
昔ですねえ、神様が雲雀を使ってですね、「これを、どこどこへっていって、人間様へ、届けれよっ。」ておっしゃったそうですねえ。それきばって、雲雀は、「はいっ。」と言って、まあそれが霊水か知りませんけど、その徳利を持ってですね、その訪ねる先へ行くわけなんですけどね、こっちの方言ではタイシャ、タイスと言いますけどもね、野苺があったので、その徳利を道端に置いて、野苺を雲雀は食べたそうですよね。で、夢中にたべとる間に、野原の中のハブが這ってきてですね、そこに徳利があるもんだから、それを、まあ動かしてひっくり返したそうですね。そして、その霊水なるものをハブが被ってしまったそうですよね。それで、そのハブが被ったってことは、雲雀は知らないで、ひっくり返って中身がないので、神様の所へ行ってですね、「実は、途中でですね、道草くっている間にこの霊水がこぼれてしまったので、もう一度ください。」って言ったらですね、神様はくださるどころじゃなくて、「お前みたいな言うこと聞かない奴は。」と言って、足をふんじばられて、罰されたためにですね、雲雀の足はちっちゃいというんですよねえ。そして、その霊水なるものはですね、人間がするとハブと同(おんな)じように、こう脱皮して、人間は長生き、出来るからって、神様はその温情でもって、よこしたのをですね、人間には与えないで、ハブが被ってしまったので、ハブはですね、脱皮して、すいすいして成長することになったんだという。人間は、脱皮できない体って。まあ、ハブが死ぬこともあるでしょうけども、誰もハブが死ぬとこ見てませんからね。それで、ハブは脱皮をして、人間は脱皮できないからもう死んだらですねえ、この雲雀のせいだって言ってですね、恨まれているという話を聞いております。
| レコード番号 | 47O150362 |
|---|---|
| CD番号 | 47O15C022 |
| 決定題名 | 雲雀と生き水(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 伊波興寛 |
| 話者名かな | いはこうかん |
| 生年月日 | 19150313 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市泊 |
| 記録日 | 19940824 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市大浜 T100 A08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 11 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 昔、お年寄りから聞いた。 |
| 文字化資料 | 大浜の民話 P101 |
| キーワード | 神様,雲雀,人間,霊水,徳利,方言,タイシャ,タイス,野苺,ハブ,足,罰,脱皮,長生き |
| 梗概(こうがい) | 昔ですねえ、神様が雲雀を使ってですね、「これを、どこどこへっていって、人間様へ、届けれよっ。」ておっしゃったそうですねえ。それきばって、雲雀は、「はいっ。」と言って、まあそれが霊水か知りませんけど、その徳利を持ってですね、その訪ねる先へ行くわけなんですけどね、こっちの方言ではタイシャ、タイスと言いますけどもね、野苺があったので、その徳利を道端に置いて、野苺を雲雀は食べたそうですよね。で、夢中にたべとる間に、野原の中のハブが這ってきてですね、そこに徳利があるもんだから、それを、まあ動かしてひっくり返したそうですね。そして、その霊水なるものをハブが被ってしまったそうですよね。それで、そのハブが被ったってことは、雲雀は知らないで、ひっくり返って中身がないので、神様の所へ行ってですね、「実は、途中でですね、道草くっている間にこの霊水がこぼれてしまったので、もう一度ください。」って言ったらですね、神様はくださるどころじゃなくて、「お前みたいな言うこと聞かない奴は。」と言って、足をふんじばられて、罰されたためにですね、雲雀の足はちっちゃいというんですよねえ。そして、その霊水なるものはですね、人間がするとハブと同(おんな)じように、こう脱皮して、人間は長生き、出来るからって、神様はその温情でもって、よこしたのをですね、人間には与えないで、ハブが被ってしまったので、ハブはですね、脱皮して、すいすいして成長することになったんだという。人間は、脱皮できない体って。まあ、ハブが死ぬこともあるでしょうけども、誰もハブが死ぬとこ見てませんからね。それで、ハブは脱皮をして、人間は脱皮できないからもう死んだらですねえ、この雲雀のせいだって言ってですね、恨まれているという話を聞いております。 |
| 全体の記録時間数 | 3:33 |
| 物語の時間数 | 2:48 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |