
男の姓は忘れてしまって、分からんですけん。その男が親孝行者で、誰が見てもまじめな人間であるといって、すごく美人の嫁さんが来たそうです。ところが、嫁さんを迎えてからは、仕事はやる気がないし、家ばっかりにおったそうですよ。そこで、嫁さんが、「仕事をしないと生活はやっていけないから、あなたはちゃんと畑仕事をやってください。」と言うと、「私はおまえを家において、畑に行って仕事する気にはならないんだよ。」と言ったので、「それなら、私の似顔絵を畑に持って行って、畑に棒を立ててそれにくくりつけ、絵を見ながら私を見る気分で仕事をやってください。」と言って、仕事にやりよったそうです。あるとき、仕事中に竜巻が来て、その絵をキューッと持って行ってしまったそうです。絵は王様の家の門の内に落ち、それを拾い上げた家来が王様に差し上げると、王様は、「こんな美人は見たことがない。ほんとに美人だ。自分の妾にしたい。この女を捜して来なさい。たとえどこだろうが捜して来なさい。」と言って、家来を使って捜させた。この女はとうとう捜しあてられ、呼び出されて、王様の妾にされたそうですよ。そうしたら、王様のすることですから、夫も仕方がなく妻と別れてしまった。だけど、夫は妻に、妻は夫に会いたいもんだから、どうすればいいかと、お互いこうしたらいいじゃないかと考えた。夫は、「私が踊りをして、チョンダラー(京太郎)になって王様の家へ行くから。」と言って、太鼓や鉦をたたいて踊るチョンダラーになって、王様の家へ行ったそうです。そこへ行って踊りをすると、夫が回ってくるたんびに、妻がお金を入れよったそうですよ。そうして、夫の方の暮らしはよくなったという話。
| レコード番号 | 47O421472 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C046 |
| 決定題名 | 絵姿女房(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 具志堅次郎 |
| 話者名かな | ぐしけんじろう |
| 生年月日 | 18971010 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市西原 |
| 記録日 | 19800809 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川T42 B1 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻下115頁 通観370頁 |
| キーワード | 親孝行,真面目な男,美人妻,写真,竜巻,王様,金貨 |
| 梗概(こうがい) | 男の姓は忘れてしまって、分からんですけん。その男が親孝行者で、誰が見てもまじめな人間であるといって、すごく美人の嫁さんが来たそうです。ところが、嫁さんを迎えてからは、仕事はやる気がないし、家ばっかりにおったそうですよ。そこで、嫁さんが、「仕事をしないと生活はやっていけないから、あなたはちゃんと畑仕事をやってください。」と言うと、「私はおまえを家において、畑に行って仕事する気にはならないんだよ。」と言ったので、「それなら、私の似顔絵を畑に持って行って、畑に棒を立ててそれにくくりつけ、絵を見ながら私を見る気分で仕事をやってください。」と言って、仕事にやりよったそうです。あるとき、仕事中に竜巻が来て、その絵をキューッと持って行ってしまったそうです。絵は王様の家の門の内に落ち、それを拾い上げた家来が王様に差し上げると、王様は、「こんな美人は見たことがない。ほんとに美人だ。自分の妾にしたい。この女を捜して来なさい。たとえどこだろうが捜して来なさい。」と言って、家来を使って捜させた。この女はとうとう捜しあてられ、呼び出されて、王様の妾にされたそうですよ。そうしたら、王様のすることですから、夫も仕方がなく妻と別れてしまった。だけど、夫は妻に、妻は夫に会いたいもんだから、どうすればいいかと、お互いこうしたらいいじゃないかと考えた。夫は、「私が踊りをして、チョンダラー(京太郎)になって王様の家へ行くから。」と言って、太鼓や鉦をたたいて踊るチョンダラーになって、王様の家へ行ったそうです。そこへ行って踊りをすると、夫が回ってくるたんびに、妻がお金を入れよったそうですよ。そうして、夫の方の暮らしはよくなったという話。 |
| 全体の記録時間数 | 4:25 |
| 物語の時間数 | 4:25 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |