
昔、これはずっと昔の話よ。ある村にさ、非常に仲のよい夫婦が居ったらしいよ。けれども男がいつの間にやら秘密の女を探してな会っていたら、いつの間にやらその夫が秘密を探したでしょ。それで、男はもう、「二人が疑われておもしくない。殺してやろう。」と、二人で相談して、「いや、今晩は御馳走作ってうんと飲ましなさい。飲ましてから殺そう。」と言って、昔の襖は、この今の通りの紙じゃないさや。すすきなんかを立てた裏に隠れていて、中に女がいて夫に酒なんか飲ましたでしょう。男は外(ふか)から引き受けて、外(ふか)から縄をこうやって夫の首にかけてな、夫の頭が外に出るぐらい、首にかけて引っ張って死なしたらしいよ。そして、死んだ者を担いでよ、観音堂って御願所(うがんじょ)あるさ。あっちの前の浜に連れていって、首に石の碇を付けて、投げたらしい。投げてきたら、台風になって、もうものすごく海は荒れ果てて、その朝、観音堂の前の浜に行ってみたら、殺された夫は、打ち上げられて死んでおったらしいよ。それで、これが大変もう問題になってるさ。喋っちゃいけないって。誰がこれ言ったか、あの男と女の二人が捕まって、それで、これは死刑の戒めとしてな、女は前に向かって、あの前の蔵に手をつないで、男は後ろから後ろ向きに向けてさ、こんなして、この女と男があんなことしたと言って、村中見せて、今度、続いて新川の石にあの死刑する所あったらしい。あの穴に突いて落としたって。昔ああいうことあって、それで、人間は鬼になりよるし、神様にもなるという話も出ておる。
| レコード番号 | 47O150524 |
|---|---|
| CD番号 | 47O15C031 |
| 決定題名 | 悪人の処罰(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 悪人のしわざ |
| 話者名 | 下野阿良賀 |
| 話者名かな | しものあらか |
| 生年月日 | 19050823 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市大浜 |
| 記録日 | 19950320 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市大浜 T109 B05 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 20,90 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 大浜の民話 P59 |
| キーワード | 夫婦,秘密,御馳走,すすき,酒,縄,観音堂,御願所,浜,死刑,戒め,新川,鬼,神様 |
| 梗概(こうがい) | 昔、これはずっと昔の話よ。ある村にさ、非常に仲のよい夫婦が居ったらしいよ。けれども男がいつの間にやら秘密の女を探してな会っていたら、いつの間にやらその夫が秘密を探したでしょ。それで、男はもう、「二人が疑われておもしくない。殺してやろう。」と、二人で相談して、「いや、今晩は御馳走作ってうんと飲ましなさい。飲ましてから殺そう。」と言って、昔の襖は、この今の通りの紙じゃないさや。すすきなんかを立てた裏に隠れていて、中に女がいて夫に酒なんか飲ましたでしょう。男は外(ふか)から引き受けて、外(ふか)から縄をこうやって夫の首にかけてな、夫の頭が外に出るぐらい、首にかけて引っ張って死なしたらしいよ。そして、死んだ者を担いでよ、観音堂って御願所(うがんじょ)あるさ。あっちの前の浜に連れていって、首に石の碇を付けて、投げたらしい。投げてきたら、台風になって、もうものすごく海は荒れ果てて、その朝、観音堂の前の浜に行ってみたら、殺された夫は、打ち上げられて死んでおったらしいよ。それで、これが大変もう問題になってるさ。喋っちゃいけないって。誰がこれ言ったか、あの男と女の二人が捕まって、それで、これは死刑の戒めとしてな、女は前に向かって、あの前の蔵に手をつないで、男は後ろから後ろ向きに向けてさ、こんなして、この女と男があんなことしたと言って、村中見せて、今度、続いて新川の石にあの死刑する所あったらしい。あの穴に突いて落としたって。昔ああいうことあって、それで、人間は鬼になりよるし、神様にもなるという話も出ておる。 |
| 全体の記録時間数 | 3:48 |
| 物語の時間数 | 3:28 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |