
この人が首里の御殿の勤めをして家に帰る途中、与那原の部落で相撲競技があって、そろそろ終わるころに、「希望者があるなら出よ。」と呼んでいるので、これに応じたら、大いに勝ったそうである。が、集まった群衆に憎まれて大騒ぎとなり、群衆の中から後ろの方へ飛び越えて逃げ帰ったとのことである。相手は、ぬし角力であったが、持ち上げようとすると、こちらのウーンメーぐゎーは、相手の足を上から踏んで、相手に尻もちをつかせるぐらいの力があったという。ある日のこと、石川に酒を売りに行き、そこで宿泊した。夜、外出してみたら、広場で遊んでいる青年たちが、「武士が熟達したら、タチヲゥー(芭蕉)を六尺棒で切るそうだなあ。」と話しているので、「そんなことは私にもできる。珍しいことではないよ。私たちは、酒を売りに来ているから、この酒を買うなら私がヲゥーを切って見せよう。」と言うたら、青年たちがこれに応じたので、タチヲゥーを切って見せたそうである。「六尺棒で切ったのではない。叩いたら棒に巻きついてくるから、そのとき上の方に棒を引き上げるのだよ。」と語られたそうである。それから、晩年、歳とってからね。読谷村方面で日雇いをして、その給料として、米、麦、粟、豆、とうもろこしなどを貰った。袋に入れて持ち帰る途中でね、物乞いに出会ったら、物乞いは、「自分たちの、縄張りから物を貰ってくるから許さない。私たちの荷物を持て。」と、荷物を持たされて罰をされた。それで、池武当あたりまで来たとき、「私は日雇い稼ぎで、その手間をもらって来たのである。私を乞食扱いした君たちを許しておかない。」と、棒を突き立てて身構えたところ、相手の連中は驚いて逃げてしまった。そして、持たされた荷物も全部自分の物になった。そしてね、ウーンメーぐゎーというのは、男の人だが、性質が温順で女のお婆さんのようだということで、男お婆さん、そういう名前になったんだよ、あだ名だよ。
・ぬし相撲‥‥相撲の手。乗せの意味。相手を腹の上に乗せかかえ、投げるわざ。左ヌシ、右ヌシとある。ニシヌシはこう構えてあっちに、左ヌシは、左からこう返すことをヌシジマという。
| レコード番号 | 47O421570 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C049 |
| 決定題名 | 髙江洲ウーンメー小(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 徳森真栄 |
| 話者名かな | とくもりしんえい |
| 生年月日 | 18980511 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市髙江洲 |
| 記録日 | 19800807 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T44 B6 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻上412頁 |
| キーワード | 首里,御殿,与那原,相撲,髙江洲ウーンメー小 |
| 梗概(こうがい) | この人が首里の御殿の勤めをして家に帰る途中、与那原の部落で相撲競技があって、そろそろ終わるころに、「希望者があるなら出よ。」と呼んでいるので、これに応じたら、大いに勝ったそうである。が、集まった群衆に憎まれて大騒ぎとなり、群衆の中から後ろの方へ飛び越えて逃げ帰ったとのことである。相手は、ぬし角力であったが、持ち上げようとすると、こちらのウーンメーぐゎーは、相手の足を上から踏んで、相手に尻もちをつかせるぐらいの力があったという。ある日のこと、石川に酒を売りに行き、そこで宿泊した。夜、外出してみたら、広場で遊んでいる青年たちが、「武士が熟達したら、タチヲゥー(芭蕉)を六尺棒で切るそうだなあ。」と話しているので、「そんなことは私にもできる。珍しいことではないよ。私たちは、酒を売りに来ているから、この酒を買うなら私がヲゥーを切って見せよう。」と言うたら、青年たちがこれに応じたので、タチヲゥーを切って見せたそうである。「六尺棒で切ったのではない。叩いたら棒に巻きついてくるから、そのとき上の方に棒を引き上げるのだよ。」と語られたそうである。それから、晩年、歳とってからね。読谷村方面で日雇いをして、その給料として、米、麦、粟、豆、とうもろこしなどを貰った。袋に入れて持ち帰る途中でね、物乞いに出会ったら、物乞いは、「自分たちの、縄張りから物を貰ってくるから許さない。私たちの荷物を持て。」と、荷物を持たされて罰をされた。それで、池武当あたりまで来たとき、「私は日雇い稼ぎで、その手間をもらって来たのである。私を乞食扱いした君たちを許しておかない。」と、棒を突き立てて身構えたところ、相手の連中は驚いて逃げてしまった。そして、持たされた荷物も全部自分の物になった。そしてね、ウーンメーぐゎーというのは、男の人だが、性質が温順で女のお婆さんのようだということで、男お婆さん、そういう名前になったんだよ、あだ名だよ。 ・ぬし相撲‥‥相撲の手。乗せの意味。相手を腹の上に乗せかかえ、投げるわざ。左ヌシ、右ヌシとある。ニシヌシはこう構えてあっちに、左ヌシは、左からこう返すことをヌシジマという。 |
| 全体の記録時間数 | 8:15 |
| 物語の時間数 | 8:15 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |