
沖縄の十月といったら、ニガナが枯れてなくなるよね、花が咲いて。したら、このときに、「かならずニガナを取ってきなさい。」と言って、継母が継子を行かすわけ。継子が行ってみたら、ニガナはあまりないので、ニガナの花を持ってきたから、「これがも食べられるか、おまえなんかこっちで育てることはできないから、どこか行って死んでしまいなさい。」と言われた。継子は行くところがなく、泣いていると、年寄りのお爺さんがやって来たので、この人に、「仲順のウフスー(大主)、お願いします。」「どうした、私になにを頼むというのだ。」と言ったら、「三つのときに母を亡くして、五つのときに思い出して、七つのときに国中まわったけれども、自分の母親に似ている人はいない。」と言って、「仲順のウフスー、教えてください。」と言ったら、「あなたの母親はただでは見えない。七月の七夕に、クダグー(管くし)たくさんちりはなち、これのなかから一目見える。右の袖で隠して左の袖で一目見える。さあ、あなたの母親の墓はここだよ。」と連れて行った。そしたら、墓に行ってから、「お母さん、お母さん、なぜ死んだ。私はもう継親にはついて行きません。私もお母さんと一緒にここで死にます。」と言って眠った。そしたら、お母さんが夢に現れて、「なぜ、私が生んだ子どもがここに眠っているのか。あなたは長らく生きて、線香や花なんかを仏壇に飾ってちょうだいね。また、夏の雨も母の涙と思いなさい。これも母親の遺言です。」と言った。この子は眠っているんですよね。そうして、家では、もう継母が、この子はお母さんの墓の前に行っているでしょうから、下男を使って殺しに行かせた。したら、またもう一人の本当の叔父さんは、夜中に夢を見た。墓の前でこの子が人に殺される夢を見たから、「早く助けに行こう、本当か嘘か分からんけど行ってみよう。」と思って行ったら、「私の考えではない。あんたのおかあさん(継母)の考えだから私を恨まないでね。」と言って、下男が殺そうとするときに、この叔父さんが、「おい、待て。」と言って助けて、叔父さんの家に連れて行った。お父さんが帰って来て、奥さん(継母)に、「どこだ、あの子は。」と聞いたら、「遊びに行っている。」「夜中も遊びに行っているのか。」と言ったら、「はい、遊びに行っている。」「早く連れてきなさい。」と言うと、「今来る、今来る。」と言って、そうしたら、話すうちにこの子を叔父さんが連れてきて、「おまえの奥さんの心持ちはこんなだよう。」と言ったら、また奥さんは、
「いいや、これ違います、違います、私は分からない。」と言ったので、刀を証拠に出したら、この人も罪を認めたって。これでおしまいです。
| レコード番号 | 47O421785 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C055 |
| 決定題名 | 継子と仲順大主(シマグチ混じり) |
| 話者がつけた題名 | 仲順ウスメー |
| 話者名 | 石原ヤス |
| 話者名かな | いしはらやす |
| 生年月日 | 190812015 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 名護市 |
| 記録日 | 19800809 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T49 B21 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 通観576頁 具志川市史第3巻下408頁 具志川市の民話ふるさとの昔ばなし68頁 |
| キーワード | ニガナ,継子,継母,仲順ウスメー,墓,七夕, |
| 梗概(こうがい) | 沖縄の十月といったら、ニガナが枯れてなくなるよね、花が咲いて。したら、このときに、「かならずニガナを取ってきなさい。」と言って、継母が継子を行かすわけ。継子が行ってみたら、ニガナはあまりないので、ニガナの花を持ってきたから、「これがも食べられるか、おまえなんかこっちで育てることはできないから、どこか行って死んでしまいなさい。」と言われた。継子は行くところがなく、泣いていると、年寄りのお爺さんがやって来たので、この人に、「仲順のウフスー(大主)、お願いします。」「どうした、私になにを頼むというのだ。」と言ったら、「三つのときに母を亡くして、五つのときに思い出して、七つのときに国中まわったけれども、自分の母親に似ている人はいない。」と言って、「仲順のウフスー、教えてください。」と言ったら、「あなたの母親はただでは見えない。七月の七夕に、クダグー(管くし)たくさんちりはなち、これのなかから一目見える。右の袖で隠して左の袖で一目見える。さあ、あなたの母親の墓はここだよ。」と連れて行った。そしたら、墓に行ってから、「お母さん、お母さん、なぜ死んだ。私はもう継親にはついて行きません。私もお母さんと一緒にここで死にます。」と言って眠った。そしたら、お母さんが夢に現れて、「なぜ、私が生んだ子どもがここに眠っているのか。あなたは長らく生きて、線香や花なんかを仏壇に飾ってちょうだいね。また、夏の雨も母の涙と思いなさい。これも母親の遺言です。」と言った。この子は眠っているんですよね。そうして、家では、もう継母が、この子はお母さんの墓の前に行っているでしょうから、下男を使って殺しに行かせた。したら、またもう一人の本当の叔父さんは、夜中に夢を見た。墓の前でこの子が人に殺される夢を見たから、「早く助けに行こう、本当か嘘か分からんけど行ってみよう。」と思って行ったら、「私の考えではない。あんたのおかあさん(継母)の考えだから私を恨まないでね。」と言って、下男が殺そうとするときに、この叔父さんが、「おい、待て。」と言って助けて、叔父さんの家に連れて行った。お父さんが帰って来て、奥さん(継母)に、「どこだ、あの子は。」と聞いたら、「遊びに行っている。」「夜中も遊びに行っているのか。」と言ったら、「はい、遊びに行っている。」「早く連れてきなさい。」と言うと、「今来る、今来る。」と言って、そうしたら、話すうちにこの子を叔父さんが連れてきて、「おまえの奥さんの心持ちはこんなだよう。」と言ったら、また奥さんは、 「いいや、これ違います、違います、私は分からない。」と言ったので、刀を証拠に出したら、この人も罪を認めたって。これでおしまいです。 |
| 全体の記録時間数 | 4:17 |
| 物語の時間数 | 4:17 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |