
屏風山(ぺーぶやま)はなかなか人の入れない山ですよ。私も入ったことがありますが、一度中に入ったらね、なかなか下に降りられない複雑な山なんですよ。その屏風山(ぺーぶやま)に昔の人は馬の鞍に使う木を取りに行った。馬の鞍に使う木は、桑の木で鞍に使えるように曲がっていて頑丈でなきゃだめですよね。ある人がその桑の木を探そうと思って、屏風山(ぺーぶやま)で探したが曲がった木じゃないといかないからね、いくら周ってもなかなか探せない。そのうちに、いびきかいているような音を聞いたから見たら蛇だったとか。その蛇はそうとうな年を取って昇天しようという時だったと。ところがその蛇は、人間に化けて非常に嘆いているからね、訳を聞いたら、「人に見られたから駄目だ。昇天はできない。」と話をしたもんだから、その人は、「いや、そうであればね、せっかくあんたがこの昇天するのに邪魔をして非情に申し訳ない。私は誰にもそのことは語らないから、一つ昇天してください。」と非常に懇ろな話したらしいですね。「あなたがそんなにまで本当に私に対して、協力して下さるなら、よろしくお願いをしたい。そんなら、お礼に何かできることはないか。」と言うから、その人はね、「そんなら、雲を巻き起こしてね、一週間に一回か、十日に一回、雨を降らせてください。」とこのハブにお願いしたら、ハブは、「いいでしょう。」と言って、それからは順調に雨を降らせた。だから、それからその方は、口外しないでいたら、非常に作物もできて、富豪になったと。あんまり富豪になったら人間は威張る癖がありますからね、それで非常に威張って、あとは自慢話になって、そのハブの話をした。そしたら、ハブはやっぱ嘆いたでしょうな。何か天が曇って、非常に大きなどしっとした音がしたから出てみたら自分達と話をしたハブが、こっちに落ちて死んでいたと。それで、その人は、非常に後悔してね、懇ろにハブを葬ったけど、それからその家は毎日毎日衰微して、その夫婦は二人とも病気になって亡くなってしまったという話ですよ。
| レコード番号 | 47O341287 |
|---|---|
| CD番号 | 47O34C099 |
| 決定題名 | 千年蛇(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 大盛文雄 |
| 話者名かな | おおもりふみお |
| 生年月日 | 19180413 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県石垣市字真栄里 |
| 記録日 | 19970912 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 石垣市真栄里 T78 A10 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 12 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 屏風山,馬の鞍,桑の木,蛇,昇天,口外,富豪,後悔,ハブ,葬った,衰微,夫婦 |
| 梗概(こうがい) | 屏風山(ぺーぶやま)はなかなか人の入れない山ですよ。私も入ったことがありますが、一度中に入ったらね、なかなか下に降りられない複雑な山なんですよ。その屏風山(ぺーぶやま)に昔の人は馬の鞍に使う木を取りに行った。馬の鞍に使う木は、桑の木で鞍に使えるように曲がっていて頑丈でなきゃだめですよね。ある人がその桑の木を探そうと思って、屏風山(ぺーぶやま)で探したが曲がった木じゃないといかないからね、いくら周ってもなかなか探せない。そのうちに、いびきかいているような音を聞いたから見たら蛇だったとか。その蛇はそうとうな年を取って昇天しようという時だったと。ところがその蛇は、人間に化けて非常に嘆いているからね、訳を聞いたら、「人に見られたから駄目だ。昇天はできない。」と話をしたもんだから、その人は、「いや、そうであればね、せっかくあんたがこの昇天するのに邪魔をして非情に申し訳ない。私は誰にもそのことは語らないから、一つ昇天してください。」と非常に懇ろな話したらしいですね。「あなたがそんなにまで本当に私に対して、協力して下さるなら、よろしくお願いをしたい。そんなら、お礼に何かできることはないか。」と言うから、その人はね、「そんなら、雲を巻き起こしてね、一週間に一回か、十日に一回、雨を降らせてください。」とこのハブにお願いしたら、ハブは、「いいでしょう。」と言って、それからは順調に雨を降らせた。だから、それからその方は、口外しないでいたら、非常に作物もできて、富豪になったと。あんまり富豪になったら人間は威張る癖がありますからね、それで非常に威張って、あとは自慢話になって、そのハブの話をした。そしたら、ハブはやっぱ嘆いたでしょうな。何か天が曇って、非常に大きなどしっとした音がしたから出てみたら自分達と話をしたハブが、こっちに落ちて死んでいたと。それで、その人は、非常に後悔してね、懇ろにハブを葬ったけど、それからその家は毎日毎日衰微して、その夫婦は二人とも病気になって亡くなってしまったという話ですよ。 |
| 全体の記録時間数 | 5:41 |
| 物語の時間数 | 2:44 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |