ハブの約束(共通語)

概要

あれですがね、攻撃準備ができていない時は安全ですよね。ところが二番目の人がいる時にはもう攻撃準備している所を通るんだから、すぐ打たれるんです。だから、その二番目の人がかまれるというのは、そういうことです。攻撃準備しない前に通った人は一番目ですよね。攻撃準備してから通った人は、二番目、三番の人はよく打たれるんです。その頃からは、とぐろを巻いて待っていますからね、打たれるんですよ。ハブについて不思議な話はですね。私がハブを見た時にですね、こういってハブを待たせたことがある。こうソロソロ、ソロと逃げていくハブをですね。「あんたはね、僕に見られたからね、ちょっと話があるから待っておきなさい。」といって、言葉をかけてですね、自分が持っておるハンカチでも良いしね、あるいはシャツでも良いですよ。はずしてですね、この逃げていくところのハブに投げてね、ぶっかぶせるんですよ。そうしたら、このハブ止まるよ。ソロソロ逃げて行くハブが止まるんです。そして、そのうちに棒でも探してきてですね、たたいて殺したことは何回もあるんですよ。そうしないと草むらに逃げて行ってしまいますからね。どこに行ったかわからなくなるよね。棒を探して、あるいは石を探してくる間におらなくなりますからね。その時にハブは人のいうことを、ものを聞くということだけは確かですよね。東恩納の森の中に米の倉を作っておる家がありましたよ。ほったらそこのね、米倉の番人はですね、ハブだといっておるんです。このハブはですね、この米倉を開けると、必ずそこにおるんですよ。で、泥棒がきて、この稲を盗もうとしたらね、ハブがおるから盗みきれんわけさ。ところが、その家主はちゃんとわかっていますからねえ、開けたらハブがいるというのはわかっているんだから、「主(ぬし)がきているからどきなさい。外によそに行きなさい。泥棒でないからね主(ぬし)だから。」というたら、このハブは側によって、で、稲を取らしておったそうですよ。そういうことから見てもですね、ハブはよく人のいうことを聞くということですね。それからねハブは、よくムンジレーというのをやるよ。ムンジレーというのは、いわゆるウー神〔神様〕の使いになったりしてですね、あれするんですよ。これも私の体験ですがね。東恩納の部落は非常に古い部落でですねえ、ウマチーというのがあるんですよ。お祭り、ウマチーというのがあるよねえ。ウマチーあたりにはですね、三日間はですね、牛小屋とか豚小屋とかのですね、堆肥の掃除をしてはいけないというんです。それから、女であったらですね、昔は苧(うー)〔糸芭蕉〕というのがあったよね、苧(うー)をつなぐ、これをやっていかないと、苧をつないではいかないということをいっておったんですよ。そうしたら、なぜそうしたらいかんかといったらね、そうした場合にはハブがくるということなんですよ。ハブがくるというんです。そういうてね、言い伝え話があったんですよ。それをですね、私はそんなことがあるかと思ってですね、それを無視してですね、そのウマチーの時に豚を殺すつもりでいたわけですよ。なぜなら、ウマチーの時に豚を殺せば肉がよく売れるんですよね。だから、私はそれを無視してですね、豚を殺して肉を売ろうと思っとったわけ。そして翌日はですね、もうこの豚を殺すつもりで、豚舎に行ってみたわけよ。そしたらハブがですね、豚舎にですね、こう待ちかまえておるんですよ。ほって、僕はこれを見てですね、「あはあ。これはやはり昔の人がいうたのは本当だなあ。今日はそういった動物殺したりね、血の出るものですね、血はい物(むん)を殺したり、あるいは不潔なことをしてはいけないということをね、昔の話にあったのに私はそれを無視して、今日は豚を殺してね皆に肉を分けて売ろうと思ったのに、間違いだなあ。」と思って、そってやらなかったよ。取り消したよ。そういうようなことがよく、ハブについての話がありますね。ムンジレーしなければいけないということですね。ムンジレーとは物嫌い、禁じることさ。

再生時間:5:54

民話詳細DATA

レコード番号 47O412553
CD番号 47O41C101
決定題名 ハブの約束(共通語)
話者がつけた題名
話者名 比嘉喜八
話者名かな ひがきはち
生年月日 19090821
性別
出身地 石川市東恩納
記録日 19820613
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石川市T17A09
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 80
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 いしかわの民話伝説編P346
キーワード ハブ,東恩納,米蔵,神の使い,ウマチー
梗概(こうがい) あれですがね、攻撃準備ができていない時は安全ですよね。ところが二番目の人がいる時にはもう攻撃準備している所を通るんだから、すぐ打たれるんです。だから、その二番目の人がかまれるというのは、そういうことです。攻撃準備しない前に通った人は一番目ですよね。攻撃準備してから通った人は、二番目、三番の人はよく打たれるんです。その頃からは、とぐろを巻いて待っていますからね、打たれるんですよ。ハブについて不思議な話はですね。私がハブを見た時にですね、こういってハブを待たせたことがある。こうソロソロ、ソロと逃げていくハブをですね。「あんたはね、僕に見られたからね、ちょっと話があるから待っておきなさい。」といって、言葉をかけてですね、自分が持っておるハンカチでも良いしね、あるいはシャツでも良いですよ。はずしてですね、この逃げていくところのハブに投げてね、ぶっかぶせるんですよ。そうしたら、このハブ止まるよ。ソロソロ逃げて行くハブが止まるんです。そして、そのうちに棒でも探してきてですね、たたいて殺したことは何回もあるんですよ。そうしないと草むらに逃げて行ってしまいますからね。どこに行ったかわからなくなるよね。棒を探して、あるいは石を探してくる間におらなくなりますからね。その時にハブは人のいうことを、ものを聞くということだけは確かですよね。東恩納の森の中に米の倉を作っておる家がありましたよ。ほったらそこのね、米倉の番人はですね、ハブだといっておるんです。このハブはですね、この米倉を開けると、必ずそこにおるんですよ。で、泥棒がきて、この稲を盗もうとしたらね、ハブがおるから盗みきれんわけさ。ところが、その家主はちゃんとわかっていますからねえ、開けたらハブがいるというのはわかっているんだから、「主(ぬし)がきているからどきなさい。外によそに行きなさい。泥棒でないからね主(ぬし)だから。」というたら、このハブは側によって、で、稲を取らしておったそうですよ。そういうことから見てもですね、ハブはよく人のいうことを聞くということですね。それからねハブは、よくムンジレーというのをやるよ。ムンジレーというのは、いわゆるウー神〔神様〕の使いになったりしてですね、あれするんですよ。これも私の体験ですがね。東恩納の部落は非常に古い部落でですねえ、ウマチーというのがあるんですよ。お祭り、ウマチーというのがあるよねえ。ウマチーあたりにはですね、三日間はですね、牛小屋とか豚小屋とかのですね、堆肥の掃除をしてはいけないというんです。それから、女であったらですね、昔は苧(うー)〔糸芭蕉〕というのがあったよね、苧(うー)をつなぐ、これをやっていかないと、苧をつないではいかないということをいっておったんですよ。そうしたら、なぜそうしたらいかんかといったらね、そうした場合にはハブがくるということなんですよ。ハブがくるというんです。そういうてね、言い伝え話があったんですよ。それをですね、私はそんなことがあるかと思ってですね、それを無視してですね、そのウマチーの時に豚を殺すつもりでいたわけですよ。なぜなら、ウマチーの時に豚を殺せば肉がよく売れるんですよね。だから、私はそれを無視してですね、豚を殺して肉を売ろうと思っとったわけ。そして翌日はですね、もうこの豚を殺すつもりで、豚舎に行ってみたわけよ。そしたらハブがですね、豚舎にですね、こう待ちかまえておるんですよ。ほって、僕はこれを見てですね、「あはあ。これはやはり昔の人がいうたのは本当だなあ。今日はそういった動物殺したりね、血の出るものですね、血はい物(むん)を殺したり、あるいは不潔なことをしてはいけないということをね、昔の話にあったのに私はそれを無視して、今日は豚を殺してね皆に肉を分けて売ろうと思ったのに、間違いだなあ。」と思って、そってやらなかったよ。取り消したよ。そういうようなことがよく、ハブについての話がありますね。ムンジレーしなければいけないということですね。ムンジレーとは物嫌い、禁じることさ。
全体の記録時間数 5:56
物語の時間数 5:54
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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