
これね、あのね、御主加那志(うしゅがなしー)と言って、昔の偉い人さね。あれが、弟子がいっぱいおったらしいさ。そして、この弟子がよ、「世の中で、一番美味しいものは、何かねと、美味しいものを持ってきて、御主加那志にあげよう。」と言う話が出たらしいさ。それがですね、ある一人がね、「世の中で一番美味しいのは、塩。」と言ったらしいさ。塩はまずいでしょ。食べたら、食べられないでしょ。「塩。」と言ったらしいさ。そしたらね、〔聞き取り不能〕「世の中で、一番まずいものは塩なのに、なぜ塩を偉い人にあげるのか。これはいけない。」と言ってね、この人を島流しにしたの。したらしいですよ。これ、島流し行った当時から、雨が降るんだけども、一カ月も、二カ月も、三カ月もね、雨が降るんですけど、その時はガスも何もないで、〔聞き取り不能〕塩持ってかれるでしょ。雨が降って塩持ってかれないで、全然〔聞き取り不能〕も、できなかったそうですよ。これがね、長らく雨が降ったもんだから、昔は茅葺きだから、あれが染みって来て、塩をよ、濡らしたらしいさね。そんなしてよ、ある人、弟子がね。御汁を持って、お膳をこんなに持ってくるときが、上からね、水みたいのがすぐね、御汁にさ、落ちたらしいさ。しまったね、引き返そうかね、と思ってね、驚いてね、引き換えしたら何と言われるかと思ってね、持っていったらしいさ。この御汁をよ、飲んで、「何でよ、今日の御汁はあんなに美味しい。」と言われたらしいさ、「これ、もう、私は、失礼な話だが、こんな、持ってくるとき、上からね、水みたいなものが落ちたんです。」と言ったからね、じゃ、上に登りなさいと行ってね、見たところ、塩がね、昔は紙でしょ。紙使ったから、染みてね、水になって落ちたらしいさ。さあ、ねえ、世の中で一番美味しい物が塩。「この人ね、連れて来なさい。」と、これをこんなにやったもんがね、それで行って、半分、サバニの所で、半分までは、付いて来たらしいさね。これが、この、落ちたからね、ああ、しまったな、自分を連れていって、あと、何かが来るかと思って、落ちたらしいさね。だけど、「これでいい。」って、御主加那志に言ったら、「何で連れてこなかった、途中で来てね、〔聞き取り不能〕。」「何処か分かる。」と言ったら、「分かる。」と言ったから。この〔聞き取り不能〕が、急いで、書き置きをよ、自分が書き置きをよ、書いてある物をよ、「これ渡しなさい。」って。で、「分かった。」って言って、書き置きをね、持っていったらよ、そこまで行ってね、何々と読んでやるさ。〔聞き取り不能〕手渡してから、取ってからね、そのまま居なくなったらしいさ。〔沈んだものが、出てきて取ったんですか。〕うん、そう。出てきて、魂が出たかは分からんけどよ。出てきて、取ってからね、そのまま居なくなったらしいさ。それが、世の中で一番美味しいものが塩と言われてね、だから、何にも塩はべにも、錆も何にも付かないで、一番尊い物は、だから、祝いや、いいものには、何でも、塩を飾るでしょ。あの意味ですよ。このね、一生懸命漕ぐのはね、あの由来ですさあ。船に、急いで船に、取りに、こう、ハーレーさ。
| レコード番号 | 47O330169 |
|---|---|
| CD番号 | 47O33C013 |
| 決定題名 | 糸満ハーレー由来(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 仲島タマ |
| 話者名かな | なかしまたま |
| 生年月日 | 19161222 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 白保 |
| 記録日 | 19960912 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | T122 白保 B-08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 聴く語る創る第10号特集石垣島の民話 沖縄伝承話資料センター編 日本民話の会・発行発売P78 |
| キーワード | 糸満ハーレー,御主加那志,塩 |
| 梗概(こうがい) | これね、あのね、御主加那志(うしゅがなしー)と言って、昔の偉い人さね。あれが、弟子がいっぱいおったらしいさ。そして、この弟子がよ、「世の中で、一番美味しいものは、何かねと、美味しいものを持ってきて、御主加那志にあげよう。」と言う話が出たらしいさ。それがですね、ある一人がね、「世の中で一番美味しいのは、塩。」と言ったらしいさ。塩はまずいでしょ。食べたら、食べられないでしょ。「塩。」と言ったらしいさ。そしたらね、〔聞き取り不能〕「世の中で、一番まずいものは塩なのに、なぜ塩を偉い人にあげるのか。これはいけない。」と言ってね、この人を島流しにしたの。したらしいですよ。これ、島流し行った当時から、雨が降るんだけども、一カ月も、二カ月も、三カ月もね、雨が降るんですけど、その時はガスも何もないで、〔聞き取り不能〕塩持ってかれるでしょ。雨が降って塩持ってかれないで、全然〔聞き取り不能〕も、できなかったそうですよ。これがね、長らく雨が降ったもんだから、昔は茅葺きだから、あれが染みって来て、塩をよ、濡らしたらしいさね。そんなしてよ、ある人、弟子がね。御汁を持って、お膳をこんなに持ってくるときが、上からね、水みたいのがすぐね、御汁にさ、落ちたらしいさ。しまったね、引き返そうかね、と思ってね、驚いてね、引き換えしたら何と言われるかと思ってね、持っていったらしいさ。この御汁をよ、飲んで、「何でよ、今日の御汁はあんなに美味しい。」と言われたらしいさ、「これ、もう、私は、失礼な話だが、こんな、持ってくるとき、上からね、水みたいなものが落ちたんです。」と言ったからね、じゃ、上に登りなさいと行ってね、見たところ、塩がね、昔は紙でしょ。紙使ったから、染みてね、水になって落ちたらしいさ。さあ、ねえ、世の中で一番美味しい物が塩。「この人ね、連れて来なさい。」と、これをこんなにやったもんがね、それで行って、半分、サバニの所で、半分までは、付いて来たらしいさね。これが、この、落ちたからね、ああ、しまったな、自分を連れていって、あと、何かが来るかと思って、落ちたらしいさね。だけど、「これでいい。」って、御主加那志に言ったら、「何で連れてこなかった、途中で来てね、〔聞き取り不能〕。」「何処か分かる。」と言ったら、「分かる。」と言ったから。この〔聞き取り不能〕が、急いで、書き置きをよ、自分が書き置きをよ、書いてある物をよ、「これ渡しなさい。」って。で、「分かった。」って言って、書き置きをね、持っていったらよ、そこまで行ってね、何々と読んでやるさ。〔聞き取り不能〕手渡してから、取ってからね、そのまま居なくなったらしいさ。〔沈んだものが、出てきて取ったんですか。〕うん、そう。出てきて、魂が出たかは分からんけどよ。出てきて、取ってからね、そのまま居なくなったらしいさ。それが、世の中で一番美味しいものが塩と言われてね、だから、何にも塩はべにも、錆も何にも付かないで、一番尊い物は、だから、祝いや、いいものには、何でも、塩を飾るでしょ。あの意味ですよ。このね、一生懸命漕ぐのはね、あの由来ですさあ。船に、急いで船に、取りに、こう、ハーレーさ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:33 |
| 物語の時間数 | 4:06 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |