
私がね、幼少の頃です。いつも、小高い丘の上で遊んでいたんです。子供たちの話の中で、「遺念火があるよ。」ということを聞いていました。遺念火というのを見たことがなかったので、見たいものだなあと考えていました。そしたら、ある日の夕方ね、いつもの丘に上がって行きますと、日が暮れて、月夜ではなかったですね。闇夜だったと思います。ずうっと、二キロぐらい離れた喜屋武マーブからね、一つの赤い火がね飛んで来たんですよ。まっ暗い闇夜だけど、一つの赤い火が飛んで来た。「あっ、あの火かなあ、不思議だねえ。」と言って見ていたらね、二つになったんですよ。くっつくみたいに二つになったんですけどね。間もなく離れて、両方に分かれて消えてしまったんです。それから、消えたと思ったら、また、二つにつないでね、右に行ったり、左に行ったりしたと覚えてますけどね。それが、いわゆる遺念火というものだということを、私たち話し合ったんですよね。子供たち何名も見ていましたから。それで、なぜ、そんなことをするのかなあと、子供心に不思議に思いましたよ。するとね、それも誰から聞いたか覚えてないけどね、そ
のときの子供たちの話だったと思いますけどね。男と女が思い合ってね、生きておる間に思いがとげられな
いんで、ああいうふうに会って、死んでから思いをとげているんだということをね、言っていました。
| レコード番号 | 47O421511 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C047 |
| 決定題名 | 喜屋武マーブの遺念火(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 天願恵美 |
| 話者名かな | てんがんえみ |
| 生年月日 | 19110421 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 具志川市喜屋武 |
| 記録日 | 19800804 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T43 B2 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻上247頁 |
| キーワード | 遺念火,喜屋武マーブ |
| 梗概(こうがい) | 私がね、幼少の頃です。いつも、小高い丘の上で遊んでいたんです。子供たちの話の中で、「遺念火があるよ。」ということを聞いていました。遺念火というのを見たことがなかったので、見たいものだなあと考えていました。そしたら、ある日の夕方ね、いつもの丘に上がって行きますと、日が暮れて、月夜ではなかったですね。闇夜だったと思います。ずうっと、二キロぐらい離れた喜屋武マーブからね、一つの赤い火がね飛んで来たんですよ。まっ暗い闇夜だけど、一つの赤い火が飛んで来た。「あっ、あの火かなあ、不思議だねえ。」と言って見ていたらね、二つになったんですよ。くっつくみたいに二つになったんですけどね。間もなく離れて、両方に分かれて消えてしまったんです。それから、消えたと思ったら、また、二つにつないでね、右に行ったり、左に行ったりしたと覚えてますけどね。それが、いわゆる遺念火というものだということを、私たち話し合ったんですよね。子供たち何名も見ていましたから。それで、なぜ、そんなことをするのかなあと、子供心に不思議に思いましたよ。するとね、それも誰から聞いたか覚えてないけどね、そ のときの子供たちの話だったと思いますけどね。男と女が思い合ってね、生きておる間に思いがとげられな いんで、ああいうふうに会って、死んでから思いをとげているんだということをね、言っていました。 |
| 全体の記録時間数 | 2:57 |
| 物語の時間数 | 2:57 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |