
昔、崎枝と川平は兄弟村だった。先に米作りを始めたのは兄である川平の方だった。それで弟の崎枝は兄のところへ行って、稲をわけてもらい米の作り方を教えてもらおうと思った。兄は考えの汚い人だったので、もみを鍋で炒ってから蒔くように言った。弟は不審に思ったが、兄の言うとおりにしてみると、蒔いた籾は全部水の上に浮いて、風に吹かれると風下の方に全部かたまってしまった。弟が泣いていると、神様が現れて、「どうして泣いておるか」と聞くので、弟が訳を言うと、神様は、シブイ〔冬瓜(とうがん)〕を作りなさい。それが実ったら、きちんと倉庫に入れておきなさい」と言った。弟が神様の言うとおりにすると、冬瓜はすべて米に変わっていた。弟は神様に感謝して、自分の分を取ると、残りを首里王朝へ納めた。弟は首里王朝から、徳のある者として表彰され、筑登之(つくどぅん)の位をもらった。これを聞いた兄が、弟の真似をして冬瓜を沢山作り、倉庫に入れておいた。しかしいつまでたっても米にはならない。十日ぐらいすると冬瓜はとうとう腐ってしまい、毒蜂、アカハチがそれを食うためにいっぱい集まってきた。倉庫を開けた兄は蜂に全身を刺されて死んでしまった。それで崎枝部落と川平はちょっと仲が悪くなった。
| レコード番号 | 47O340360 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C025 |
| 決定題名 | 崎枝と川平の仲(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 崎枝と川平の結婚が許されない理由 |
| 話者名 | 喜舎場兼次郎 |
| 話者名かな | きしゃばけんじろう |
| 生年月日 | 19040113 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字川平 |
| 記録日 | 19960323 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字川平 T61 B05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12,20 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 八重山諸島民話集 P65 |
| キーワード | 崎枝,川平,兄弟,米作り,籾,神様,シブイ〔冬瓜(とうがん)〕,倉庫,米,首里王朝,筑登之(つくどぅん),毒蜂 |
| 梗概(こうがい) | 昔、崎枝と川平は兄弟村だった。先に米作りを始めたのは兄である川平の方だった。それで弟の崎枝は兄のところへ行って、稲をわけてもらい米の作り方を教えてもらおうと思った。兄は考えの汚い人だったので、もみを鍋で炒ってから蒔くように言った。弟は不審に思ったが、兄の言うとおりにしてみると、蒔いた籾は全部水の上に浮いて、風に吹かれると風下の方に全部かたまってしまった。弟が泣いていると、神様が現れて、「どうして泣いておるか」と聞くので、弟が訳を言うと、神様は、シブイ〔冬瓜(とうがん)〕を作りなさい。それが実ったら、きちんと倉庫に入れておきなさい」と言った。弟が神様の言うとおりにすると、冬瓜はすべて米に変わっていた。弟は神様に感謝して、自分の分を取ると、残りを首里王朝へ納めた。弟は首里王朝から、徳のある者として表彰され、筑登之(つくどぅん)の位をもらった。これを聞いた兄が、弟の真似をして冬瓜を沢山作り、倉庫に入れておいた。しかしいつまでたっても米にはならない。十日ぐらいすると冬瓜はとうとう腐ってしまい、毒蜂、アカハチがそれを食うためにいっぱい集まってきた。倉庫を開けた兄は蜂に全身を刺されて死んでしまった。それで崎枝部落と川平はちょっと仲が悪くなった。 |
| 全体の記録時間数 | 5:57 |
| 物語の時間数 | 5:47 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |