
夫婦だけど、夫は大変な働き者。妻はとてつもない大飯食い。もう夫がどんなに儲けても、家で誰かに見
られないときは、自分一人で、物を煮て食べてしまう。夫の帰って来ないうちに、煮て食べて、また夫が帰
ってきたら、鍋ももとにもどして知らんふりして、どんなふうにしている大食い女だったらしい。昔から、
女が家庭は支える。だからね、今でもそうだ。女が家庭を支えるんだよ。女が家庭は支えるが、しかし、こ
の人はこの女は大飯食い。夫は大変な働き者。朝から晩まで農業だから、昔は他の仕事はないからね。今の
ように仕事はないよ。みんな、学問も知らないから、もう毎日、ここからあそこまで、ここからあそこまで
と、畑を耕して、働いているよ。そうすると、「ふん、お前はもう、そんなに働いても、妻が家で、大飯食
いになって、猫のようになって、全部食べてしまって無いのに、何の意味があるか、働いても。」というよ
うな声がどこからか聞こえるわけ。「働いてもどうするか、お前の妻は大飯食いなんだから。」そして、ま
た、カゴを前の方に寄せて、少しずつ少しずつ耕して、草を入れていると、また何かを言ったりしているら
しい。それで、「お前か蝸牛、ここで話しているのは。何でどうして、お前はボクにそういうのか。」と言
うと、「お前が、どんなに働いても、お前の妻はお前が畑に行って仕事をしている間に、家で全部、買い食
いし、全部煮て食べてしまい、お前には食べさせない。お前はこんなにまで、タダ働きしても、食べさせら
れないから、私を連れて行って、お前達の家の軒に置いておきなさい。私が直してあげるから。お前はそん
なに働いていても、妻が食べてしまい、何も残らない。儲けで貯めることはできない。お前がどんなに働い
ても、儲けられない、いつでも後ろにしか進まない。お前達のやることは。」と言ったらしい。そうしたら
、「連れて行こう、そういうならば、本当かどうか。」と連れていって、家の軒に置いてあったらしい。そ
れで、何となく置いて、畑に言った。夫が畑に行ってしまうとやはり、この女は、あたり前、大飯食いの神
がとりついているから、またも煮て食べようとする。そしたら、「おい、待てえ。」と言って、呼んだわけ
。側にいるこの蝸牛が、「おい、待てえ。自分一人で物は食べない。夫婦は一緒に物を食べるもの、お前一
人で食べてしまって、夫はそのままでいいのか。おい、待てえ。」と言った。すると、妻は、「あれ、何だ
ろう。ここに、人はいないのに。人はいないのにしやべるのか。」と、いいながらもまた食べようとする。
だれも人はいないもんだから。この蝸牛が話しているわけだから。そうこうしている間に、夫は帰って来て
しまう。もうしょつちゅう食べようとしても、見られてしまう。だから、一度は、もう鍋の後ろに捨ててし
まおうとしているのを見られてしまい、どうしてそんな事をするのかと言われて、とまどってしまったりし
ていた。「これは、本当、夫婦で家庭は支えるものだ。妻は大飯食いでない、ちゃんとした女を探さなけれ
ば。儲けなくても、夫婦仲良くして、貯めるお金は上等だけど、自分は儲けてきても、これが食べてしまっ
てはなんにもならない。」それで、それから、直っていたという。この蝸牛が、「おまえの夫は、物は食べ
ない、お前一人で二度も三度も食べて。」家中探してもいないから、その間に夫は帰って来てしまうから、
それで直っていたという。
| レコード番号 | 47O420622 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C019 |
| 決定題名 | 物言うカタツムリ(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 物言うチンナマー |
| 話者名 | 安慶名カマド |
| 話者名かな | あげなかまど |
| 生年月日 | 19091225 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 具志川市宇堅 |
| 記録日 | 19800504 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川市T16 A9 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 養父より聞く、家の仕事を終えたあと。 |
| 文字化資料 | 通観578頁 具志川市の民話ふるさとの昔はなし34頁 152頁 具志川市史第3巻下439頁 |
| キーワード | 夫婦,働き者,大飯食い,家庭かたつむり,チンナマー,妻, |
| 梗概(こうがい) | 夫婦だけど、夫は大変な働き者。妻はとてつもない大飯食い。もう夫がどんなに儲けても、家で誰かに見 られないときは、自分一人で、物を煮て食べてしまう。夫の帰って来ないうちに、煮て食べて、また夫が帰 ってきたら、鍋ももとにもどして知らんふりして、どんなふうにしている大食い女だったらしい。昔から、 女が家庭は支える。だからね、今でもそうだ。女が家庭を支えるんだよ。女が家庭は支えるが、しかし、こ の人はこの女は大飯食い。夫は大変な働き者。朝から晩まで農業だから、昔は他の仕事はないからね。今の ように仕事はないよ。みんな、学問も知らないから、もう毎日、ここからあそこまで、ここからあそこまで と、畑を耕して、働いているよ。そうすると、「ふん、お前はもう、そんなに働いても、妻が家で、大飯食 いになって、猫のようになって、全部食べてしまって無いのに、何の意味があるか、働いても。」というよ うな声がどこからか聞こえるわけ。「働いてもどうするか、お前の妻は大飯食いなんだから。」そして、ま た、カゴを前の方に寄せて、少しずつ少しずつ耕して、草を入れていると、また何かを言ったりしているら しい。それで、「お前か蝸牛、ここで話しているのは。何でどうして、お前はボクにそういうのか。」と言 うと、「お前が、どんなに働いても、お前の妻はお前が畑に行って仕事をしている間に、家で全部、買い食 いし、全部煮て食べてしまい、お前には食べさせない。お前はこんなにまで、タダ働きしても、食べさせら れないから、私を連れて行って、お前達の家の軒に置いておきなさい。私が直してあげるから。お前はそん なに働いていても、妻が食べてしまい、何も残らない。儲けで貯めることはできない。お前がどんなに働い ても、儲けられない、いつでも後ろにしか進まない。お前達のやることは。」と言ったらしい。そうしたら 、「連れて行こう、そういうならば、本当かどうか。」と連れていって、家の軒に置いてあったらしい。そ れで、何となく置いて、畑に言った。夫が畑に行ってしまうとやはり、この女は、あたり前、大飯食いの神 がとりついているから、またも煮て食べようとする。そしたら、「おい、待てえ。」と言って、呼んだわけ 。側にいるこの蝸牛が、「おい、待てえ。自分一人で物は食べない。夫婦は一緒に物を食べるもの、お前一 人で食べてしまって、夫はそのままでいいのか。おい、待てえ。」と言った。すると、妻は、「あれ、何だ ろう。ここに、人はいないのに。人はいないのにしやべるのか。」と、いいながらもまた食べようとする。 だれも人はいないもんだから。この蝸牛が話しているわけだから。そうこうしている間に、夫は帰って来て しまう。もうしょつちゅう食べようとしても、見られてしまう。だから、一度は、もう鍋の後ろに捨ててし まおうとしているのを見られてしまい、どうしてそんな事をするのかと言われて、とまどってしまったりし ていた。「これは、本当、夫婦で家庭は支えるものだ。妻は大飯食いでない、ちゃんとした女を探さなけれ ば。儲けなくても、夫婦仲良くして、貯めるお金は上等だけど、自分は儲けてきても、これが食べてしまっ てはなんにもならない。」それで、それから、直っていたという。この蝸牛が、「おまえの夫は、物は食べ ない、お前一人で二度も三度も食べて。」家中探してもいないから、その間に夫は帰って来てしまうから、 それで直っていたという。 |
| 全体の記録時間数 | 4:11 |
| 物語の時間数 | 4:11 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |