
大昔のことねえ、ある大金持にね、そこの金持の家はね、子供はいなくてもう使用人を男も女も多く使っていたわけね、そこに使っている女中の中に大変綺麗なカンチュミーという人が一人使われていたわけ。そのカンチュミーは、そこにまた、同じく使われている男とね、大変仲が良く、薪取りに山へ行く時はいつもその二人だけで山へ行って、山で毛遊(もーあし)びーをして、またその女に男が薪を取っては、頭に乗せて行かせたりしていたわけ。そうやっているうちに、そこの主人がねえ、あんまりカンチュミーが綺麗なので、「私の妾になりなさい。」と言っていたら、そうしたら、そこの奥さんが嫉妬してね、「貴方は私の主人の妾になるつもりでいるんだって。」となんやかんやら言って大変意地悪するわけねえ。もうしまいには、昔は砂糖を煮るために割った薪をこれくらいずつ切っていたから、その割った薪で、カンチュミーを頭からばんばん殴ってから、殺してしまったわけねえ。カンチュミーが死んでしまったので、自分の庭に埋めておいて、カンチュミーには年寄りの父親が遠く山原にいらっしゃるので、そこの奥さんが、「遺骨取りに来なさい。」と呼んで、父親が来ると、「このカンチュミーは風邪ひいて、あれやこれやあって亡くなったので、私達の庭に埋めておいたから遺骨取って行きなさい。」と言うと、ちようど仲順流れの歌みたいに、そのお父さんはねえ、カンチュミーの遺骨取って風呂敷に包んで、そして背中にこうして、歩いて山原に帰る場面だったけどねえ、これ本当にあったらしいよ。私達子供の時に芝居を見たけど、これはとっても可哀相で泣いたよう。
| レコード番号 | 47O412910 |
|---|---|
| CD番号 | 47O41C116 |
| 決定題名 | カンツメの話(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 伊波利子 |
| 話者名かな | いはとしこ |
| 生年月日 | 19301024 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 石川市伊波 |
| 記録日 | 19820803 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石川市T31B10 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 芝居で見た。 |
| 文字化資料 | いしかわの民話昔話編P110 |
| キーワード | 大金持,女中,カンチュミー,主人の妾,奥さん,嫉妬 |
| 梗概(こうがい) | 大昔のことねえ、ある大金持にね、そこの金持の家はね、子供はいなくてもう使用人を男も女も多く使っていたわけね、そこに使っている女中の中に大変綺麗なカンチュミーという人が一人使われていたわけ。そのカンチュミーは、そこにまた、同じく使われている男とね、大変仲が良く、薪取りに山へ行く時はいつもその二人だけで山へ行って、山で毛遊(もーあし)びーをして、またその女に男が薪を取っては、頭に乗せて行かせたりしていたわけ。そうやっているうちに、そこの主人がねえ、あんまりカンチュミーが綺麗なので、「私の妾になりなさい。」と言っていたら、そうしたら、そこの奥さんが嫉妬してね、「貴方は私の主人の妾になるつもりでいるんだって。」となんやかんやら言って大変意地悪するわけねえ。もうしまいには、昔は砂糖を煮るために割った薪をこれくらいずつ切っていたから、その割った薪で、カンチュミーを頭からばんばん殴ってから、殺してしまったわけねえ。カンチュミーが死んでしまったので、自分の庭に埋めておいて、カンチュミーには年寄りの父親が遠く山原にいらっしゃるので、そこの奥さんが、「遺骨取りに来なさい。」と呼んで、父親が来ると、「このカンチュミーは風邪ひいて、あれやこれやあって亡くなったので、私達の庭に埋めておいたから遺骨取って行きなさい。」と言うと、ちようど仲順流れの歌みたいに、そのお父さんはねえ、カンチュミーの遺骨取って風呂敷に包んで、そして背中にこうして、歩いて山原に帰る場面だったけどねえ、これ本当にあったらしいよ。私達子供の時に芝居を見たけど、これはとっても可哀相で泣いたよう。 |
| 全体の記録時間数 | 3:38 |
| 物語の時間数 | 3:11 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |