群星御嶽(共通語)

概要

群星はなんかこう群れていて川平ではニーノバンスケという。南風野家(はいのけ)は今の御嶽(うたき)より南の方の向こうのこんもりとした小山のところにあって、今そこは神元(かんもと)になっています。そこに南風野家があったころ、南風野家の娘さんが夜、戸外にしっこしに行くと、そこへ群星(むれぼし)がするするするするっとあの山へ落ちてきた。「大変なものを見た。」と驚いて、家族の人にも言っていたら、また、二、三日後にもまた降りた。「何かの前知らせじゃないかな。」と思っていたら、その後にもう一回と三回も群星が落ちた。それで、ユタに聞いたら、「そこにはお宮を建立して神を祀って神火を司どれ。」と言われて、その女の子が司になった。だから、そこにお宮を建てて名前も群星御嶽という名にして、南風野系統の人が今も司をやっておるわけです。ここ農村ですから、この群星御嶽)は、川平の農耕儀礼のときに豊作と字みんなの健康を拝んでいます。結願祭のときには、この御嶽(おたけ)は、一番の御願になって、ここでその神様のお供をして山の上で御願でやっておるんですよ。それから山川(やまがわ)、宮鳥(みやどり)、浜崎の御願になるんです。昔は、その結願祭のときに、群星御嶽(むれぼしおたけ)の前の方の野原に、神人(かみんちゅ)たちの婦人が全部集まって、ハブを入れた箱を一人ずつ回したそうです。そうするとハブはなんでもない人には静かにして、もし不貞操な女であれば、ハブは咬みはしないが、「貴様は。」というように鎌首を上げたらしいよ。みんなの前でしょ。「あありゃりゃ。ああ、やっぱり。あたりまえさ、あんな女だから。」と言ったり、「へえ、不思議だなあ、見かけはそうでないけれどもやっぱり心悪い奴でしたね。」ということになって、不貞操な悪い女は大変な恥かかれたらしいです。これは、明治前の享保時代までじゃなかったですかね。

再生時間:1:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O340290
CD番号 47O34C020
決定題名 群星御嶽(共通語)
話者がつけた題名
話者名 喜舎場兼次郎
話者名かな きしゃばけんじろう
生年月日 19040113
性別
出身地 沖縄県石垣市字川平
記録日 19950913
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 石垣市字川平 T57 B04
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 20,80
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 八重山諸島民話集 P141
キーワード 群星御嶽,神元,南風野家,ハブ,貞操,
梗概(こうがい) 群星はなんかこう群れていて川平ではニーノバンスケという。南風野家(はいのけ)は今の御嶽(うたき)より南の方の向こうのこんもりとした小山のところにあって、今そこは神元(かんもと)になっています。そこに南風野家があったころ、南風野家の娘さんが夜、戸外にしっこしに行くと、そこへ群星(むれぼし)がするするするするっとあの山へ落ちてきた。「大変なものを見た。」と驚いて、家族の人にも言っていたら、また、二、三日後にもまた降りた。「何かの前知らせじゃないかな。」と思っていたら、その後にもう一回と三回も群星が落ちた。それで、ユタに聞いたら、「そこにはお宮を建立して神を祀って神火を司どれ。」と言われて、その女の子が司になった。だから、そこにお宮を建てて名前も群星御嶽という名にして、南風野系統の人が今も司をやっておるわけです。ここ農村ですから、この群星御嶽)は、川平の農耕儀礼のときに豊作と字みんなの健康を拝んでいます。結願祭のときには、この御嶽(おたけ)は、一番の御願になって、ここでその神様のお供をして山の上で御願でやっておるんですよ。それから山川(やまがわ)、宮鳥(みやどり)、浜崎の御願になるんです。昔は、その結願祭のときに、群星御嶽(むれぼしおたけ)の前の方の野原に、神人(かみんちゅ)たちの婦人が全部集まって、ハブを入れた箱を一人ずつ回したそうです。そうするとハブはなんでもない人には静かにして、もし不貞操な女であれば、ハブは咬みはしないが、「貴様は。」というように鎌首を上げたらしいよ。みんなの前でしょ。「あありゃりゃ。ああ、やっぱり。あたりまえさ、あんな女だから。」と言ったり、「へえ、不思議だなあ、見かけはそうでないけれどもやっぱり心悪い奴でしたね。」ということになって、不貞操な悪い女は大変な恥かかれたらしいです。これは、明治前の享保時代までじゃなかったですかね。
全体の記録時間数 6:35
物語の時間数 1:25
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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