鬼餅由来(共通語)

概要

これもですね、これは聞いた話ですがよ。昔ですね、沖縄にですね、男と女の兄弟がいらっしゃったらしい。それでね、いらっしゃっておりましたところが、この男はですね、非常にこの、あれで、鬼になってよ、この、牛、馬、鳥、山羊、毛、全部を盗んでってよ、自分で殺して、食べておったらしい、それで、沖縄の、いうところ、県庁でも、騒ぎになったでしょうね。「どうすればこの鬼をね、殺、〔聞き取り不能〕殺してね、住民を助けるか。」と言うことで、いろいろ謀を巡らして、やった、起こったらしい。それがですね、妹が、「それじゃ、はい、私の兄さんでね、非常にこんなに鬼になって、こんなに、牛馬だけでなく、人も殺してよ、食べるというように、こんなにもう、鬼になっているのでね、一つ私がね、言って始末やりますから、私にですね、任してください。」と言ってよ、お願いに行ったら、この役人が、「せっかくあなたはね、この、立派な、人間であるんだがよ、同じ兄弟でこんなに兄さんは、こんなに、鬼になっておりますが、万が一あなたが行ってね、あなたまでも、殺してね、殺されたらどうなるか。」と言うことで、もう、心配でおるんだが、「遠慮したらいいのでないか。」と言うことで、話したら、「いや、本当にすみません。私の兄弟がね、こんな悪知恵で、やっておりますから、私に任せてください。」と言うことでお願いしたら、「それじゃ、本当にありがとう。それじゃ、お願いします。」と言うことで、よこしたらよ、この娘が、この兄が隠れておる洞窟に、行ったところがですね、兄さんはいないで、足下には牛、馬の骨が、洞窟の中にいっぱい積まれてね、〔聞き取り不能〕の匂いも臭くてね、おったところが、「兄さんどこに行ったかね。」と言ってですね、おったところが、この、兄さん入って来たらしい。「どうした。どうして来た。」「あなたに相談することがあってですね、来ました。」ということでよ、言うたら、「兄さん、実はね、あな。、こんなにしていらっしゃるんだが、もう、あれをよ、殺すために来たとか、もう、兄さんを長らく見ていないから来た。」と言うことでよ、おったら、妹も驚いてよ、「私も殺されたら大変だ。」と言うことでよ、ここから、できるかと心配して、で、「ありがとう。もう、自分も兄さん見たから帰ります。」ってんで、ゆっくりよ、「実は私は、いっぱいよ、ご馳走もあるから、おいしそうな牛も馬もよ、みんなあるんだから、あんたもよ、久々に私のご馳走に、食べていきなさい。」と言ったら、妹も驚いてね、これはもう、早く行かなきゃ、〔聞き取り不能〕捕まえてね、「何でこんなに逃げるか。」と言ったらよ、「いや、ちょっと、用便したいから、許してください。」と言った。「おう、自分の前でやれ。」といってよ、「兄さんこんなことにもね、こんな用便まで、兄弟の中にもね、前でさせると言うのは、私の心が許さんから、別にやってくるから許して。」ってことで、「あなたはもう。すぐに逃げる態度だから、すぐ逃げるんだからよ、もう、逃がさない。」と言うことで、「それならよ、別にやるのなら、縄でよ、手も捕まえてからよ、縄で行け、私も捕まえておるから、あなたも、逃げたらよ、もう、許さんから、それじゃ、縄でよ、しばらくあんたもやってきなさい。」と言うことでよ、自分も縄をつかんでおったらよ、行ったらもう、〔聞き取り不能〕「殺された牛だ。」と言ってよ、自分の着物をほどいてよ、別の木に縛ってよ、家へもう、逃げたわけ。逃げたからよ、なかなか、こんなに、小便がかかるものかと、行ったらよ、木に縛られて、逃がしたなと思ってよ、仕方ないということでよ、こんなにおったらしい。それでも、「自分を責めても悪い。」と言うんで、兄さんの鬼もね、〔聞き取り不能〕で、おるときに、今度は、またよ、鬼が、兄さんがよ、妹の所に行ったらしい。行ったらよ、丁度、妹がよ、「今晩家に泊まってらっしゃい。」と言うことで、あの日よ、餅を作ったらしい。餅を作ってよ、あの餅によ、鉄をよ、鉄片を入れてよ、餅に入れて、兄さんの餅に鉄片を入れて、自分の食べる餅には鉄入れんでよ、兄さん、「この餅おいしいから、お上がり。」と言ってあげて、それで、自分も食べるんですよ。したところが、喉に掛かったらしいね、掛かったんだがよ。「あい、あの餅なんか、変でねえ。喉になんか掛かるんだよ。」と、「いやどうもない、同じ餅なのに私はこんなに食べれるよ。」と、自分は違う餅なのに鉄片もないから、「もう本当にそうか。」と言って、また、食べたらよ、後が、「うあー、うあー。」と言って食べたら、あの場所がね、海のそばだったらしい。海の崖の上でよ、食べたんだが、「うあー。」と言ってよ、そのままよ、妹がよ、餅をよ、兄さんの前で、ひっくり返してね、落として、もう、下は、深いところだがよ、そこに落としてよ、死なしたらしい。それでね、「ああ満足した。」と言うことでね、あの時に餅がですね、いえ、あの前にですね、この餅をこの食べておるときにですね、丸裸になってよ、女がね、妹が丸裸になってよ、もう、わあわあしているとき、「わあー。」とか言ってね、この兄さんがよ、こんな、この女の下は分らんでよ、妹によ、「何で、この、上の口はよ、もの食べる口で、下の口はよ、何をする口か。」と言ったらよ、妹はね、「これは鬼を食べる口だ。」と言うことでよ、そのままね、後ろ落としたと言うこと。それでね「上の口は物を食べる口、下の口はね、鬼を食べる口だ。」と言ってよ、女はこの、丁度三月三日の、この、菊もしくはね、この、フーチバー、なんと言うんですか。あれは。学名では。あれをよ、入れてよ、この女の下みたいによ、三角でよ、この三月三日のはね、この、よもぎ餅をね、三角でね、作ってね、女のね、この、鬼を殺したと言うことでよ、〔聞き取り不能〕も、三月三日だったらしいです。そういうあれがあります。またね、もう一つの理由がね、この餅をよ、八重山はね、この、芭蕉の葉っぱにやって、餅やりますがね、宮古・八重山の、〔聞き取り不能〕私なんか幼い頃はね、この、ここによ、縄に餅を縛って、天上から下までよ、毎日一つずつ取ってきてね、食べてたんだがよ、今はそういうこともありませんがね。沖縄の田舎の辺りは、今でもやっておるらしい。それがね、三月三日のね、菊酒の儀礼と言うことになっています。いろいろ話にはね、二通り、三通りあり所々正しいか何か分かりませんがね、この餅でも、三月三日は、よもぎの菱形の餅。もう、あるしね、また、申し上げるように、この縄によ、くくって、やって、毎日一つずつ取ってきてよ、子供のとき食べててよ。鬼を避けると言うことでね、ありますがね。

再生時間:10:03

民話詳細DATA

レコード番号 47O330333
CD番号 47O33C026
決定題名 鬼餅由来(共通語)
話者がつけた題名
話者名 宮良松
話者名かな みやらまつ
生年月日 19031019
性別
出身地 白保
記録日 19970309
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T132 白保 B-01
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 聴く語る創る第10号特集石垣島の民話 沖縄伝承話資料センター編 日本民話の会・発行発売P151 八重山諸島民話集 遠藤庄治P120
キーワード 鬼,餅,下の口,3月3日,
梗概(こうがい) これもですね、これは聞いた話ですがよ。昔ですね、沖縄にですね、男と女の兄弟がいらっしゃったらしい。それでね、いらっしゃっておりましたところが、この男はですね、非常にこの、あれで、鬼になってよ、この、牛、馬、鳥、山羊、毛、全部を盗んでってよ、自分で殺して、食べておったらしい、それで、沖縄の、いうところ、県庁でも、騒ぎになったでしょうね。「どうすればこの鬼をね、殺、〔聞き取り不能〕殺してね、住民を助けるか。」と言うことで、いろいろ謀を巡らして、やった、起こったらしい。それがですね、妹が、「それじゃ、はい、私の兄さんでね、非常にこんなに鬼になって、こんなに、牛馬だけでなく、人も殺してよ、食べるというように、こんなにもう、鬼になっているのでね、一つ私がね、言って始末やりますから、私にですね、任してください。」と言ってよ、お願いに行ったら、この役人が、「せっかくあなたはね、この、立派な、人間であるんだがよ、同じ兄弟でこんなに兄さんは、こんなに、鬼になっておりますが、万が一あなたが行ってね、あなたまでも、殺してね、殺されたらどうなるか。」と言うことで、もう、心配でおるんだが、「遠慮したらいいのでないか。」と言うことで、話したら、「いや、本当にすみません。私の兄弟がね、こんな悪知恵で、やっておりますから、私に任せてください。」と言うことでお願いしたら、「それじゃ、本当にありがとう。それじゃ、お願いします。」と言うことで、よこしたらよ、この娘が、この兄が隠れておる洞窟に、行ったところがですね、兄さんはいないで、足下には牛、馬の骨が、洞窟の中にいっぱい積まれてね、〔聞き取り不能〕の匂いも臭くてね、おったところが、「兄さんどこに行ったかね。」と言ってですね、おったところが、この、兄さん入って来たらしい。「どうした。どうして来た。」「あなたに相談することがあってですね、来ました。」ということでよ、言うたら、「兄さん、実はね、あな。、こんなにしていらっしゃるんだが、もう、あれをよ、殺すために来たとか、もう、兄さんを長らく見ていないから来た。」と言うことでよ、おったら、妹も驚いてよ、「私も殺されたら大変だ。」と言うことでよ、ここから、できるかと心配して、で、「ありがとう。もう、自分も兄さん見たから帰ります。」ってんで、ゆっくりよ、「実は私は、いっぱいよ、ご馳走もあるから、おいしそうな牛も馬もよ、みんなあるんだから、あんたもよ、久々に私のご馳走に、食べていきなさい。」と言ったら、妹も驚いてね、これはもう、早く行かなきゃ、〔聞き取り不能〕捕まえてね、「何でこんなに逃げるか。」と言ったらよ、「いや、ちょっと、用便したいから、許してください。」と言った。「おう、自分の前でやれ。」といってよ、「兄さんこんなことにもね、こんな用便まで、兄弟の中にもね、前でさせると言うのは、私の心が許さんから、別にやってくるから許して。」ってことで、「あなたはもう。すぐに逃げる態度だから、すぐ逃げるんだからよ、もう、逃がさない。」と言うことで、「それならよ、別にやるのなら、縄でよ、手も捕まえてからよ、縄で行け、私も捕まえておるから、あなたも、逃げたらよ、もう、許さんから、それじゃ、縄でよ、しばらくあんたもやってきなさい。」と言うことでよ、自分も縄をつかんでおったらよ、行ったらもう、〔聞き取り不能〕「殺された牛だ。」と言ってよ、自分の着物をほどいてよ、別の木に縛ってよ、家へもう、逃げたわけ。逃げたからよ、なかなか、こんなに、小便がかかるものかと、行ったらよ、木に縛られて、逃がしたなと思ってよ、仕方ないということでよ、こんなにおったらしい。それでも、「自分を責めても悪い。」と言うんで、兄さんの鬼もね、〔聞き取り不能〕で、おるときに、今度は、またよ、鬼が、兄さんがよ、妹の所に行ったらしい。行ったらよ、丁度、妹がよ、「今晩家に泊まってらっしゃい。」と言うことで、あの日よ、餅を作ったらしい。餅を作ってよ、あの餅によ、鉄をよ、鉄片を入れてよ、餅に入れて、兄さんの餅に鉄片を入れて、自分の食べる餅には鉄入れんでよ、兄さん、「この餅おいしいから、お上がり。」と言ってあげて、それで、自分も食べるんですよ。したところが、喉に掛かったらしいね、掛かったんだがよ。「あい、あの餅なんか、変でねえ。喉になんか掛かるんだよ。」と、「いやどうもない、同じ餅なのに私はこんなに食べれるよ。」と、自分は違う餅なのに鉄片もないから、「もう本当にそうか。」と言って、また、食べたらよ、後が、「うあー、うあー。」と言って食べたら、あの場所がね、海のそばだったらしい。海の崖の上でよ、食べたんだが、「うあー。」と言ってよ、そのままよ、妹がよ、餅をよ、兄さんの前で、ひっくり返してね、落として、もう、下は、深いところだがよ、そこに落としてよ、死なしたらしい。それでね、「ああ満足した。」と言うことでね、あの時に餅がですね、いえ、あの前にですね、この餅をこの食べておるときにですね、丸裸になってよ、女がね、妹が丸裸になってよ、もう、わあわあしているとき、「わあー。」とか言ってね、この兄さんがよ、こんな、この女の下は分らんでよ、妹によ、「何で、この、上の口はよ、もの食べる口で、下の口はよ、何をする口か。」と言ったらよ、妹はね、「これは鬼を食べる口だ。」と言うことでよ、そのままね、後ろ落としたと言うこと。それでね「上の口は物を食べる口、下の口はね、鬼を食べる口だ。」と言ってよ、女はこの、丁度三月三日の、この、菊もしくはね、この、フーチバー、なんと言うんですか。あれは。学名では。あれをよ、入れてよ、この女の下みたいによ、三角でよ、この三月三日のはね、この、よもぎ餅をね、三角でね、作ってね、女のね、この、鬼を殺したと言うことでよ、〔聞き取り不能〕も、三月三日だったらしいです。そういうあれがあります。またね、もう一つの理由がね、この餅をよ、八重山はね、この、芭蕉の葉っぱにやって、餅やりますがね、宮古・八重山の、〔聞き取り不能〕私なんか幼い頃はね、この、ここによ、縄に餅を縛って、天上から下までよ、毎日一つずつ取ってきてね、食べてたんだがよ、今はそういうこともありませんがね。沖縄の田舎の辺りは、今でもやっておるらしい。それがね、三月三日のね、菊酒の儀礼と言うことになっています。いろいろ話にはね、二通り、三通りあり所々正しいか何か分かりませんがね、この餅でも、三月三日は、よもぎの菱形の餅。もう、あるしね、また、申し上げるように、この縄によ、くくって、やって、毎日一つずつ取ってきてよ、子供のとき食べててよ。鬼を避けると言うことでね、ありますがね。
全体の記録時間数 11:37
物語の時間数 10:03
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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