
七か月雨が降って、七か月干上がった。首里の御主加那志はクバガサと蓑をかぶって、田舎下りしていらした。「今度の世は、御主加那志の福分がないせいか、農民の福分がないからか」と聞いて回った。「御主加那志の福分がないせいだ」と言われ、自殺した。その後、王子が生まれたが、王子は海に流された。伊波ノロが王子を拾いりっぱに育てた。王子の畑は、粟や農作物は豊に実ったが、村人に恨まれ、奥間に逃げた。奥間でも命を狙われ中頭に行った。魚を釣って生活し、釣り針をまげては使わず、針のようにして使った。「私は生まれ高さのせいでしょう、食べる分しか釣らない、漁師になるつもりはない」と言ったので、妻は逃げた。この人を首里から捜しにきた大主がいて、首里に行くことになった。ウダン坂で逃げた妻に会い、「私も連れて行ってくれ」というが、「桶に水を汲み、その水をこぼし、また水を戻せ」と言った。妻は、こぼれた水は戻すことは出来ないと、言うと、お前の福分はこれと同じだといった。この人のことを流され王という。
| レコード番号 | 47O420363 |
|---|---|
| CD番号 | 47O42C011 |
| 決定題名 | 流され王(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 徳田金吾 |
| 話者名かな | とくだきんご |
| 生年月日 | 18921124 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 具志川市字天願 |
| 記録日 | 19800222 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸調査団 |
| 元テープ番号 | 具志川T9 A11 |
| 元テープ管理者 | 伝承話資料センター |
| 分類 | 20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 首里のおじいさんから聞いた。 |
| 文字化資料 | 具志川市史第3巻上793頁 |
| キーワード | 七か月,雨,干上がる,御主加那志,クバガサ,蓑,福分,粟,魚釣り,釣り針,桶の水,流され王 |
| 梗概(こうがい) | 七か月雨が降って、七か月干上がった。首里の御主加那志はクバガサと蓑をかぶって、田舎下りしていらした。「今度の世は、御主加那志の福分がないせいか、農民の福分がないからか」と聞いて回った。「御主加那志の福分がないせいだ」と言われ、自殺した。その後、王子が生まれたが、王子は海に流された。伊波ノロが王子を拾いりっぱに育てた。王子の畑は、粟や農作物は豊に実ったが、村人に恨まれ、奥間に逃げた。奥間でも命を狙われ中頭に行った。魚を釣って生活し、釣り針をまげては使わず、針のようにして使った。「私は生まれ高さのせいでしょう、食べる分しか釣らない、漁師になるつもりはない」と言ったので、妻は逃げた。この人を首里から捜しにきた大主がいて、首里に行くことになった。ウダン坂で逃げた妻に会い、「私も連れて行ってくれ」というが、「桶に水を汲み、その水をこぼし、また水を戻せ」と言った。妻は、こぼれた水は戻すことは出来ないと、言うと、お前の福分はこれと同じだといった。この人のことを流され王という。 |
| 全体の記録時間数 | 4:04 |
| 物語の時間数 | 4:04 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |