
部落に仲底真山戸という人がいて部落民を指導していた。その人は人間はいつか死ぬものだからと、自分の墓碑を探しに行く。途中で寝息が聞こえる。見ると桑木のさざれ石のところで蛇が寝ていた。よく見ると水が湧いている。当時、部落は水不足で困っていた。これはただの水ではないと井戸を掘った。それが現在のフガ井戸である。川平は田が少ないので人頭税を課されても納めきれない。次男、三男の土地のない者は、野底、フカイあたりにいって開墾すれば公夫に出なくてもよいというので、皆、喜んで開墾に行く。水を担いで山バレーのウンヌヤーというところを通ると鬼が出てきて食料を奪う。農民が被害を受けて苦しんでいるという事を聞いた仲底真山戸は許しておけないと、金棒の前後に米を下げて鬼退治に出かける。山バレーの道を通ると、案の定、鬼が出てきて食い物をよこせと言うので殴りつける。鬼どもはウンヌヤーに引き返し、鬼の大将に恐ろしい人間が来ていることを告げる。鬼の大将が人間が我々にかなうものかと出てくると、仲底真山戸はそこにちゃんと立っている。鬼の大将は米をよこせと言うが、やらないと言う。命がないぞと言うと、俺の命がないかお前達の命がないか試してみようと言い、真山戸は金棒を持ってきて石に突き刺し、これを抜いてみろと鬼に言う。鬼どもは、いくらがんばっても金棒を引き抜くことができない。真山戸は自分で金棒を引き抜いて見せて、今度はその穴に竹を突き刺し、これを曲げてみろと言うが、鬼どもはそれもできない。真山戸は竹を自分で曲げて、鬼どもにこれをつかまえてあるったけの力で押してみろと言う。そして真山戸が手を離すと、鬼どもは1500メートルくらいのところまで飛ばされた。鬼どもの体はばらばらになってしまった。その場所をスクザーラと言う。そこからヒル、藻、蚊が生じた。真山戸は功績を認められ、仲底力という名前を貰う。また首里城から一振りの刀を与えられ、7、8年前にこの人の墓を開けた時、この刀がまだあり、話者自身も見た。
| レコード番号 | 47O340154 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C010 |
| 決定題名 | 力くらべ(方言) |
| 話者がつけた題名 | 仲底力の話 |
| 話者名 | 南風野英助 |
| 話者名かな | はえのえいすけ |
| 生年月日 | 18931206 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字川平 |
| 記録日 | 19750810 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市字川平 T20 A04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 13,20 |
| 発句(ほっく) | むかし |
| 伝承事情 | 祖母から聞いた |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 墓碑,蛇,泉発見,ウンヌヤー,鬼,金棒,竹,スクザーラ,ヒル,蚊,力くらべ |
| 梗概(こうがい) | 部落に仲底真山戸という人がいて部落民を指導していた。その人は人間はいつか死ぬものだからと、自分の墓碑を探しに行く。途中で寝息が聞こえる。見ると桑木のさざれ石のところで蛇が寝ていた。よく見ると水が湧いている。当時、部落は水不足で困っていた。これはただの水ではないと井戸を掘った。それが現在のフガ井戸である。川平は田が少ないので人頭税を課されても納めきれない。次男、三男の土地のない者は、野底、フカイあたりにいって開墾すれば公夫に出なくてもよいというので、皆、喜んで開墾に行く。水を担いで山バレーのウンヌヤーというところを通ると鬼が出てきて食料を奪う。農民が被害を受けて苦しんでいるという事を聞いた仲底真山戸は許しておけないと、金棒の前後に米を下げて鬼退治に出かける。山バレーの道を通ると、案の定、鬼が出てきて食い物をよこせと言うので殴りつける。鬼どもはウンヌヤーに引き返し、鬼の大将に恐ろしい人間が来ていることを告げる。鬼の大将が人間が我々にかなうものかと出てくると、仲底真山戸はそこにちゃんと立っている。鬼の大将は米をよこせと言うが、やらないと言う。命がないぞと言うと、俺の命がないかお前達の命がないか試してみようと言い、真山戸は金棒を持ってきて石に突き刺し、これを抜いてみろと鬼に言う。鬼どもは、いくらがんばっても金棒を引き抜くことができない。真山戸は自分で金棒を引き抜いて見せて、今度はその穴に竹を突き刺し、これを曲げてみろと言うが、鬼どもはそれもできない。真山戸は竹を自分で曲げて、鬼どもにこれをつかまえてあるったけの力で押してみろと言う。そして真山戸が手を離すと、鬼どもは1500メートルくらいのところまで飛ばされた。鬼どもの体はばらばらになってしまった。その場所をスクザーラと言う。そこからヒル、藻、蚊が生じた。真山戸は功績を認められ、仲底力という名前を貰う。また首里城から一振りの刀を与えられ、7、8年前にこの人の墓を開けた時、この刀がまだあり、話者自身も見た。 |
| 全体の記録時間数 | 6:32 |
| 物語の時間数 | 6:30 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ○ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |