雀孝行(共通語)

概要

燕の話ですけども、兄弟なんですね。兄弟ということらしいんですよね。兄弟で、姉さんが、ああ、雀。で、妹が、燕ですね。んで、爺さんとお父さんとお母さんが、大変二人を可愛がりまして、すくすく二人とも伸びて、もう、花嫁の時期にも、年頃になって、花嫁になって、二人とも花嫁に行かしたんですね。そして、そうこうやって、お父さんお母さんが花嫁を見送りにやって、喜んで、が、もう、お父さんお母さんは、もう二人ともきれいに片付いて、安心したというふうに、喜んで、毎日ええ、二人で、お父さんとお母さんは、幸せな喜び暮らしをしておった。ところが、どんどん、どんどん、年を取っていって、とうとう、お父さんかお母さんが、病気をしてしまったんですね。で、病気をしてしまったんで、口づてで、口づてで、長女の燕と、何、雀と燕に、「聞いたところ、お父さんとお母さんが、あんなにね、元気だったけれども、もう、最近体も弱くてね、病気になってしまった。」と、〔聞き取り不能〕「行かんといけんのじゃないの。」ということを聞き伝えて、で、姉さんの雀は、機を織って、織ったんですね。で、仕上がるのを織って、まだ、十分な長さを織ってない。途中まで織ってあるんですが、所が、これを仕上げるまでには時間も掛かるし、病気と言うから、早めに行って、誰も看病する人おらんから、早く行って看病しようと、というようなことで、織ってる白布を織った分だけハサミで切って、そのきれを持ってって、何かの使い道になるかも知れないということで、それを首に巻いて、そして、行こうと。ところが、自分一人で行くよりも、妹が、燕に、連れていこうというふうに妹の所に行った。そして、妹は、眠っておって、「こうこうだから、一緒に行きましょう。」と言ってから、「いや、もう、私は昼寝だから、昼寝をすると。もう、疲れもしてるし、今すぐは行けない。」と。で、また自分も、こう、機織りをしているから、白と黒と織っているんだそうですね。で、「それが、完成したら、その時に行きましょう。」いうこと言ったもんだから、「いや、病気というのは、どうなっているか分らんし、二人で一緒に行こうや。」というふうに進めたら、燕さんは、怒って、「今、行ったからって病気が治るわけじゃないし、あんたは先に行きなさい。私は、後で、ゆっくり行くから。」というようなことで、言ったもんだから、とうとう、仕方なく、姉さんは、自分だけで行って、看病した。ところが、姉さんは、いや、妹は、白を、もう、燕は、白と黒とあるんですよね。白いところと黒いところがあるんですよね。で、それを綺麗に着けて、自分は白上かな、下かな、よく分からんけど、白と黒を綺麗にしてから、お父さんお母さんと、行ったわけですね。ところがもう、間に合わずに、お父さんなんかも、間に合わなかった。死に目にあえなかったと。嫌なことになってしまったんですね。そこで、神様が、お二人呼んで、雀さんは、あんたは孝行ものだね、ね、だから、お父さんも、親もね、あんたが、孝行にはね、大変ありがたく思って、〔聞き取り不能〕したでしょう。「本当に心の優しい人、者だ。」と言って、いや、あんたはこれからは、ヌキヤー。ヌキヤーって言ったら、〔聞き取り不能〕上等な家。掘っ立て小屋じゃなくて、綺麗な、昔の、瓦葺きのヌキヤー綺麗ですよね。「そこをあんたは住居として、そこに住みなさい。」ということで、そして、「麦とか米とか、それを食って、そこで生活しなさい。」と、言って、言われた。で、「燕は、あんたは自分のことばかり考えて親のこといっこうにかまわずにいるから、親不孝ものだと、親の死に目にもあうことができないで、おるもんだから、あんたは罰として、ね、家を与えないと、雨降りの時に飛んで歩きなさい。風にも、雨にも吹かれて、そういう生活をしなさい。そして、煙があるところ行って、煙を吸いながら、それがあんたの生活だ。」というふうにおっしゃって、雀は立派な生活ができ、燕は、こういうような生活をするようになったというお話ですね。・・ヌキヤー‥‥掘っ立て小屋ではない、昔の瓦葺きの立派な家のこと。

再生時間:3:12

民話詳細DATA

レコード番号 47O330463
CD番号 47O33C038
決定題名 雀孝行(共通語)
話者がつけた題名
話者名 宮良栄建
話者名かな みやらえいけん
生年月日 19221128
性別
出身地 白保
記録日 19980906
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T142 白保 B-04
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 11
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 聴く語る創る第10号特集石垣島の民話 沖縄伝承話資料センター編 日本民話の会・発行発売P164
キーワード 燕,雀,親孝行,親不孝
梗概(こうがい) 燕の話ですけども、兄弟なんですね。兄弟ということらしいんですよね。兄弟で、姉さんが、ああ、雀。で、妹が、燕ですね。んで、爺さんとお父さんとお母さんが、大変二人を可愛がりまして、すくすく二人とも伸びて、もう、花嫁の時期にも、年頃になって、花嫁になって、二人とも花嫁に行かしたんですね。そして、そうこうやって、お父さんお母さんが花嫁を見送りにやって、喜んで、が、もう、お父さんお母さんは、もう二人ともきれいに片付いて、安心したというふうに、喜んで、毎日ええ、二人で、お父さんとお母さんは、幸せな喜び暮らしをしておった。ところが、どんどん、どんどん、年を取っていって、とうとう、お父さんかお母さんが、病気をしてしまったんですね。で、病気をしてしまったんで、口づてで、口づてで、長女の燕と、何、雀と燕に、「聞いたところ、お父さんとお母さんが、あんなにね、元気だったけれども、もう、最近体も弱くてね、病気になってしまった。」と、〔聞き取り不能〕「行かんといけんのじゃないの。」ということを聞き伝えて、で、姉さんの雀は、機を織って、織ったんですね。で、仕上がるのを織って、まだ、十分な長さを織ってない。途中まで織ってあるんですが、所が、これを仕上げるまでには時間も掛かるし、病気と言うから、早めに行って、誰も看病する人おらんから、早く行って看病しようと、というようなことで、織ってる白布を織った分だけハサミで切って、そのきれを持ってって、何かの使い道になるかも知れないということで、それを首に巻いて、そして、行こうと。ところが、自分一人で行くよりも、妹が、燕に、連れていこうというふうに妹の所に行った。そして、妹は、眠っておって、「こうこうだから、一緒に行きましょう。」と言ってから、「いや、もう、私は昼寝だから、昼寝をすると。もう、疲れもしてるし、今すぐは行けない。」と。で、また自分も、こう、機織りをしているから、白と黒と織っているんだそうですね。で、「それが、完成したら、その時に行きましょう。」いうこと言ったもんだから、「いや、病気というのは、どうなっているか分らんし、二人で一緒に行こうや。」というふうに進めたら、燕さんは、怒って、「今、行ったからって病気が治るわけじゃないし、あんたは先に行きなさい。私は、後で、ゆっくり行くから。」というようなことで、言ったもんだから、とうとう、仕方なく、姉さんは、自分だけで行って、看病した。ところが、姉さんは、いや、妹は、白を、もう、燕は、白と黒とあるんですよね。白いところと黒いところがあるんですよね。で、それを綺麗に着けて、自分は白上かな、下かな、よく分からんけど、白と黒を綺麗にしてから、お父さんお母さんと、行ったわけですね。ところがもう、間に合わずに、お父さんなんかも、間に合わなかった。死に目にあえなかったと。嫌なことになってしまったんですね。そこで、神様が、お二人呼んで、雀さんは、あんたは孝行ものだね、ね、だから、お父さんも、親もね、あんたが、孝行にはね、大変ありがたく思って、〔聞き取り不能〕したでしょう。「本当に心の優しい人、者だ。」と言って、いや、あんたはこれからは、ヌキヤー。ヌキヤーって言ったら、〔聞き取り不能〕上等な家。掘っ立て小屋じゃなくて、綺麗な、昔の、瓦葺きのヌキヤー綺麗ですよね。「そこをあんたは住居として、そこに住みなさい。」ということで、そして、「麦とか米とか、それを食って、そこで生活しなさい。」と、言って、言われた。で、「燕は、あんたは自分のことばかり考えて親のこといっこうにかまわずにいるから、親不孝ものだと、親の死に目にもあうことができないで、おるもんだから、あんたは罰として、ね、家を与えないと、雨降りの時に飛んで歩きなさい。風にも、雨にも吹かれて、そういう生活をしなさい。そして、煙があるところ行って、煙を吸いながら、それがあんたの生活だ。」というふうにおっしゃって、雀は立派な生活ができ、燕は、こういうような生活をするようになったというお話ですね。・・ヌキヤー‥‥掘っ立て小屋ではない、昔の瓦葺きの立派な家のこと。
全体の記録時間数 3:14
物語の時間数 3:12
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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