
女が天から降りていらして、川で浴びていた。川のそばに、大きな松があったって、それに羽衣の着物を掛けておいてあったので、それを、ある男が見て、「見たこともないこんなにも美しい女だ。この着物を持って行って家の宝にしよう。」と言って、持って逃げたが、逃げる途中に見つかったわけ。そうして、「それは私の着物だから、持っていらっしゃらないで。私に返してください。」と言ったので、「これは見たこともない美しい着物だからだめだ。私が持って行って家の宝にする。」と言った。返してもらわないとその女は天に上がっては行けない。仕方なくその人の妻になって、子どもも二人生まれた。そして、その子どもたちが大きくなって、「倉の掃除をしなさい。」と言われて、倉の掃除をしたところ、その着物を見つけたわけさ。「そうか、私の着物はここに隠してあったんだね。私はこの人に騙されていたんだね。」と言って、子どもたちは、お母さんが着物を着けるのを見て、「お母さん、どこに行くの。」とたずねたので、母親は、「いや、どこにも行かないよ。おまえたちは遊んでおいで。」と言って、子どもたちが出ている間に、母親は着物を着て天に昇って行った。それを見て子どもたちは、「アンマーよう。」と、二人はすごく泣いてね、「アンマーよ、どこ行くの。」と泣くが、それでも聞かないで昇って行ってしまった。その女が天に昇って行ったあと、夫は戻って来た。「どこだ、アンマーは。」と言ったら、「アンマーは、着物を着て天に昇ってしまった。」と言ったから、慌てて捜したがいない。「あなたたち二人は、お父さんのもとで大きくなりなさいよ。」と言って、泣く泣く天に昇って行ったという話。そこまでしか分からないよ。
| レコード番号 | 47O421777 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C055 |
| 決定題名 | 天人女房(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 澤岻カメ |
| 話者名かな | たくしかめ |
| 生年月日 | 19120312 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 具志川市喜仲 |
| 記録日 | 19800808 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T49 B13 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 父親から |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻下107頁 |
| キーワード | 天女,川,羽衣,家の宝,倉,着物, |
| 梗概(こうがい) | 女が天から降りていらして、川で浴びていた。川のそばに、大きな松があったって、それに羽衣の着物を掛けておいてあったので、それを、ある男が見て、「見たこともないこんなにも美しい女だ。この着物を持って行って家の宝にしよう。」と言って、持って逃げたが、逃げる途中に見つかったわけ。そうして、「それは私の着物だから、持っていらっしゃらないで。私に返してください。」と言ったので、「これは見たこともない美しい着物だからだめだ。私が持って行って家の宝にする。」と言った。返してもらわないとその女は天に上がっては行けない。仕方なくその人の妻になって、子どもも二人生まれた。そして、その子どもたちが大きくなって、「倉の掃除をしなさい。」と言われて、倉の掃除をしたところ、その着物を見つけたわけさ。「そうか、私の着物はここに隠してあったんだね。私はこの人に騙されていたんだね。」と言って、子どもたちは、お母さんが着物を着けるのを見て、「お母さん、どこに行くの。」とたずねたので、母親は、「いや、どこにも行かないよ。おまえたちは遊んでおいで。」と言って、子どもたちが出ている間に、母親は着物を着て天に昇って行った。それを見て子どもたちは、「アンマーよう。」と、二人はすごく泣いてね、「アンマーよ、どこ行くの。」と泣くが、それでも聞かないで昇って行ってしまった。その女が天に昇って行ったあと、夫は戻って来た。「どこだ、アンマーは。」と言ったら、「アンマーは、着物を着て天に昇ってしまった。」と言ったから、慌てて捜したがいない。「あなたたち二人は、お父さんのもとで大きくなりなさいよ。」と言って、泣く泣く天に昇って行ったという話。そこまでしか分からないよ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:03 |
| 物語の時間数 | 4:03 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |