天人女房(共通語)

概要

朝ですね、この森川の泉にですね、名前は忘れてしまったけれど、農民がですね、森川の、湧水がありますよね。見たことありません。湧水がありますがね、そこに、男は畑から来て、手を洗って、足を洗って家に帰ったらしい。それがよ、畑から帰ってですね、そこへ来るとですね、ここにね、女が、ここに、水を浴びておったらしい。そしてよ、着物、着物がよ。見てもない素晴らしい着物がよ、下げられておったので、不思議だね。沖縄にね、こんな贅沢なものを着る人がおったのかって思ってよ、あれは、「この女の人を
見なければいかん。」と言うことで、その男はね、着物を持って隠してよ、隠してね、そして、後から来た女によ、「あい、あなたどこの方ですか。」と言ったらよ、あの女、裸だから、もう非常にあれしてよ、着物を着て話そうとしたらよ、着物がないもんで、これは大変だと言うことで、水の中でよ、「実は私は天から降りて来ましたんだがよ、是非、天に帰るには、この着物がないとよ、帰れないもんで、もう、いけんがよ、着物がなくなって、大変なことで死ぬほかにない。」と言って、泣いてしまったらしい。しまったらよ、この、男がよ、「それじゃ、私が探してあげましょう。」自分が隠しておいて、これ、「私が必ず探してあげますから。」と言うことでよ、もう、家に、おまえ探そうということでよ、家に〔聞き取り不能〕で、まあ、いらっしゃってね、一緒に暮らしておるうちにね、後もう、うなずいて、夫婦になったわけよ。こうして、あの男はね、あの女が天に昇ったら大変と言うことで、この、俵の下によ、着物隠してあったらしい。それが、子供が二人生まれてね、この姉さんが、弟を子守していてね、おるときによ、全く天女も分かりませんでよ、探してくれるでしょうと言うことでも、〔聞き取り不能〕手もない。もう、この男も、こんな人を妻に持って有り難いと言ってよ、〔聞き取り不能〕あげんでね、後はね、この女の子がね、子守しててよ、この、子守歌で、こう、「泣くなよ、泣くなよ、この、泣かんでよ、大きくなったらよ、この、倉庫の俵の下によ、立派な着物が、お父さんが隠してあるから、この、着せてあげるよ。」といってよ、子守がよ、そういう歌を歌ったわけ。歌ったらよ、この母親は、うん、なるほど。この自分の夫がよ、隠してあるんだね。の私の娘がね、こんなの見て、歌っておるなと思ってよ、行ってみたらよ、自分の羽衣。〔聞き取り不能〕森川の前に来てきて、水浴びの前に置いた衣であったからよ、今日まで、良かったなと思ってよ、「子のことを思えばね、行きたくもないんだがね、是非、私は天女としてよ、帰らなくちゃいけん。」と言うことでよ、今度、着物を着て天に舞い上がっていったらよ、子供なんかが、「お母さん、お母さん。」と言ってもね、「ああ、もう、私は天女だから、帰るから。」と言ってね、涙を流してね、別れて、この、行ったという話しなんかもね、ええ、大約だが、私なんかもね、「泣くなよ、泣くなよ、泣かんで大きくなったらよ、この倉の下にある着物を着せてあげるから。」と言うよ、こんな歌を歌ってね、やったという記憶があります。・・森川‥‥もりかわ(ムイヌカー)。宜野湾市真志喜にある湧泉(ゆうせん)。天人女房で有名。「中山世譜(ちゅうざんせいふ)」によると、奥間大親(おくまうふや)と天女がこの泉で出会い、その間にできた男子が察度王(さっとおう)になったという。

再生時間:5:20

民話詳細DATA

レコード番号 47O330251
CD番号 47O33C019
決定題名 天人女房(共通語)
話者がつけた題名
話者名 宮良松
話者名かな みやらまつ
生年月日 19031019
性別
出身地 白保
記録日 19960913
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 T127 白保 B-04
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 12
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 聴く語る創る第10号特集石垣島の民話 沖縄伝承話資料センター編 日本民話の会・発行発売P31
キーワード 森川,天女,水浴び,着物を隠す,歌,倉庫
梗概(こうがい) 朝ですね、この森川の泉にですね、名前は忘れてしまったけれど、農民がですね、森川の、湧水がありますよね。見たことありません。湧水がありますがね、そこに、男は畑から来て、手を洗って、足を洗って家に帰ったらしい。それがよ、畑から帰ってですね、そこへ来るとですね、ここにね、女が、ここに、水を浴びておったらしい。そしてよ、着物、着物がよ。見てもない素晴らしい着物がよ、下げられておったので、不思議だね。沖縄にね、こんな贅沢なものを着る人がおったのかって思ってよ、あれは、「この女の人を 見なければいかん。」と言うことで、その男はね、着物を持って隠してよ、隠してね、そして、後から来た女によ、「あい、あなたどこの方ですか。」と言ったらよ、あの女、裸だから、もう非常にあれしてよ、着物を着て話そうとしたらよ、着物がないもんで、これは大変だと言うことで、水の中でよ、「実は私は天から降りて来ましたんだがよ、是非、天に帰るには、この着物がないとよ、帰れないもんで、もう、いけんがよ、着物がなくなって、大変なことで死ぬほかにない。」と言って、泣いてしまったらしい。しまったらよ、この、男がよ、「それじゃ、私が探してあげましょう。」自分が隠しておいて、これ、「私が必ず探してあげますから。」と言うことでよ、もう、家に、おまえ探そうということでよ、家に〔聞き取り不能〕で、まあ、いらっしゃってね、一緒に暮らしておるうちにね、後もう、うなずいて、夫婦になったわけよ。こうして、あの男はね、あの女が天に昇ったら大変と言うことで、この、俵の下によ、着物隠してあったらしい。それが、子供が二人生まれてね、この姉さんが、弟を子守していてね、おるときによ、全く天女も分かりませんでよ、探してくれるでしょうと言うことでも、〔聞き取り不能〕手もない。もう、この男も、こんな人を妻に持って有り難いと言ってよ、〔聞き取り不能〕あげんでね、後はね、この女の子がね、子守しててよ、この、子守歌で、こう、「泣くなよ、泣くなよ、この、泣かんでよ、大きくなったらよ、この、倉庫の俵の下によ、立派な着物が、お父さんが隠してあるから、この、着せてあげるよ。」といってよ、子守がよ、そういう歌を歌ったわけ。歌ったらよ、この母親は、うん、なるほど。この自分の夫がよ、隠してあるんだね。の私の娘がね、こんなの見て、歌っておるなと思ってよ、行ってみたらよ、自分の羽衣。〔聞き取り不能〕森川の前に来てきて、水浴びの前に置いた衣であったからよ、今日まで、良かったなと思ってよ、「子のことを思えばね、行きたくもないんだがね、是非、私は天女としてよ、帰らなくちゃいけん。」と言うことでよ、今度、着物を着て天に舞い上がっていったらよ、子供なんかが、「お母さん、お母さん。」と言ってもね、「ああ、もう、私は天女だから、帰るから。」と言ってね、涙を流してね、別れて、この、行ったという話しなんかもね、ええ、大約だが、私なんかもね、「泣くなよ、泣くなよ、泣かんで大きくなったらよ、この倉の下にある着物を着せてあげるから。」と言うよ、こんな歌を歌ってね、やったという記憶があります。・・森川‥‥もりかわ(ムイヌカー)。宜野湾市真志喜にある湧泉(ゆうせん)。天人女房で有名。「中山世譜(ちゅうざんせいふ)」によると、奥間大親(おくまうふや)と天女がこの泉で出会い、その間にできた男子が察度王(さっとおう)になったという。
全体の記録時間数 5:35
物語の時間数 5:20
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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