
こうですね。火の玉の話ですね、それはね、一人の女がね、川の側で、一人でしゃがんで泣いてるそうです。で、ある男の人がみえましてね、「どうして泣いているのか。」と。「いやね、自分はね、どうしてもこの川を渡らなきゃならない。」「んじゃ、僕ね、お宅おんぶしてやろうね。」そしたらね、この女が非常に熱いそうです。「どうして君はね、そんなに熱いの。」と。「あんた私の恩人ですから、じゃ、申し上げましょう。私は、火を付けて火事で家を焼く役目で来ました。その火を背負ってから、自分で川を渡れないんです。だから、私の役目をするためにあんたにおんぶして川を渡して貰いました。実は、今晩行って、どこどこどこどこの家に火を付ける役目を負ってね、天から降りてきました。」と言うことでね。そしたらばね、その火を付けなければいけない家がですね、おんぶしてくれた男の家なんですね。「これは困りましたね。その家は、私の家なんですが。」と。「私は、火を付けてね、それによって、天に帰らなきゃならない
。じゃあね、小さな仮小屋作って、火を付けてください。それで煙が出るでしょ。そのとき、金をね、部落で動員してね、ガンガン叩いて打ち鳴らしてやってください。そして、私を浜まで送ってやってください。そこから、私は、天に上がります。」と。それで、小屋を作って火を付けて、それから、あの時に、ガンガンって、石油なんか入れた缶がありますね、あれ昔は金だらいね、木で突く、金で突く金だらいね、追い払った。それが、火の玉追いの概要なんですね。だから、部落のどっかで火事があると、火事を消した後、その翌日ぐらいですね、とにかく、火事があった一番近い日にやったでしょうね、その晩のね、火の玉追いは、夜中あたりですよ。それの音頭取るのは、今で言う公民館長、部落総代です。これは、午前の二時、三時ぐらいにやるんですね。私たちね、戦前ね、小さな頃まではそれはありました。材料は、まあどうでもいい。小さな形ばかりのね、一坪位の家でしょうね、その茅葺きの仮小屋を部落の中に作ってね、この小さな家に火を付けて燃やしてから、壬(みずのえ)かな、ああいう干支(え と)の中年の一人の女を火の神様に見立ててね、風の神に見立ててね、昔のね、金だらとか、石油入れた缶があるでしょう。そういうふうなも
のを叩いて浜まで追って、それで終わり。そして、今はそれ無くなりました。
| レコード番号 | 47O150438 |
|---|---|
| CD番号 | 47O15C026 |
| 決定題名 | 火の神報恩(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 火の玉追い由来 |
| 話者名 | 大嶋孝? |
| 話者名かな | おおしまたかよし |
| 生年月日 | 19210908 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市大浜 |
| 記録日 | 19950320 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市大浜 T105 A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 大浜の民話 P89 |
| キーワード | 火の玉,川,おんぶ,恩人,火事,役目,天,仮小屋,煙,金だらい,火の玉追い,音頭,壬,干支,火の神様,風の神 |
| 梗概(こうがい) | こうですね。火の玉の話ですね、それはね、一人の女がね、川の側で、一人でしゃがんで泣いてるそうです。で、ある男の人がみえましてね、「どうして泣いているのか。」と。「いやね、自分はね、どうしてもこの川を渡らなきゃならない。」「んじゃ、僕ね、お宅おんぶしてやろうね。」そしたらね、この女が非常に熱いそうです。「どうして君はね、そんなに熱いの。」と。「あんた私の恩人ですから、じゃ、申し上げましょう。私は、火を付けて火事で家を焼く役目で来ました。その火を背負ってから、自分で川を渡れないんです。だから、私の役目をするためにあんたにおんぶして川を渡して貰いました。実は、今晩行って、どこどこどこどこの家に火を付ける役目を負ってね、天から降りてきました。」と言うことでね。そしたらばね、その火を付けなければいけない家がですね、おんぶしてくれた男の家なんですね。「これは困りましたね。その家は、私の家なんですが。」と。「私は、火を付けてね、それによって、天に帰らなきゃならない 。じゃあね、小さな仮小屋作って、火を付けてください。それで煙が出るでしょ。そのとき、金をね、部落で動員してね、ガンガン叩いて打ち鳴らしてやってください。そして、私を浜まで送ってやってください。そこから、私は、天に上がります。」と。それで、小屋を作って火を付けて、それから、あの時に、ガンガンって、石油なんか入れた缶がありますね、あれ昔は金だらいね、木で突く、金で突く金だらいね、追い払った。それが、火の玉追いの概要なんですね。だから、部落のどっかで火事があると、火事を消した後、その翌日ぐらいですね、とにかく、火事があった一番近い日にやったでしょうね、その晩のね、火の玉追いは、夜中あたりですよ。それの音頭取るのは、今で言う公民館長、部落総代です。これは、午前の二時、三時ぐらいにやるんですね。私たちね、戦前ね、小さな頃まではそれはありました。材料は、まあどうでもいい。小さな形ばかりのね、一坪位の家でしょうね、その茅葺きの仮小屋を部落の中に作ってね、この小さな家に火を付けて燃やしてから、壬(みずのえ)かな、ああいう干支(え と)の中年の一人の女を火の神様に見立ててね、風の神に見立ててね、昔のね、金だらとか、石油入れた缶があるでしょう。そういうふうなも のを叩いて浜まで追って、それで終わり。そして、今はそれ無くなりました。 |
| 全体の記録時間数 | 9:58 |
| 物語の時間数 | 9:13 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |