をタンメーが引き抜いて命を助けてあげたらしいねえ。そうしたら、その事がうわさになって、嘉手苅まで伝わってきたわけね嘉手苅まで。それで私が、「ねえじいさん。あなたは本当に、その北谷綱に人がはさまれていろのを助けたの。」とたずねると、「もうあの時ほど大力を出したことは今までにない。」とおっしゃった。たくさんの人で、力を出して引っぱられているわけだからね。じいさんは武士だったが、人をバカにするようなことはしなかった。タンメーが馬を買いに行く道中で、牛博労の人たちが休まれる家があったので、そこでタンメーは遊ばれていたようだ。そしてタンメーの娘はまた、私たちより三才くらい年下だったが、一緒に山へ行ったわけね。今の電波塔が建っているところね、そこに、薪を取りに行くと、「あんたはもう今日は私たちにこき使われるわけだ。」というと、「どうして。」と。「あんたは、草を刈っておきなさいといわれているのに私たちを追ってきているので、もう大変だよ。」というと、タンメーの笑い声が、・クール山まで聞こえるわけね、「ほら、ほら、もういいことに、私はおこられなくてすむ。」と。「どうして。」ときくと、「ほら、あそこで、あんなに笑っているもの。」「もしも、これからでも馬を買いに行ったらどうするつもり。」というと、 「あんなに遊んでいるもの。もう馬を買いには行けないから、私も草を刈らなくていいんだ。」というわけね。そうして娘は山から帰ってから、「馬はどうしたの。」と、親に聞くと、「今日は馬を買いに行かなかった。」といったので、「私の勝ちだ。」といって娘は笑っていたんだって。 |
| 全体の記録時間数 | 2:36 |
| 物語の時間数 | 2:36 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |