
ずうっと大昔、ある神様が農作物のご相談に船立ちをされた。ところが途中で暴風に遭い、船は風のままに流されて無人島に着いた、着いたところは泥海でろくに船が進まないので心配していたら、船の下から人の手が出てきて、女の姿が見え、「あの船には宝物を積んでる。あの船を沈まして宝物を取れ。」とけしかけて船の釘を抜いてくる。するとまた別の一人の女は、「いやいや、これはおうりん城の親方の船で、これは農作物のご相談に行かれるんだから、この親方の船は救いなさい。」と言って、釘が抜かれるとハヂチをしてる手で、ここの方言ではタカンナと言う貝を下からあてて塞いでくれた。ほとんど釘は取られたが、タカンナのおかげで船は助かった。そうしているうちに潮はどんどん満ちてきて、風もよく、船は目的地に行って用件を済まして帰って来られた。そのとき語られたことは、「今度の旅はとっても苦しい旅で、また感謝する旅であった。実はこう途中で暴風にあって船は無人島に着きましたが、そこは泥海になって船は進まない。そのとき下から女が出てきて、この船には宝物を積んどるからこの船を沈めなさい。沈めなさいと言って、みんな来て釘を抜いとる。すると一方、手に刺青(いろずみ)をした女が出てきて、いやこれはおおりん城の親方が農作物のご相談に行かれるんだから、この船は救いなさいと、下からタカンナを当てて修理してくれた。おかげで船の中には潮が入らないでいるうちに、幸いに潮が満ちて来たのでうちは帰ってきた。だから、この手に刺青(いろずみ)をした女の人には、本当に感謝している。また、タカンナが釘目の穴を塞いでくれたから、潮も入らないで船は順調に帰って来れた。だから、人民は、感謝の意味で、これから必ずタカンナの姿の蒲葵笠(くばがさ)を作って頭に被りなさいと言った。それからタカンナの姿の蒲葵笠(くばがさ)が始まり、また若い女はお嫁に行く前に必ず刺青(いろずみ)をして、親からは、「立身したんだから、これから自分の目的のお嫁に行き、立派な主婦になりなさい。」と言われてお嫁になったというような伝え話があります
| レコード番号 | 47O340194 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C013 |
| 決定題名 | 入れ墨女の援助(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 蒲葵笠由来 |
| 話者名 | 南風野英助 |
| 話者名かな | はえのえいすけ |
| 生年月日 | 18931206 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字川平 |
| 記録日 | 19760802 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字川平 T22 A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12月19日 |
| 発句(ほっく) | ずっとおおむかし |
| 伝承事情 | 祖父母より |
| 文字化資料 | 日本昔話通観第26巻 P585 |
| キーワード | 泥海,船,宝物,釘,タカンナ,刺青,クバ笠 |
| 梗概(こうがい) | ずうっと大昔、ある神様が農作物のご相談に船立ちをされた。ところが途中で暴風に遭い、船は風のままに流されて無人島に着いた、着いたところは泥海でろくに船が進まないので心配していたら、船の下から人の手が出てきて、女の姿が見え、「あの船には宝物を積んでる。あの船を沈まして宝物を取れ。」とけしかけて船の釘を抜いてくる。するとまた別の一人の女は、「いやいや、これはおうりん城の親方の船で、これは農作物のご相談に行かれるんだから、この親方の船は救いなさい。」と言って、釘が抜かれるとハヂチをしてる手で、ここの方言ではタカンナと言う貝を下からあてて塞いでくれた。ほとんど釘は取られたが、タカンナのおかげで船は助かった。そうしているうちに潮はどんどん満ちてきて、風もよく、船は目的地に行って用件を済まして帰って来られた。そのとき語られたことは、「今度の旅はとっても苦しい旅で、また感謝する旅であった。実はこう途中で暴風にあって船は無人島に着きましたが、そこは泥海になって船は進まない。そのとき下から女が出てきて、この船には宝物を積んどるからこの船を沈めなさい。沈めなさいと言って、みんな来て釘を抜いとる。すると一方、手に刺青(いろずみ)をした女が出てきて、いやこれはおおりん城の親方が農作物のご相談に行かれるんだから、この船は救いなさいと、下からタカンナを当てて修理してくれた。おかげで船の中には潮が入らないでいるうちに、幸いに潮が満ちて来たのでうちは帰ってきた。だから、この手に刺青(いろずみ)をした女の人には、本当に感謝している。また、タカンナが釘目の穴を塞いでくれたから、潮も入らないで船は順調に帰って来れた。だから、人民は、感謝の意味で、これから必ずタカンナの姿の蒲葵笠(くばがさ)を作って頭に被りなさいと言った。それからタカンナの姿の蒲葵笠(くばがさ)が始まり、また若い女はお嫁に行く前に必ず刺青(いろずみ)をして、親からは、「立身したんだから、これから自分の目的のお嫁に行き、立派な主婦になりなさい。」と言われてお嫁になったというような伝え話があります |
| 全体の記録時間数 | 5:32 |
| 物語の時間数 | 4:39 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |