東恩納ナーカと盗人(共通語)

概要

あのねえ、東恩納にナーカという屋号がありますよね。このナーカというお家は、昔から家族が皆んないい人ばっかりだったそうです。そして、年の夜に、皆こんなして、家族いっしょにそろって御馳走食べようとするときにね、天井の奥でなにか鼠みたいのが、ガサガサしていたらしいんだね。そうすると、「なにかねえ、天井に登っているのは。」って。ここの家族は泥棒ということは、うすうすわかっていたらしいんだが、泥棒と言ったら大変だから、「おい、天井にいる人、年の夜をいっしょに楽しんでやりましょう。こっちに降りていらっしゃい。」って、こう言ったもんだから、この泥棒は喜んで天井から降りてきてね、そこでナーカの家族といっしょに年の暮れもやったんだよ。そして帰るときにナーカの人が、「どうしてあなたはこんなことをしたの。年の夜なのに。」こう言ったからね、「明日はお正月だけど、私は食べるものがなにひとつないもんだから、ここの家だったら食べ物がいっぱいあるだろうと思って入ってきたわけですよ。」「ああ、そうねえ。じゃあねえ、あんたが明日のお正月に食べるだけのもんはこっちから持っていって、りっぱなお正月をやりなさいねえ。」と言って、お肉やらなにやらもういろいろいっぱい持たしてね、この泥棒に。そしたらこの泥棒はもうあまりにも感激、感激がいっぱいで、涙をポロポロ落としながら、「ほんとにここの家族は情深いおかたたちだ。ここのナーカは、世代万代(ゆーでーまんでー)、いつまでも栄えなさい。」って。帰りながらね、後ろをふり向きふり向きながら、「東恩納ナーカは、世代万代(ゆーでーまんでー)栄えなさいねえ。」って、この泥棒の言った言葉でね。そして、今だに東恩納(ひじょんな)ナーカは金持ちを保ってるそうです。はい、おわり。

再生時間:2:09

民話詳細DATA

レコード番号 47O412938
CD番号 47O41C117
決定題名 東恩納ナーカと盗人(共通語)
話者がつけた題名
話者名 伊波八重
話者名かな いはやえ
生年月日 19151220
性別
出身地 石川市伊波
記録日 19820803
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石川市T33B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 いしかわの民話伝説編P335
キーワード
梗概(こうがい) あのねえ、東恩納にナーカという屋号がありますよね。このナーカというお家は、昔から家族が皆んないい人ばっかりだったそうです。そして、年の夜に、皆こんなして、家族いっしょにそろって御馳走食べようとするときにね、天井の奥でなにか鼠みたいのが、ガサガサしていたらしいんだね。そうすると、「なにかねえ、天井に登っているのは。」って。ここの家族は泥棒ということは、うすうすわかっていたらしいんだが、泥棒と言ったら大変だから、「おい、天井にいる人、年の夜をいっしょに楽しんでやりましょう。こっちに降りていらっしゃい。」って、こう言ったもんだから、この泥棒は喜んで天井から降りてきてね、そこでナーカの家族といっしょに年の暮れもやったんだよ。そして帰るときにナーカの人が、「どうしてあなたはこんなことをしたの。年の夜なのに。」こう言ったからね、「明日はお正月だけど、私は食べるものがなにひとつないもんだから、ここの家だったら食べ物がいっぱいあるだろうと思って入ってきたわけですよ。」「ああ、そうねえ。じゃあねえ、あんたが明日のお正月に食べるだけのもんはこっちから持っていって、りっぱなお正月をやりなさいねえ。」と言って、お肉やらなにやらもういろいろいっぱい持たしてね、この泥棒に。そしたらこの泥棒はもうあまりにも感激、感激がいっぱいで、涙をポロポロ落としながら、「ほんとにここの家族は情深いおかたたちだ。ここのナーカは、世代万代(ゆーでーまんでー)、いつまでも栄えなさい。」って。帰りながらね、後ろをふり向きふり向きながら、「東恩納ナーカは、世代万代(ゆーでーまんでー)栄えなさいねえ。」って、この泥棒の言った言葉でね。そして、今だに東恩納(ひじょんな)ナーカは金持ちを保ってるそうです。はい、おわり。
全体の記録時間数 2:18
物語の時間数 2:09
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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